平成30年11月21日に,(一社)日本ハンギングバスケット協会員を講師に迎え,大崎市池月地区公民館で「岩出山産花きを活かしたハンギングバスケット作りワークショップ」を(株)池月道の駅との共催で開催しました。ワークショップは午前・午後の2回行い,午前は,地元産花きを活用した商品加工技術の習得を目指して「あ・ら・伊達な道の駅花卉部会員」を対象に実施し,午後は,岩出山産花きの消費拡大を目指して一般消費者を対象にしました。合計32名が参加し,岩出山産のビオラやハボタンを使用して,冬の間も観賞して楽しめるハンギングバスケット製作にチャレンジしました。
参加者のほとんどが初めての経験ということで,最初は不安な面持ちの方も多かったのですが,実演を見ながら和気藹々と製作に励み,参加者全員が素敵な作品を完成させることができました。参加した方々からは「また継続して開催して欲しい!」といった意見をいただき,花きへの関心の高まりや花きを活用したイベント開催に対する期待の大きさが伺えました。
ワークショップから数日が経ち,早速部会員らが学びを活かして作成したハンギングバスケットが道の駅の店頭に並び販売されています。
普及センターでは今後も管内産花きの安定生産と消費拡大に向けた支援を行っていきます。
<連絡先>
宮城県大崎農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0229-91-0726 FAX:0229-23-0910
<現地検討会の様子>
平成30年11月2日(金)大豆の収量・品質の向上に向けた新技術を普及するため,栗原市志波姫地区の(農)iファームほ場に設置した大豆摘芯栽培技術実証ほ場で,現地検討会を行いました。検討会には生産者約10名が参加し,7月27日に剪葉機により摘芯した大豆の生育を確認しました。
大豆は生育が旺盛になると蔓化し,収量・品質の低下要因となりますが,開花期前に主茎の生長点付近を摘芯することにより草姿が整い,収量・品質の低下を抑えることができます。栗原管内では,他の品種より蔓化しやすい「ミヤギシロメ」が大豆作付面積の約6割を占めていることから,摘芯技術の導入により,蔓化のリスクを軽減させ,大豆の生産性を向上させることが期待できます。
当日は,ほ場を観察しながら,摘芯した区画では摘芯しない区画に比べて大豆の倒伏程度や蔓化程度が小さいことを確認しました。(農)iファームの代表や参加者からは,摘芯した区画では,台風による倒伏がなく成熟期に入っても株がまっすぐ上に伸びている,と効果を実感する声が聞かれました。また,農業改良普及センターからは,成熟期調査の結果,摘芯した区画は摘芯しなかった区画に比べて草丈が低く,分枝数や分枝節数が多かったことを紹介しました。
今後,収穫時の収穫速度と作業性,収量を比較することで摘芯の効果を確認し,管内大豆の収量・品質の安定・向上に向けた技術の一つとして推進していきます。
<摘心した区画の大豆> <摘心しなかった区画の大豆>
<連絡先>
宮城県栗原農業改良普及センター 先進技術班
TEL:0228-22-9437 FAX:0228-22-5795・6144
平成30年12月4日,みどりの農業協同組合南郷営農センターを会場に「加工・業務用野菜産地育成研修会」を開催しました。
管内では,ここ数年,集落営農組織から農業法人へ移行した組織が水稲,麦,大豆のほかに経営に有利な園芸作物を模索する法人が多くなっていることや,近年の野菜需要の約6割を占めるまでとなっている加工・業務用野菜について,マーケットの現状を知り産地の育成につなげることを目的に開催しました。
講師に野菜流通カット協議会会長の木村幸雄氏と農業・園芸総合研究所バイオテクノロジー開発部の澤里研究員をお招きし,木村会長から「加工業務用野菜の契約取引の現状と産地への期待」,澤里研究員からは「春まきタマネギ等省力・多収・安定化技術について」と題し,それぞれ御講演を頂きました。木村会長からは,産地としてリレー出荷できる体制整備の重要性や出荷規格や形態の簡素化を産地から発信することで産地の維持や面積の拡大につながる等のお話がありました。また,澤里研究員からは春まきタマネギ栽培のポイントのほか,成功した事例,失敗した事例の紹介もあり,導入する上での参考となりました。
講演後の意見交換では,「カット野菜に対するGAP取得の有利性はあるのか」,「春まきタマネギの育苗のポイントは何か」等,活発な意見交換が行われました。
<問い合わせ先>
美里農業改良普及センター 先進技術班 TEL 0229-32-3115,FAX 0229-32-2225