友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

美味かったスパゲティもどき

2012年01月18日 19時08分18秒 | Weblog

 笑うと免疫力が高まるという。免疫力がアップする食べ物はというと、肉や卵そして野菜だそうだ。肉や卵のような高たんぱく質はコレステロールを増やすことにならないかと心配する人もいるが、コレステロール値が高い人の方が免疫力は高く、助平で、頭の回転が速いと言われている。確かに肉食系の人の方が旺盛で頑張り屋が多いような気がする。菜食主義の人はストイックな人が多いように思うのは肉好きの私の偏見なのだろうか。

 

 私たちの年代に肉好きな人が多いのは、子どもの頃に食べられなかったからだ。私は子どもの頃、母屋で祖父母とともに食事をしていた。肉料理は滅多になかったし、すき焼きは鶏肉の時が多かった。たまには牛肉の時もあったが、そんな時はつい何度も手を出してしまった。すると祖父に「子どもは肉を食わんでもいい」と怒鳴られた。どうしてこんな理不尽なことがこの家ではまかり通っているのか、これが私の一番の関心だった。

 

 祖母が亡くなって、母屋は兄嫁がお勝手をするようになり、材木屋の奥の倉庫を住処にしていた我が家は、プロパンガスで母が料理をするようになった。焼肉やハムやソーセージが食事に出るようになった。ロースハムの厚切りを初めて食べた時は、アメリカ人になった気分だった。母は私や妹が祖父母のところでは充分に食べられなかったと思ったのか、肉料理を多く作ってくれたが、洋裁教室を開いていたから、煮物をする時間がなかったのかも知れないと今では思うこともある。

 

 大学生の時、担任の先生が「イタリア料理をご馳走してやる」と言うので、みんなで先生の家の庭で食べたことがある。イタリアで絵の勉強をしてきた先生だから、本場のイタリア料理が食べられるのだと思った。でも、スパゲティの麺はうどんだったか太めのそうめんだった。これにケチャップを混ぜて食べたように思う。それから喫茶店で鉄板に卵を敷いたナポリタンが出るようになり、自分はナポリタンのさきがけを食べた気になったが、あれは先生が貧しかった学生にイタリアの味を教えたかったのだと思う。

 

 大学4年の大半を東京で過ごしたのに、食べ物というと、即席ラーメンしか思い出せない。下宿で食べる時は電気釜がなかったので、パンか即席ラーメンですました。肉とか卵とか野菜をラーメンに入れて食べていた。「サッポロラーメン」が一番気に入っていた。初めてのデートの時、私はレストランでの洋食を思い描いていたが、「ラーメンが食べたい」と言われて面食らった。私は今でも、ラーメンが食べたいとは一度も思ったことがない。

コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 豪華客船の事故 | トップ | 表舞台に立つ人、立てない人 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

Weblog」カテゴリの最新記事