「つながり」の旅 in Paris ~ 人と人、自然、地域との「つながり」 ~

人・自然・地域との「つながり」をテーマにした旅や暮らし(エコツーリズム、スローライフ等)について日々の想いを綴ります。

世界遺産・五箇山

2013年11月11日 | 福井近県の旅

10月終わりの復習の続きです。

白山スーパー林道から白川郷を経由して、もうひとつの世界遺産、五箇山へ行きました。

しばらく走ると、国道沿いに国の重要文化財、村上家の立派な合掌造りが見えてきます。いよいよ世界遺産の合掌造り集落、菅沼・相倉地区がある五箇山に入ります。

近くの蕎麦屋・拾篇舎で久しぶりにおろしそばではない、つけだれで蕎麦を食い、相倉集落へ。

こちらは、23戸の合掌造りがある集落で、比較的大規模で車の乗り入れも可能な白川郷と違い、車を集落の入口の駐車場に止めて(協力金500円)歩いて回ることもあり、こじんまりとして、昔話の世界に入り込んだようです。

 

商店も土産・喫茶が2,3店あるだけなので、集落内であまりゆっくり時間をつぶす感じではないかもしれませんが、車も来ないので、子供の散歩を兼ねて1時間ほどゆっくり散歩するのにちょうどよい感じでした。白川郷と同じように、集落を見下ろせるちょっとした展望台もあり、合掌造り集落の遠景が撮れました。

 


曹洞宗の聖地・吉峰寺

2013年11月11日 | 福井のミミより情報

福井のお寺といえば永平寺が有名ですが、曹洞宗を開いた道元禅師が京都から越前に入って1243年に最初に開いたという吉峰寺に行ってきました。大本山永平寺から7,8キロの、永平寺町の静かな山奥の集落のどん詰まりにあります。

中国で修行して革新的な教えを説いた道元は、京都の既存仏教から反発を買ったことと、「時の権力者に迎合することなく弟子を育てろ」という師の教えを実践するため、都から離れたこの地に入り、著書「正法眼蔵」を著し、その後大仏寺(今の永平寺)を開いたそうで、その意味で曹洞宗の「聖地」だそうです。

吉峰寺自体はその前からあり、1200年ほど前に、白山信仰を開いた泰澄大師が開いたと言われています。昔からパワースポットだったんでしょうね。

吉峰寺は、ひっそりとした山の中にあり、麓の駐車場から880mの急な階段(徹通坂)を登ったところにあります。(もちろん、境内まで徒歩3分の駐車場まで車で行きましたが。)門前町も、一つの民家もない山の中、静まり返った伽藍に近づくだけで身が引き締まります。明かりのついた庫裏で拝観を申し込むと、若い雲水さんが快く案内してくれました。

一時は荒廃していたこのお寺は、約100年前に永平寺の修行僧であった佛心和尚により再興されたことから、建物自体はそれほど古くなく、中もきれいに整備されています。本尊の釈迦如来、普賢菩薩、文殊菩薩の三尊像が祀られている法堂、もとは十一面観音菩薩だったのに頭の周りの9つの面が歴史の中でなくなってしまった観音様を祀る観音堂、さらに道元ら開山の師を祀る開山堂などを丁寧にご案内いただき、こちらの無知な質問にも快く答えてくださりました。修行の一環だと思いますが、少しだけの賽銭が恥ずかしくなるくらいありがたい対応でした。

今は永平寺で三番目に偉い方が管理するお寺で、永平寺の修行僧が、小規模なお寺を少人数で管理する修行の場として使っているそうです。また、雪深いところですが、修行僧は冬でも険しい徹通坂を登ってこられるそうです。

それでも、やはり曹洞宗の聖地として訪れる人はかなりいるようで、坐禅体験(500円)、寺の中に1泊して修行僧と同じく坐禅や作務をして精進料理をいただく参籠体験(3000円+布団リース代1000円)もできるそうです。こじんまり、ひっそりとしている分、大本山永平寺で体験するより心が引き締まり、充足感が高い気がします。(下世話な話ですが、体験料も永平寺の半額ですし。。。)

吉峰寺で心がスッキリした後は、そこから10分ほどの街道沿いに今年の夏にできた永平寺温泉「禅の里」に行ってみました。町内の福祉施設、という位置づけなのでそれほど大規模ではありませんが、小ぎれいで快適でした。

禅文化、仏教文化に気軽に触れることのできる福井を実感した一日でした。