◉ 大山木の花 (たいざんぼくのはな)・大盞木の花 (たいさんぼくのはな)
壺に咲いて奉書の白さ泰山木 ・・・・・ 渡辺水巴 [水巴句集]
なが雨や泰山木は花堕ちず ・・・・・ 杉田久女 [杉田久女句集]
ロダンの首泰山木は花得たり ・・・・・ 角川源義 [ロダンの首]
初夏に、盃状の白い大きな清楚な花を、
濃緑色の光沢のある大きな葉の上に上向きに開き、
高貴な芳香をただよわせます。
高木で高い位置に咲く花は、
葉にさえぎられて、下からは気付きにくいのですが、
東洋的な趣のある花です。
[ モクレン科モクレン属の常緑高木、北アメリカ南東部原産 ]
あをあをと泰山木の香の降りぬ ・・・・・ みなみ
タイザンボク (泰山木)
日本には明治初年に渡来し、
公園や庭などに観賞用として植えられています。
樹高は、10~20m。
葉は大きく長楕円形で革質、
表面は光沢があり
裏面には褐色の毛が密生しています。
花期は、5~6月。
芳香のある白色の大輪花を枝先に付けます。
花は、直径15~20cmで花被片は普通9枚、
そのうち内側の3枚位はやや小さめです。
果期は、9~10月。
楕円形の集合果は熟すと裂けて赤い種子を出します。
変種に
葉のやや狭いホソバタイサンボク、
落葉性で全体に小型のヒメタイサンボク
ほか多くの園芸品種があります。
別名;ハクレンボク(白蓮木)
2011/06/15 撮影・新宿御苑