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古代エジプトの埋葬地サッカラで、紀元前2323年から2291年頃までエジプトを統治したエジプト第6王朝の初代ファラオ、テティ王の妻、ニアリット女王の埋葬殿の発掘作業が行われた。
石で作られた神殿の南東には、3つの泥レンガ倉庫があり、そこには女王やファラオへの供物が保管されていた。
その中には長さ4メートルにも及ぶ「死者の書」のパピルスも含まれており、専門家らは、サッカラの歴史を書き換える発見だと驚きを隠せないようだ。
数年前、テティ王のピラミッドの近くで妻・ニアリット女王の埋葬殿の一部が発見された。今回その周辺の発掘を進めたところ、ニアリット女王の埋葬殿の付近で、埋葬用の縦穴を20以上発見し、内部から50以上もの木製の棺が出てきた。
そこから第18王朝と第19王朝(紀元前1550~1186年)時代の人たちの遺体が出てきた。
どうやらこの墓は、テティ王の死後、結成された王の崇拝者たちのものだった可能性がある。この集団は、1000年以上活動を続けており、ファラオ(テティ王)のピラミッドの近くに埋葬されることを望んだようだ。
New discovery in Giza | Archeologists found funerary temple of Queen Neit
この縦穴から見つかったものの中でもっとも魅力的なのは、『死者の書』の第17章が含まれた4メートルもの長さのパピルスだ。
『死者の書』は、死後の世界で死者を導くのを助ける古代エジプト人の書で、このパピルスの所有者であるPwkhaefの名が書かれている。木棺のひとつと、死後の世界で死者に仕えるシャブティという小立像4つにも同じ名前が見られる。
現在、研究者たちが書かれている文章を分析している。これまで見つかっている第17章のほかの断片には、一連の質問と回答が含まれている。
これは、死後の世界を通過しようとする人々のためのカンニングペーパーのようなものだ。今回見つかった第17章も、同じような問答形式なのかどうかはまだわからない。
この埋葬縦穴の中で見つかったものはまだほかにもある。ファラオの戦車の監督官を務めていたKhaptahという名の男と、その妻Mwtemwiaのものだった石碑だ。
石碑の上部には、エジプトの冥界の神、オシリス神に敬意を表するふたりの姿が描かれている。下部には、椅子に座るふたりの前に並ぶ6人の子どもたちの姿が刻まれている。娘3人は、座ってハスの花の香りをかいでいて、息子3人は立っている。
Khaptahがどのファラオに仕えたのかはわからないが、紀元前1279年から1213年までエジプトを統治し、北方のシリアまで帝国を拡大したラムセス2世の可能性が高いという。
石碑に刻まれた碑文は、Khaptahの息子ふたりは、ラムセス2世の家族の名にちなんで名づけられ、娘のひとりは、ラムセス2世の正妻と同じ名前のネフェルタリと名づけられている。息子のひとりは、ラムセス2世の息子のひとりと同じKhaemwesetという名だ。
この縦穴からは、青銅の斧、ボードゲーム、オシリス像、いくつかのミイラも見つかっている。ミイラの中には、回帰熱や、腹部、関節、肺に炎症を引き起こす遺伝性疾患である、家族性地中海熱に罹っていたと思われる女性もいた。
やはり冥界の神であるアヌビス神に捧げられた神殿も、その像と共に縦穴の近くから見つかっている。
この発見をした発掘チームは、エジプト考古学省や、アレキサンドリア図書館のザヒ・ハワスエジプト学センターの考古学者たちで構成されている。
References:antiquities / livescience/
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第17章が含まれた4メートルもの『死者の書』のパピルス image by:Egyptian Antiquities Ministry
古代エジプトの埋葬地サッカラで、紀元前2323年から2291年頃までエジプトを統治したエジプト第6王朝の初代ファラオ、テティ王の妻、ニアリット女王の埋葬殿の発掘作業が行われた。
石で作られた神殿の南東には、3つの泥レンガ倉庫があり、そこには女王やファラオへの供物が保管されていた。
その中には長さ4メートルにも及ぶ「死者の書」のパピルスも含まれており、専門家らは、サッカラの歴史を書き換える発見だと驚きを隠せないようだ。
20以上の埋葬縦穴と50以上の木棺を発掘
数年前、テティ王のピラミッドの近くで妻・ニアリット女王の埋葬殿の一部が発見された。今回その周辺の発掘を進めたところ、ニアリット女王の埋葬殿の付近で、埋葬用の縦穴を20以上発見し、内部から50以上もの木製の棺が出てきた。
そこから第18王朝と第19王朝(紀元前1550~1186年)時代の人たちの遺体が出てきた。
どうやらこの墓は、テティ王の死後、結成された王の崇拝者たちのものだった可能性がある。この集団は、1000年以上活動を続けており、ファラオ(テティ王)のピラミッドの近くに埋葬されることを望んだようだ。
New discovery in Giza | Archeologists found funerary temple of Queen Neit
長さ4メートルに及ぶ死者の書
この縦穴から見つかったものの中でもっとも魅力的なのは、『死者の書』の第17章が含まれた4メートルもの長さのパピルスだ。
『死者の書』は、死後の世界で死者を導くのを助ける古代エジプト人の書で、このパピルスの所有者であるPwkhaefの名が書かれている。木棺のひとつと、死後の世界で死者に仕えるシャブティという小立像4つにも同じ名前が見られる。
現在、研究者たちが書かれている文章を分析している。これまで見つかっている第17章のほかの断片には、一連の質問と回答が含まれている。
これは、死後の世界を通過しようとする人々のためのカンニングペーパーのようなものだ。今回見つかった第17章も、同じような問答形式なのかどうかはまだわからない。
興味深い埋葬品の数々
この埋葬縦穴の中で見つかったものはまだほかにもある。ファラオの戦車の監督官を務めていたKhaptahという名の男と、その妻Mwtemwiaのものだった石碑だ。
石碑の上部には、エジプトの冥界の神、オシリス神に敬意を表するふたりの姿が描かれている。下部には、椅子に座るふたりの前に並ぶ6人の子どもたちの姿が刻まれている。娘3人は、座ってハスの花の香りをかいでいて、息子3人は立っている。
image by:Egyptian Antiquities Ministry
Khaptahがどのファラオに仕えたのかはわからないが、紀元前1279年から1213年までエジプトを統治し、北方のシリアまで帝国を拡大したラムセス2世の可能性が高いという。
石碑に刻まれた碑文は、Khaptahの息子ふたりは、ラムセス2世の家族の名にちなんで名づけられ、娘のひとりは、ラムセス2世の正妻と同じ名前のネフェルタリと名づけられている。息子のひとりは、ラムセス2世の息子のひとりと同じKhaemwesetという名だ。
この縦穴からは、青銅の斧、ボードゲーム、オシリス像、いくつかのミイラも見つかっている。ミイラの中には、回帰熱や、腹部、関節、肺に炎症を引き起こす遺伝性疾患である、家族性地中海熱に罹っていたと思われる女性もいた。
やはり冥界の神であるアヌビス神に捧げられた神殿も、その像と共に縦穴の近くから見つかっている。
この発見をした発掘チームは、エジプト考古学省や、アレキサンドリア図書館のザヒ・ハワスエジプト学センターの考古学者たちで構成されている。
References:antiquities / livescience/
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