日本が戦争で世相がだんだん暗くなっていく昭和15年、野上家の主人が治安維持法違反容疑で逮捕された後、残された家族の物語。
娘二人(志田未来、佐藤未来)を抱えた母親(吉永小百合)、その家庭を助ける山チャン(浅野忠信)、妹(壇れい)、隣近所の暖かい人達。
今の日本が失ってしまった、貧しくとも暖かい家庭の暮らしが涙を誘う。そして、魂の気高さを感じさせる数少ない映画だとも、思う。自分の主義に殉じる主人公、そして、警察署長だった実父からの転向要求を拒否して、苦難の道を行く母べえと娘たち。とても良い映画だった。
監督は山田洋二、原作は読売女性ヒューマン・ドキュメンタリー大賞優秀賞を受賞した野上照代の自伝的小説。出演者は他に、板東三津五郎(投獄された主人)、笑福亭鶴瓶(叔父)、中村梅之助(父親)など。
公開初日の第1回目で観たが、120席の客席の半分ほど埋まっていて、終わって外に出たら、次回の人達が沢山並んでいた。