ももすけの日記

品良きは背筋伸びたる夏帽子
ああ面白かったと言って死ねたらいいな

一年がたちました

2015年02月03日 20時55分27秒 | ひとりごと

去年の今日、ぼくは死んでしまいました。

ぼくはもう何も覚えていません。でも、おかあさんは、あの日の夕方、2時間、じっとぼくを抱っこしていた感触を昨日のことのように覚えています。

毎日毎日、ふっと思い起こしていました。ペットロス、という言葉でひとくくりにされたくない、と抗っていました。同じように飼い犬をなくした人が何年経ってもうるうるしているのを見て、ちょっとばかし安心したり、でも、これって、わたし、異常?

夕方、お買い物の途中、いつも散歩のとき会っていた犬友だちのおばさんに出会いました。久しぶりですね、と声をかけられ、死んでしまったの、ちょうど1年前の今日なの、とおかあさん。そう、さびしいでしょう、と言ってもらい、しばらく立ち話。

ももすけの話しをして、思い出してもらって、いっきに気が晴れたように感じました。おばさんの白い大きな犬に、あなたは長生きするのよ、とおかあさんは言って別れました。

今日は節分でした。(ももすけの命日だわ、としっかり覚えていたのに、うっかりしていました)そう、明日から、また、新しい日々がはじまるのです。

あの苦しんだ2時間は、ぼくがもっと、家族といっしょにいたいと思っていたからなんだよ。

もう少しあったかくなったら、おかあさんはこの二上山にまた登りに行こうと思っています。

ぼくも何度も登ったんだもの。

(写真はY氏より)