後期高齢者になったせいか、あすこが悪いとか、どこどこが痛むとか、そんな声ばかり聞くようになった。国立病院で4科も定期検診を受けているとか、どこの病院に入院すればよいかとか、病気の話が多い。
先輩の中には、「医者の言うことは信用していない」と言い切る人もいるし、「健康診断は一切受けない」と宣言している人もいる。私はカミさんと共に市の健康診断は受診しているし、医師の診断に疑問を持ったことは無く、素直に従っている。
病気に対して患者はどうすることも出来ないのだから、医師の言う通りにする以外に無いと思っている。「医者は儲けるためにやっているんだ。だから薬をジャンジャン出してくれるだろう」と医者嫌いな先輩は言うが、医者になろうとした人は志が高いと私は信じている。
そうでなければ、病院に行く意味が無い気がする。医者だって食べていくためには、清貧だけではやっていけない。病院には受付嬢もいれば看護師もいる。それに医者だって、嫌いな患者がいるだろうが、選り好みは出来ない。
友だちが読んで感動したという『サイレント・ブレス』(南杏子著 幻冬舎文庫)を買ってきた。患者は病院や医師を選ぶことが出来るが、選ばれた医師は患者を拒否出来ない。「もっと大きな病院で」と紹介状を書いたり、「専門の先生に診てもらって」と言うことはあるだろう。
私たちは風邪を引いたとか、腹の具合が悪いとか、腰や膝が痛いとか、病を気にして医師のところへ行く。しかし、医師に診てもらって治る病気ばかりではない。どんなに手を尽くしても、完治出来ない病気もある。それでも医師は治療しなければならない。
医師というか、医療とは何だろう。患者と医師はどういう関係なのだろうか。『サイレント・ブレス』はそんな疑問に迫る小説なのか、楽しみにしている。明日はまた、守山区の井戸掘りが予定されている。こちらは難題だ。
※コメント投稿者のブログIDはブログ作成者のみに通知されます