
今日は、かなり人気モデルで現在の中古市場で超高額なモデルとなってるホンダ「CBX400F」と、ほぼ同時期に登場した、ホンダの異才を放つ「CXユーロ」のご紹介です。
そもそもは以前にご紹介した事がある、ホンダ「GL400」の後継モデルで、同一のエンジンが搭載されたモデルでした。その「最大の特徴」はなんと言ってもエンジン、
横置き式で、水冷式のV型2気筒でシャフトドライブ駆動式と言うものです。どことなくモトグッチを思い起こすエンジンですが、それとは少しだけ違っててヘッド部分が22度だけ
外に傾けていました。これはマフラーへの排気効率を高めるためで、これはこれでよく考えられたエンジンだったんですね。また姉妹車に「CX500ターボ」や「CX650ターボ」
がありました。この2台は国内販売ではなく輸出車の扱いだったのですが、珍しい過給器(ターボ)が搭載されたものです。で、この「CXユーロ」の登場が1982年からで
残念ながら同年に廃盤となってしまいます。4気筒エンジンを搭載した「CBX400F」は爆発的な人気を獲得していくのですが、思考を変えた「CXユーロ」はどうやら、イマイチ
世間で認知されなかったんですね。またこの「CXユーロ」の詳細なスペックを見てみますと、エンジンは横置き型の水冷式4ストV型2気筒OHV4バルブで、正式な排気量が
396cc、最高出力は40psで、最大トルクが3.2kg、車重は乾燥重量で209kg、ガソリンタンク容量は満タンで19リットル、市街地での平均燃費が大体20kmとなっています。
またフレームはスチール製のダイヤモンド式で、ホイールサイズは前後とも18インチ、当時ホンダで開発された1980年代初頭を彷彿させるコムスターホイールが装備されており、
更にかわりどころで言うとフロントフォークはオイルでの圧力機構ではなくエアサス式で、フロントフォークに懐かしい「アンチ・ダイブシステム」が組み込まれており、
フロントの沈み込みを制御する仕組みになっていました。今見るととても面白いオートバイで、流行りのツーリングに対応してくれそうな良い感じのものに思えますが、当時は
逆に、どんどん速いオートバイが求められていた事や、4スト400ccだと4気筒エンジンが主流となっていた為、どうも、並列2気筒エンジンと共に、このV型2気筒エンジンも
イメージ的に「排気量250ccまでならOK」と言う感じになってた事が要因で人気を得る事が出来なかったんじゃないかって思うんですよね。残念です。またフォルムはよく見ると
名車「CBX400F」にも似たスタイルで、1980年代初頭のホンダのデザインがよく分かる感じです。現在の2022年までで遡り考えてみれば、これ以降、横置き型のV型2気筒
エンジンは作られていませんし、この先も出てくる可能性は低い気がします。それだけにオートバイとしての機構が斬新で異才な気がするのですが、これからでも誰かの手によって
出来るだけ残り続けて欲しいオートバイです。で、最後に現在の中古市場を見てみますと、大体安いもので50万円あたりから、高いものでも70万円前後で取引されている様です。
もちろん1982年のたった1年間だけの生産ですし、球数は劇的に少ない状況です。ここから更に程度の良いものを探すとなるとかなり時間を必要とする感じですが、さて、今日は
そんなホンダ「CXユーロ」ですが、いかがだったでしょう!(笑)
吸排気の効率化でグッツィより高回転回り、海外ではカフェレーサーのベースとして人気っすね
400ccって排気量とそのパワー域のクランクの軽快さもあるんでしょうね
おっと!SOHCではなく「OHV」ですね。
間違っていました。直しておきます。(笑)
そうなんですよね。
海外のYouTubeでボクも、このエンジンを使った
カフェレーサーカスタムを、数台見た事があります。
確かに速さはないけど、にわかグッツィ乗りさんがおっしゃる通り、
乗り味とエンジンの造形、はたまた軽快なフィーリングがウケてるからかもしれないです。(笑)
ボクの幼馴染が、古いBMWの「R100」をボバー風にカスタムして乗ってるのですが、
それを買う前に「GL400」をベースとしたカスタム車両を買おうとした事がありました。
最初から仕上がっており、メチャクチャ、カッコ良かったですのですが、
ショップの店員さんが「走りは期待出来ませんよ」って言葉で、
心変わりしてしまった事を思い出します。(笑)
いつもありがとうございます。