えいちあーる亭日誌

日々の徒然、株などを語り ハッピーリタイアメントを目論むノーテンキなブログ

- 都へ つれづれなるままに-

目のつけどころが。。。?

2013-03-13 11:59:10 | 航海日誌
仰角30度あたりでずっと上昇してきた日経平均も角度が上がってきたなと思えてきてから7営業日あたりでようやく一服の気配。皆様いかがお過ごしでしょうか。小手先で中小銘柄をこねくり回しているよりも日本を代表する銀行、重電、不動産株に乗っかっていればエスカレーターのように上に連れて行ってくれる相場なんぞ株暦十数年のわたくしにはまったく経験のない相場。株主優待でずっと持っていた銘柄のほうが信用を絡めていじくり倒した銘柄群より資金効率がはるかによいことに気がついたときの目からうろこのというより大ショック。世間では気が大きくなって大盤振る舞いっぽい株高による資産効果でデパートの高級品が売れているといったニュースに絡めてネット証券の口座開設が通常の2.5倍とのコメントも。「利があればどこからか来る金の蛇、我も人もと買いの行列」

台湾のホンハイによる出資の契約期限が切れてもいないのにこともあろうにサムスンから100億の出資を受けたシャープ。資金調達にしても必要な金額は桁がひとつ違うだろうとのそしりの中、法外な利息の街金に走る多重債務者のようにも見えるわけで。550円で売ろうとした株が140円になってようやく300円に戻してきたところで腰をすえてホンハイと出資金額の調整に入るのがスジだろうがと思うわたくし。でもシャープの台所はそんな余裕どころか火の車だったようで発表直前に来日していたホンハイ会長にバレたのか通知したのか?ホンハイ側からは『シャープに感謝する』とのコメントはあったものの予定されていた会長との懇談はキャンセル。これておそらくホンハイとの資本提携はなくなった。スジを通さないのはこの液晶に舞い上がったなさけない経営陣の特質ともいうべきで液晶TVが売れまくった頃、提携していたソニーへの液晶パネルの提供を渋って、怒ったソニーが提携を解除。サムスンからパネルの提供を受けたのはついこの間の話。その程度の経営陣がどうなろうと痛くもかゆくもないと思っていた えいちあーる亭 亭主

そうこうするうちにほとぼりが冷めたと見えたのかサムスンからシャープの数少ない黒字業種であるコピー機部門の企業買収の打診があったとのこと。この部門こそキャノンをはじめリコー、富士ゼロックス等の日本企業による8割以上の世界シェアを握る基幹産業。そんな市場へ、とにかく安売り、場合によっては赤字になってでも他社のシェアを奪いその市場を乗っ取るやり口のあのサムスンに技術を渡すことになれば大変なことに。

世界で2流にすぎないコマツがなぜ中国で息がつけるのか、世界最大の建機メーカーであるキャタピラーによる価格統制が世界市場を牛耳っている、その隙間で生かされているに過ぎないわけで。米国企業の収益性は圧倒的なシェア、競合すら出来ない技術を維持することで成立しているわけで。その前提が崩れるようなら潔く撤退、GEにしてもIBMにしても新興国であった日本が半導体の安売りを仕掛けたところから業態を転換して今の繁栄につないでいる歴史。たまたま当たった液晶に頭から突っ込んだ挙句身動きもとれず、いまや倒産の危機にあるシャープにそんなまねが出来るわけもなく。サムスンにコピー機の技術を渡せば半導体の歴史が立場を変えて繰り返されるだろうことは明白。

発色や質感の表現は日立やソニーの方が上と思っていたわたくし、亀山モデルなんぞなんのよさもわからなかった。アップル向けの液晶パネルの不振、その引き受け先として急いでサムスンと手を結んだとしたらこの買収提案の先にあるものは生かさず殺さず。現在のシャープの生命線である液晶パネルの出荷を消化しておいてぼんくらな経営陣が安心して在庫を積み上げたころに取引を絞る。そして倒産に追い込んだその上でカネに物を言わせて白馬の騎士としてシャープを買い取るシナリオが透けて見えるような気がするわたくし。無能な経営者の失敗なんぞにこの国を巻き込まないでくれ 逝くときは一人で逝ってくれと本気で願う えいちあーる亭 亭主でした
コメント
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坂崎幸之助商店