友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

金子兜太さんの句とさだまさしさんの『エンタ目』

2018年02月22日 18時14分20秒 | Weblog

  中日新聞に3年間ほど連載されていた『平和の俳句』の選者、金子兜太さんが亡くなった。98歳だった。ちょうど瀬戸内寂聴さんの『いのち』を読み終えた直後だったので、98歳なら天寿を全うされたと思っていたら、ご本人は「オレは150歳まで生きる」と言ってみえたとを知った。本気でそう思っていた訳ではないだろうが、やっぱり人の死は様々だ。

 今朝の新聞に、俳優の大杉漣さんが急死と載っていた。昔は日活ロマンポルノにも出ていたし、ヤクザ映画では凄みのある俳優だった。最近では警視総監の役だったり、人情味のある中年役が多かった気がする。66歳とある。自分より若い人が逝去したと聞くと、何故か焦りのようなものを感じる。昨日の義弟の言葉、「年齢順にくるわけではない」が胸に刺さる。

 大杉さんとほぼ同じ歳のシンガーソングライター、さだまさしさんが同じ中日新聞の『エンタ目』に、平昌冬季五輪について、「熱くなれない」心情を吐露していた。「何しろテレビもやたらメダルメダルと騒ぎすぎる。ニッポンがニッポンが、と『国威発揚』よろしく、わが国有力となれば大はしゃぎするが、わが国が無関係となれば見向きもしない」と憂鬱の原因を述べ、「メダルに届くのはほんの僅か。彼らの『五輪以前の努力』をメダルの色や数だけで測るのは悲しすぎる」と。

 そして、「とかなんとか言いながら、日本選手が涙のメダルを獲得すると一緒になくんだけどね」と結んでいた。全く私と同じだ。私は「自分が偏屈」と思っていたが、意外に平均的な日本人かも知れない。さださんは、「平和五輪で南北が融和して終戦、武装解除まで進めばこれほどうれしく、めでたいことはないが茶番」と見抜いているが、1日も早くそうなって欲しいし、南北だけでなく、日本やアメリカもその努力をしてもらいたい。金子兜太さんの句「東西南北若々しき平和あれよかし 白寿兜太」のためにも。


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