友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

イシグロ・カズオ氏の『夜想曲集』を買う

2017年11月03日 18時04分24秒 | Weblog

  「男が髭を剃らなくなったり、女が化粧をしなくなったら、人間としてはおしまいだね」と言う先輩がいるが、昨日に引き続いて今日もルーフバルコニーで作業する予定だったので、顔は洗っても髭は剃らなかった。昼食を済ませて再び作業に取り掛かる。ちょっと疲れたなと思って空を仰ぐと、太陽はかなり西に傾いていた。3時半くらいかと思ったらまだ2時半だった。それならとまた作業を開始した。

 しばらくすると風が出てきた。切りのいいところまで続け、明日の作業の準備をして終えた。洗面台に立ち髭を剃る。髪も洗い、洋服も整えて出かけた。今日は文化の日である。テレビは連日、残虐な殺人事件を詳しく報道しているが、なぜ9人もの連続殺人を犯したのかは依然謎のままだ。全く別の世界のことなのに、ひょっとすると何時でも誰でも、何かがきっかけで殺人犯になることもあるのだろうかとさえ思えてくる。

 祖母だったか母だったか、「文化の日は、明治天皇の誕生日だから雨は降らないよ」と教えてくれた。「戦前は天長節という祝日だった」と言う。その時は、「ふーん」と思うだけだったが、大きくなって、だから11月3日に新憲法を公布して、翌年(昭和23年)の「国民の祝日に関する法律」で「文化の日」と定め、慶祝の日として残したと知った。終戦直後の政府は、各方面に気を遣っていたのだろう。

 出かけたのは近所の書店で、ノーベル文学賞作家のイシグロ・カズオ氏の作品を読もうと思ったからだ。当然、単行本が山積みされていると思って見渡すが見つからない。店員さんに尋ねると、目の前の文庫本コーナーを教えられる。文庫本なら単行本の半額で買える。早川文庫から何冊も出版されていて、土屋政雄氏の訳となっている。英国在住で、英文で小説を書いているから当たり前のことなのに、なぜか感動してしまった。

 初めての短編集とあった『夜想曲集』を買った。どんな物語が詰まっているのか楽しみだ。


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