えいちあーる亭日誌

日々の徒然、株などを語り ハッピーリタイアメントを目論むノーテンキなブログ

- 都へ つれづれなるままに-

淡墨

2015-04-15 18:57:56 | 航海日誌
先日、小雨の降る中 所要で出掛けた帰り道。近所の神社の参道に差し掛かると、曇天の下、満開の桜並木が空の色を映したように趣のある静けさをたたえて荘厳ともいうべき風情でひとひらも散らさずに雨に濡れている。

その花の色は明るい日差しの下で見るキャピキャピのピンクの花びらとは違って灰を一面に撒いたようなくすみのある桃色。昔見た雨の紫陽花の藍。桜も雨の中こんな表情を見せるんだ。と、

こころのフィルムに焼き付けては見たもののあの色を表現できる言葉が見当たらなくてずいぶんもどかしい思いをしていたところ、TVではまもなく見ごろを迎える淡墨桜のニュースが。淡墨桜の由来について、散り際に墨を吹いたような色になるとの話を聞いて。いつの頃か薄墨色で調べたウグイス色みたいな色見本が頭にこびりついていたけれど淡墨色だったんだ。

新しい言葉に気付くと同時に、花の見せる表情にこんな素敵な色の名前を充てるひとがかっていたんだと、遠い目をしてみる えいちあーる亭 亭主

まるで初めて着物を着たような淡いピンクの花びらをまとった桜も、こんな風情をたたえた深みのある色を魅せる時があるんだと。晴ればかりではないこの人生、降り込められたときにこそ粋にありたいものだと思えた今年の桜に感謝。
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春告げ鳥

2015-04-02 05:26:11 | 航海日誌
目覚まし時計のベルが鳴る30分も前から騒いでいるのは(投機家の朝は早い) 2.3日前から我が家の庭にやってきたウグイス。ちっちゃいくせに声だけはデカい(笑)でも、今年のウグイスはチャンとホーホケキョと定番の上手な鳴き声で、一昨年のウグイスはひどかったホーホケホケホケ、とかホーケキョケキョケキョとか一週間ほどしたら上手にさえずりができるようになってきたと思ったらどこかへ行ってしまって。

昨年逝ってしまった我が家のお婆さん犬が最後に一緒に暮らした野良猫は今では庭に出ると足元をすりすり、首をなでてやると石臼を挽くような低い声でゴロゴロ ネコを世話するのははじめてでゴロゴロいう声はもうちょっとかわいいはずじゃないのかしらんと うちへ来る動物たちはどこか変わっているのかなと思ったりする今日この頃。

お婆さん犬にしても動物病院へ預けられて引き取りに来てもらえなかった1歳ほどのワンちゃん。娘がもらいに行く前に他の人にもらわれるはずだったのに歯をむき出して怒るから破談になって、娘がリードをつけて連れていくのにおとなしくついていったから大丈夫と思ったと聞かされたのは翌年の避妊手術に連れて行った時のこと。よその人には絶対なつかなかった偏屈さにノラになったら絶対飼ってもらえないと思ったお婆さん犬も18年の長寿。

我が家を訪れる生き物たちとの一期一会 今年のウグイスが一昨年のウグイスなのかその子供なのかは知らないけれどそのさえずりの筋の良さに 幸あれと思った朝のことでした。
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坂崎幸之助商店