
2000年を超えてからの排気ガス規制は年々厳しくなる一方で、空冷式で気筒数の多い車両はその煽(あお)りからどんどん全滅していく運命をたどっていったのですが、
このヤマハ「XJR1300」は頑張って2015年まで生産されていました。水冷式エンジンでライバルとなってたホンダ「CB1300SF/BD」や、カワサキ「ZRX1200ダエグ」
などはその後も売られることになるのですが、空冷式のエンジンではここまででが限界だったのかも知れません。で、まずこの「XJR1300」が登場したのが1998年から
で、2003年と2007年に微妙な仕様変更がなされていました。もちろんスペック的にはどんどんパワフルで速いマシンになっていくのですが、排気ガス規制をクリアさせ
ながらパワーアップしてく事は当然ながら「至難の業」としか言いようが無いですよね(笑)。そこは、さすがのヤマハと言うところですが、そう考えると、どうしても
現在が低迷してる気がしてなりません。まぁ、気を取り直してこの「XJR1300」ですが、とりあえず年表を見て行きますと、1994年に当時大人気を博していた「ネオク
ラッシック」モデルとして先代にあたる「XJR1200」が登場します。そこから「XJR1200R」などを経由して、排気量を上げてこの「XJR1300」になる訳ですが、ネイ
キッドスポーツでもあるけどクルーザー要素も備えており、あくまでパワーで乗るのではなく「トルク力で乗る」イメージが強い感じらしいです。実際にも最大トルクが
11.0kgあり、少しスロットルをひねっただけでド〜ンと飛び出す感じ見たいです。また一旦、3速辺りまでシフトすると、後は止まらない限りずっとそのままで走る続け
る事も可能でした。ここが「大排気量の魅力」と言えるんですよね。で、少しこの「XJR1300」の詳細なスペックを見て行きますと、まずエンジンは先ほども書きました、
空冷式で4スト並列4気筒DOHC4バルブとなっており、正式な排気量が1.250cc、最高出力は101psで、最大トルクは先ほども言った11.0kg、車重は245kgで、トランス
ミッションは5速MT(トルクがあるので6速は不要?)、駆動方式はチェーン式で、キャブレターは2007年式以降がフューエルインジェクション(FI)仕様となっており、
ガソリンタンク容量が満タンで21リットル、市街地での平均燃費が大体15kmとなっていました。またホイールサイズは前後ともに17インチで、タイヤはラジアルタイヤ
を装備、フレームはスチール製のダブルクレードル式で、リアのサスペンションは2本サス、フロントは正立式となっていました。ポイントは空冷式ながら水冷式の様な
スムースな吹け上がりと、操作性の良さにあり、車重からくる安定感や運転姿勢などは優等生と言えるものだった様です。ボクの個人の印象はスタイリッシュでヤマハらし
いって所です(笑)。そもそも1970年代の「XJ750E」の再来モデルとなるのですが、ホンダの「CB1300SF/BD」や、カワサキの「ZRX1200ダエグ」同様に良い感じ
にアレンジされてて素敵な1台と思います。実際に乗ったことはありませんが、気持ち良い走りを堪能出来るんでしょうね(笑)。ただ、兄弟車の「XJR400」で言われて
たエンジン内にあるカムチェーンの音が古くなると、うるさくなるってあるのですが、この「XJR1300」も同じ現象が起こるのか?どうかは分かりません(笑)。また
現在の中古市場を見て行きますと、非常に振り幅が広く安いものだと35万円あたりから、高いものになると220万円前後で取引されてる感じです。これは状態と年式で差
がある様で、高年式で状態の良いものが高額化してる様です。さて、今日はそんなヤマハが頑張って世に送り出して来た空冷式エンジンを搭載してた「XJR1300」を少し
だけ考察して見ましたが、いかがだったでしょう!(笑)
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