初女さんは、生活を大事にする人でした。
女性だからかな~と、思っていましたが
暮らしの手帳の編集長だった、花森安治さんの
この文章に出会い、初女さんが日々の暮らしを
大切に丁寧にしていたことの意味が、より深く
なった気がしました。
『君はどんな本を作りたいか、まだ僕は知らないが
ひとつ約束してほしいことがある。
それは、もう二度とこんな恐ろしい戦争をしない
世の中にしていくためのものを作るということだ。
戦争は恐ろしい。何もできない人たちを巻き込んで
末は死にまで追い込んでしまう。
戦争に反対しなくてはいけない。
君はそのことがわかるか。
君も知っての通り、国は軍国主義一色になり
誰もかれもが、なだれをうって戦争に突っ込んで
いったのは、ひとりひとりが、自分の暮らしを
大切にしなかったからだと思う。
もしみんなに、あったかい家庭、
守るに足る幸せな暮らしがあったなら、
戦争にならなかった
花森安治』