友々素敵

人はなぜ生きるのか。それは生きているから。生きていることは素敵なことなのです。

80歳のガールフレンド

2008年09月09日 21時39分23秒 | Weblog
 80歳を超えても元気のいい女性がいる。ご主人を亡くされて、30年近くになるという。「毎日、気ままに暮らさせてもらっているから」と言うが、彼女の手帳を見せてもらうと予定がびっしりと書き込んである。「自分で動けるうちは続けようと思っているの」というその活動は、実に幅広く数も多い。「人様に車で送り迎えしてもらわないといけなくなったら止めます。迷惑をかけてまですることではありませんから」と言う。

 ほとんどがボランティア活動だが、自分の楽しみの活動も組み込んである。「楽しくなければ意味無いですからね」と。「年寄りが楽しく暮らせるためには3つの条件が必要ね」と彼女は言う。「1つは、そこそこ暮らせるだけのお金があること。私がこうして暮らせるのは主人が残してくれた年金のおかげ。2つ目は、環境ね。もしも身内に誰か寝たっきりの人がいるとか、借金で困っている人がいるとか、不幸を抱えている人がいたなら、当然助けなければならないから、こんな風には暮らせないわね。3つ目は、健康。私ね、今までに大きな病気は1つもしたことが無いの。健康でなければ、お金があっても、環境がよくても、結局はダメね」。

 なるほど、彼女は未だに元気がよく、自転車でどこへでも出かけている。先だって、自転車で転倒した時は娘さんからはこっぴどく注意を受けたそうだ。自転車の重心は以外に高い位置にあるから、転倒したなら普通に歩いている時よりも衝撃は大きい。彼女が元気なのは、好奇心が旺盛で、何でもやってみようとする積極性にあるように思う。そしてまた、お洒落にも気を遣っている。

 いつだったか、午前中にご自宅を訪ねた時、「こんな格好では出られないわ」と言うので、「いいですよ。ここに置いていきます」と答えたが、それでも申し訳ないと思われたのか、玄関を開けてくださった。薄いピンクのネグリジェ姿でちょっと色っぽかった。この時は素顔だったが、いつも必ずお化粧をしてみえるし、服装だって気を遣ってみえる。

 映画が好きだし、本もよく読んでいる。それも、多分娘さんの影響かと思うけれど、最新のものが多い。私も彼女に勧められた小説にはまり込んで結局、自分で本を買い求めてしまった。80歳とは思えないほどリベラルな思想の持ち主だが、だからといって何でも受け入れるということではなく、これはいいけれどこれはダメだとはっきりとおっしゃる。

 「これからの日本はいったいどうなるの?」「夢や希望が持てるようにしなくてはダメよ!」「余りに純粋な人は政治家には向いていないわね」などなど、彼女の語録が出来そうだ。
コメント
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