<現地検討会の様子>
平成30年11月2日(金)大豆の収量・品質の向上に向けた新技術を普及するため,栗原市志波姫地区の(農)iファームほ場に設置した大豆摘芯栽培技術実証ほ場で,現地検討会を行いました。検討会には生産者約10名が参加し,7月27日に剪葉機により摘芯した大豆の生育を確認しました。
大豆は生育が旺盛になると蔓化し,収量・品質の低下要因となりますが,開花期前に主茎の生長点付近を摘芯することにより草姿が整い,収量・品質の低下を抑えることができます。栗原管内では,他の品種より蔓化しやすい「ミヤギシロメ」が大豆作付面積の約6割を占めていることから,摘芯技術の導入により,蔓化のリスクを軽減させ,大豆の生産性を向上させることが期待できます。
当日は,ほ場を観察しながら,摘芯した区画では摘芯しない区画に比べて大豆の倒伏程度や蔓化程度が小さいことを確認しました。(農)iファームの代表や参加者からは,摘芯した区画では,台風による倒伏がなく成熟期に入っても株がまっすぐ上に伸びている,と効果を実感する声が聞かれました。また,農業改良普及センターからは,成熟期調査の結果,摘芯した区画は摘芯しなかった区画に比べて草丈が低く,分枝数や分枝節数が多かったことを紹介しました。
今後,収穫時の収穫速度と作業性,収量を比較することで摘芯の効果を確認し,管内大豆の収量・品質の安定・向上に向けた技術の一つとして推進していきます。
<摘心した区画の大豆> <摘心しなかった区画の大豆>
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-5795・6144