ももすけの日記

黙祷して平和を願ふ終戦忌
ああ面白かったと言って死ねたらいいな

東北へ

2013年11月27日 16時12分56秒 | 日記

11月11日から16日までおかあさんは東北旅行していました、(ぼくを動物病院に預けて)ふん!

メインは奥入瀬渓流と三陸海岸です。

ほんとうはクィーンエリザベス号でアドリア海、エーゲ海、地中海とイタリア半島クルージングに行く予定だったのでしたが。

かわりに、船、ということで敦賀から秋田までの日本海フェリーと仙台から名古屋までの太平洋フェリーに乗ることにしたわけです。

ところが、行きの日本海は低気圧の影響で大荒れ、おかあさんは船酔いしてしまいました。どうなる事かと不安でしたが船を降りるとけろりとするものなのですね。

秋田港で朝早くなのに、しかも雪が舞って寒いのに、待ってくれていたメル友さんに会うと元気になり、大きなおにぎりとお味噌汁の朝食をたいらげました。

(今回の旅行では何度もお味噌汁をいただきましたが、すべておいしかったです!)

 

十和田湖に向かう途中、日本最古芝居小屋『康楽館』(重要文化財)に立ち寄りました。このあたりから雪はしんしんと降り続きあたりは銀世界と化します。

 時間があれば上演中のお芝居も全部見たかったくらいなのですが、見学ということでお芝居は1幕だけ、あと奈落の底や人力でせりを上げる仕掛けなど丁寧な説明を聞きました。

 

雪はどんどん激しくなり峠を越えるころは自信家のおとうさんもさすがにノーマルタイヤでは危険を感じたらしく、タイヤソックというタイヤのおむつのようなカバーをとりつけました。

奥入瀬では雪はやみ(積もっていましたが)風もあまりなく歩くのは苦になりませんでした。

     

そ の昔、おかあさんんの高校の同級生にお人形のようなきれいな女の子がいました。彼女は短大を卒業するとお見合いで数学の先生と結婚しました。その旦那さんになる人はすっご くぶさいくな人なので新婚旅行から帰ったら別れようと思っていたそうです。でもその新婚旅行で行った奥入瀬のきれいな景色を見て、この人とずっといよう、と決心したそうで す。(未だ別れてはいません)

それからずいぶん年月もたつのですがこのエピソードが忘れられなくて、おかあさんは奥入瀬に行ってみなくては、と、ずっと思い続けていたのです。行ってきたよ、と彼女に報告しなくてはなりません。

湖岸はものすごく寒くて風が強くて飛ばされそうでしたが、せっか十和田湖まで来たのだから有名な『乙女の像』を見ておかなければと。でも、ここの乙女さん、結構肉付きいいのですよね。 

その日(12日)の泊まりは国有形文化財の木造ホテル。お部屋も食事もそしてスタッフも最高によかったです。昭和15年、幻となった東京オリンピックのときの海外からのお客さんを宿泊させることのできるホテルをと政府の要請で建てられたということです。おもてなしもよかったです。

宣伝しておきましょうhttp://towada-hotel.com/   

 

 翌13日、一晩降り続いた雪は朝にはやんで2、30cmは積もっているようできらきらときれいでした。

ホテルの人が雪道を心配して太平洋側は積雪がないからと八戸経由を教えてくれたのですが、その道がわからず結局峠越えでなんとか東北自動車道に乗れたので結果オーライでした。

高速を南下すると雪もなくなり小岩井農場では予定通りランチ賢治の愛した岩手山も雲から顔を出してくれました

中尊寺へは数年前に来ているはずなのに駐車場からこんな坂を歩いたっけ?金色堂参拝後、平泉の旅館へ。

北上市のメル友さんがご夫婦で待っていてくださいました。やさしい方たち。

 

翌14日、少し早起きして(おかあさんは入院以来早起きになっています)毛越寺。紅葉がきれいでした。 

そして目指すは気仙沼。仮設店舗でお昼ご飯を食べました。メカジキのハモニカ煮、そのメカジキのあばら、見せてもらいました。  http://www.shishiori-marche.jp/ 

南三陸海岸を行くといたるところに「津波浸水区間」という標識が目につきます。 たいしてお役には立たないかもしれないけど、忘れてはいないんだよ、とささやかながら伝えられたことで自己満足。ほんとはフクシマに行かなくては、と思っていますが。

 

このあと松島の島めぐり。船酔いしたから、もう船はいいと思っていたのですが、やはり松島では遊覧船に乗らなくてはお話にならないみたいで乗りました。大丈夫でした。 そしてこの島々のおかげで松島の津波はそれほど高くなかったということでした。 

その夜、松島ビールがおいしくて何杯もおかわりしました  

 

翌15日、仙台港からフェリー、タグボートを間近で初めて見ました。

今度は晴れているしリラックスして船旅を楽しむことができました。   

仲間の船とすれ違う時、なんかいいしれないノスタルジア  三島由紀夫の神島  かもめ 

 

 長旅を終えておかあさんは少しくたびれて帰ってきましたが、ぼくもほとほとくたびれていました。

もう、ちょっとでもおかあさんの気配を感じていないとぼくは不安になります。なのにだんだん元気になってくるとおかあさんは出かけることが多くなって、お声がかかるとうれしくて出歩いています。ったく!!