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肝臓友の会との関わりで成長した肝臓専門医のブログです。2017.2.12より新規開始しました。

原始人食ダイエット9 11ヶ月前半 とらなくていいもの カルシウムをどうするか 2014.5.6

2014年05月06日 | 食事療法 ダイエット
 ←お勉強して納得するにはこっちがお勧め
この本の、原始人食ダイエットでは、とってはいけないものとしての話が書かれているのですが、どうも、とってはいけないものと考えると、とりたくなってしまう感じがするので、とらなくてもいいものって思うように最近なってきました。
これはとらなくてもいいもので、これはとったらいいものなんだなあって思うようにすると、なんだか意外と楽な気持ちになれる自分がいます。

牛乳関連のものはとらなくていいものに分類されています。で、骨粗鬆症の予防にカルシウムをどうとるかって話がよく聞かれるので、カルシウムを含むとることが勧められる食べ物かなと思うものを書いて置きたいと思います。

魚介類では
ワカサギ一匹70gにカルシウムが315mg
丸干しマイワシ一匹30gに132mg
干しエビ10gに710mg
シジミ中10個50gくらいに65mg

大豆製品では 納豆以外はとらなくていいものになっているので
納豆一パック50gで45mg

野菜海藻類
小松菜4分の1束95gで162mg
乾燥ひじき10gで140mg
干しわかめ5gで39mg
切り干し大根10gに54mg
チンゲンサイ1株100gに100mg
角かんてん7gに46mg

となっていました。干しエビやひじきってすごいんですね。切り干し大根がかなりいろんなアレンジが効くのではないかなと、切り干し大根とひじきの煮物ってやるとすごいいいものになるかしらね。

牛乳1杯200gが220mg相等ってことだったので、牛乳以外にとろうと思うと意外とあるんですね。煮干しをたくさんとると尿酸値が上がってしまうことがあるので、ちょっと注意が必要かもと思った患者さんがいました。

あと、ひじきのヒ素含有の問題で、取り方や量について注意が必要なことがあるようなので追記しておきます。
今の日本での調理法であればかなりヒ素は除去されている方法であることも確認されているようですね。

■妊娠中の女性と乳幼児がひじきを食べることの影響は。
 ヒ素は胎盤を通じて速やかに胎児に移行する。妊娠動物を使った実験で、半数死(LD50)の4分の1量のヒ素を投与したところ、胎仔の脳で速やかにヒ素濃度が上昇した。母体の脳ではごく一時的に上昇したものの、すぐに低下し、ヒ素濃度の上昇は見られなかった。国内のヒ素中毒事件の知見などから、脳血液関門が未発達の3歳以下の乳幼児でも脳にヒ素が到達し、DNA損傷が起きることが確認されている。
 こうしたことから、妊娠女性と乳幼児はひじきの摂取を控えるべきだと考える。妊娠女性では特に妊娠初期の脳神経系が発達する時期(妊娠5~6週)は特に用心する必要がある。

■妊娠女性や乳幼児以外はどのようにひじきを食べたらよいか。
 成人については、ひじきを食べる頻度を自分でコントロールすればよい。ひじきに含まれている5価の無機ヒ素は、人間の場合、摂取してから体内の量が半分になる半減期は28時間程度であることが分かっている。このため、毎日食べると蓄積が起きてしまう。安全性を見て3~4日あけて食べるようにすればよい。英国FSAによる調査の上限値(水戻しした状態で1kg当たり22.7mg)では、10g程度なら生体影響はないと考えられる。1週間に小鉢1杯程度なら問題ないだろう。

食品衛生学会で発表したのは、東京薬科大の貝瀬利一教授らのグループ。
水戻しの結果、総ヒ素量の28.2~58.8%が水に溶出した。また、加熱により、49.3~60.5%が溶出した。結局、水戻しと加熱調理により、総ヒ素量の88.7~91.5%のヒ素が除去されていることが確認された。

援助者のこころがまえ(仕事でも同じ事が) がん治癒への道より

2014年05月06日 | 健康になるために 生き方について
 
がん治癒への道の中の264ページにあります。がんに取り組んでいる患者さんへ向けての闘病者の手紙の1部で私が経験を語っている患者さんで、その妻が援助者(語っている患者さんを支える人)となっています。経験を語っている患者さんである本人は、会社の経営などばりばりやってきた実業家という背景があります。
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妻は、明らかに自分の欲求よりも、私の欲求を優先させようとしていました。妻は、私が困難な時期を乗りきれるよう援助するために自分が犠牲になる必要がある、と感じたのです。これは一件論理的の考えのようですが、私の重体の期間がどのくらい続くかを誰も予測できないという点が問題となります。入院していたとき何度か妻の体と精神がすり切れそうになっているのに気づきました。私は、妻に1,2週間自宅に戻って、バッテリーを充電してくるようにと言いました。案の定、なつかしい我が家、友人たち、慣れ親しんだ環境、ベッドなどが妻の元気を驚くほど回復させたらしく、見違えるようになって帰ってきました。そのため私と妻の関係はさらに快適なものになったのです。
 これをきっかけにして、以前、仕事中毒になりがちの工場長たちに向けて自分が行っていた忠告を思い出しました。当時、工場長たちは仕事をきちんとこなして家族を養うためには、とにかく長時間働かなければならないと思い込んでいました。私はこう指摘しました。「自分自身のことをないがしろにしていたら、仕事も家族も養うことができなくなりますよ」と。自分の欲求を満たすことは利己的な好意だと考える人達もいます。しかし、自分の欲求を満たしてやらなければ、長期間にわたる質の高い援助を他人に与えることは不可能になるでしょう。妻や夫が重病人になると、その配偶者の欲求は減少するどころか、かえって高まるようになるのです。
 援助グループのメンバーも欲求不満に陥ることがあるでしょう。生命を脅かす病気によって、家族のメンバーも、人生には終わりがあるということをはっきりと知らされるのです。これまでの人生で、自分もいつかは死ぬのだという問題に取り組んでこなかった人達にとって、このような状況はとても乗り越えがたいものとなるでしょう(これは社会の大半の人に当てはまるようです)。こうして、自分の感情がまったくコントロールできなくなり、懸命に援助している家族に悪い影響を及ぼすような行動をとってしまうこともあるのです。他人に対して肯定的な貢献を行うためには、何よりもまず自分自身を支える態勢を整えることが必要です。
 このような点に十分注意することが大切です。健全な援助者は大きな助けとなりますが、精神的に不安定な援助者は、病気という重荷に新たな負担を付け加える可能性もあるのです。あなたは自分の集中力が弱まり、エネルギーが垂れ流しにされるような状況を求めてはいけないはずです。そうであるならば、援助者がみずからの欲求を満足させる機会を認めてあげてください。もし不十分なときには、あなたのエネルギーを弱めないためにも、彼らに「自分自身の欲求を満たすように」と強く進言して下さい。

 妻の援助を受けることが、私にとって容易だったわけではありません。私は独立独歩の人間であり、だれかに援助を求めることにはもともと不慣れでした。事実、私は援助を求める行為は弱さや失敗を意味すると思い込んでいたのです。しかし、やがて健康がさらに悪化していき、選択の余地がなくなりました。だれかの援助なしには自分の欲求を満たすことができなくなったのです。私が妻やその他の援助者に自分が必要とするものを素直に頼み始めたとき、たぶん状況はだれにとっても、より心地よいものに変わっていったのです。
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この部分の意味するところは、いろいろあるかと思います。自分自身は、仕事中毒になっていた時期がありましたし、実際今も近いものがあるかもしれません。でも、意識して自分が満たされることを注意していくことでかなり以前より気持ちが楽になりました。いろんなパターンがあると思いますが、ひとつの参考になれば幸いです。