お楽しみはこれからだ

今日、長男が彼女を連れて帰ってきた。

泊まりで旅行するから家の車を借りたいとは聞いてたが、
まさかよそ様の女の子を連れて行くとは聞いていない。
あわててパジャマを着替えて、ご挨拶。
予定があるらしく家へ上がることもなく車を乗り換えていった。
あわただしく送り出した後に一人残されるわたくし。
みんなもうそれなりの歳になっていたんだ。

お前が一番会いたかったんだろう。と。仏壇に報告。
人っていうやつは、誰もがこんな風に親が歩んだのと同じような道を通っていく。
そして、その時の親の気持ちは、やはり親になったその時にしか分からないということ。
家内とのデートの後、家に戻ったときもう寝ただろうと思っていた母が、
台所で肩を落として座っていたを姿をふいに思い出した。
夫を亡くした後の、母の寂しさをいくらかでも支えてやれただろうか。

にぎやかにすごしてきた日々をいまさらのように思い出してみて、
もう終わってしまったけれど俺たち夫婦の人生も捨てたもんじゃなかったと思えてくる。
あとは、家内がむかえに来てくれるまで、子供たちをもうひと支え。

チビども　　お楽しみはこれからだ