友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

金木犀と井戸の完成

2013年10月24日 17時13分27秒 | Weblog

 金木犀の甘い香りが漂っている。この香りを嗅ぐと、小学校へ行く道の角にあった金木犀を思い出す。市の図書館の庭にあった。金木犀が咲く頃は運動会で、このふたつの言葉は密接に結びついていた。我が家の鉢植えの金木犀は10月の初めには花芽が出てきていた。それが少しも大きくなってこなかった。10日前後にはあの独特の甘い香りがするのに、今年は全然しない。それが2週間も遅れて咲き出したのだ。

 そして、昨日は春日井市での井戸の完成式でもあった。既にブロック積みは完成していたので、後は手押しポンプを組み立てて設置するだけ。いよいよ汲み上げである。呼び水を入れ、柄を動かして水を出す。見事に、実は当たり前のことなのだが、水はどんどん出てくる。歓声が上がり、水に手をやる人もいる。特別なセレモニーを行なったわけではないが、依頼してきたカミさんは酒と塩を持って来て、井戸の周りに巻いて完成を祝った。

 実に長い期間かかった。日数は16日間だが、7月から始めたから、4ヶ月の長きに渡った。初めはいつも通り、水圧を利用して掘った。けれども石が多くてこの方法では掘れない。次に神奈川県相模原市の業者から掘り道具を借りて掘った。この道具は優れもので、小石は掘り出すことが出来た。しかし拳くらいからそれよりも大きな石があって掘れない。いつもなら、「これでは無理です」と引き下がるのだが、依頼主は「何とかして掘って欲しい」と言われる。

 掘れば水は出るだろう。そういう地形であることは間違いない。けれど、手掘りで掘るとなると、人手と日数が要るし、危険も伴う。「意地でもやりましょう」の一声で、手掘りで進める。機械がなかった頃の人々はこんな風に掘っていただろうと思う。スコップで土を掘ってバケツに入れ、滑車を使って引き上げて外に出す。狭い穴の中の必死の作業が続く。4メートル近くになって、水が周囲から湧き出してくる。「やった」と少し早合点し、塩ビ管と大き目の石で水量が確保できたと思ってしまった。

 埋め戻して、水を汲み上げると水量が少ないことが分かった。再びやり直しだ。これには依頼主も大きく落胆した。本当にこの人たちは井戸が掘れるのかと不安に思っているのが分かる。今度は前よりも深く掘り、枡を沈めて水量の確保を図る。今度は慎重に何度も途中で水を汲み上げながら埋め戻した。手押しポンプからは大量の水が出続けた。水は臭いもなく透明だ。ご近所のカミさんたちも来て、喜んでくれた。やっと肩の荷が下りた瞬間だった。

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1 コメント

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できますよ (山田 建二)
2013-10-24 19:07:47
 写真も素敵に載せることができてるではないですか。このブログと同じですよ。「おたすけ」でIDとPWを入れれば書き込みができます。
 どのブログもあまり違いはありませんよ。そうでなかったら、皆さん使えないではないですか。
 トライしてみて下さい。
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