東日本大震災からの復興のシンボルとして石巻市において試作されている「北限のオリーブ」の収穫,搾油作業が11月に行われました。これを受けて,このたび研究会に設置している3部会(「栽培技術・生産部会」,「特産品開発・6次産業化部会」,「震災復興活用部会」)の合同会議が開催されました。
本年は,約100kgのオリーブ果実から約4リットルのオリーブオイルが搾油され,合同会議では,搾油したオリーブオイルの試飲会を行いました。未成熟な果実から搾ったオリーブオイルは,夏草の香りに近いフレッシュな香りが高く,果実の緑を溶かし込んだような緑色の濃いオイルに仕上がっており,石巻産のオリーブオイルの品質の高さ,商品化に向けた手応えを感じることが出来ました。
この他,合同会議においては,生産計画の見込みや,商品化に向けた課題などについて,活発な意見交換が行われました。
試験栽培も5年目を迎えたものの,まだ収穫量は少なく,生産が軌道に乗るまで数年かかる見込みですが,石巻地域の新たな特産品として,また復興のシンボルとして期待が高まっています。
※写真は収穫作業の様子と搾油した石巻産オリーブオイル(濃い緑色が特徴)
<連絡先> 宮城県石巻農業改良普及センター 先進技術第1班 TEL:0225-95-7612 FAX:0225-95-2999