まず最初に答えを言うと「motoGPマシン」の方が一般的には絶対に速いです(笑)。世界スーパーバイク選手権で使われてる「SSマシン」は基本、市販車を
改造したものになり「motoGPマシン」より、車重だけを見ても20kgほど重いからです。まぁ、車体の重さだけが理由ではありませんが、この差は大きいです。
またレースをする為だけに開発された「motoGPマシン」は、各チームが1から仕上げた「プロトマシン」なだけに性能が高いのは当然で、逆に速くないと困り
ますからね(笑)。しかし、実はオートバイレース好きのファンが思ってるほど、この「差は非常に微妙」なもので、実例を挙げると、実はサーキットによって
は全体的なタイムが「SSマシン」の方が速い場合があります。サーキットの特性の違いで「SSマシン」の方が優位な場合もあるからなんですよね。もっと厳密
に言えライダーのライディングフォームも多少違うと言われてて、コーナリング時の荷重移動に対して直立に戻すのが早いのが「SSマシン」、いつまでも車体を
傾けてるのが「motoGPマシン」と言われています。これはコーナ自体を速く走る仕上がりか、それともコーナー出口の立ち上がりを速く仕上げるかの違いを
意味しています。また数年前から「motoGP」チームに対して、ECU(エンジン制御コンピューター)が毎レース事に主催者側から一律で「支給」されるよになり、
各メーカーが独自で開発出来なくなった事により、そのチーム差が無くなったと言われています。これは「motoGP」自体がワークス体制で戦うメーカーチームと、
サテライト(プライベート)で戦ってるチーム差を埋める為に決められたレギュレーションで、その分、最近の「motoGP」を見てても必ずワークスチームが勝つ
となっていませんよね。またそれと同じ感じで市販用のECUを独自(自由)に書き換えれる「SSマシン」が、このことに関しても有利とも言われてるからです。
但し、それよりもっと大きな問題としてあるのはマシンの性能や速さより「ライダーのスキル」に大きな違いがあり、誰もが最高峰と考える「motoGP」に強い
ライダーは目指しますし行きますよね。一昔前だと「motoGP」で戦えなくなったライダーが都落ちのようなカタチで「世界スーパーバイク選手権」で参戦すると
言った流れもありました。このライダーのスキルの差は完全に「motoGP」側にあり、例えばアメリカの「AMAスーパースポーツ選手権」で連続チャンピオンに輝い
てるライダーがスポットで「motoGP」に参戦しても中堅を走るに止まってしまっています。まぁ、それが現実であると言わざる得ませんよね。但し、この逆を
もし考えた場合、例えば2022年・2023年「motoGP」チャンピオンの「フランチェスコ・バグナイヤ」選手が今年の「世界スーパーバイク選手権」に出場したと
したら、必ず圧勝するかどうかは分かりません。可能性は非常に高いと思われますが、絶対とも言い切れない気がするんですよね。要するに「motoGP」と「世界
スーパーバイク選手権」は違うカテゴリーの最高峰同士であり、本来は中々甲乙つけ難いってのがあるからです。但し、チーム体制、マシンの開発費、ライダーの
スキル、オートバイメーカーからの支援体制などを考慮すると、やはり「motoGP」に軍配があがる事は間違いないと思われますね!(笑)