しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

草餅 ( くさもち ) <季> 晩春

2023-12-16 |  春の草木 の 俳句

**  蓬餅(よもぎもち)・草の餅(くさのもち)・母子餅(ははこもち)・草団子(くさだんご)

両の手に桃と桜や草の餅 ・・・・・ 芭蕉
草餅や片手は犬を撫でながら ・・・・・ 一茶
大仏に草餅あげて戻りけり ・・・・・ 正岡子規

餅菓子の一種で、
口に入れると蓬の香りがふわっと広がります。
草餅の作り方には餡を用いるもの、用いないもの、
の2通りがあります。
まず薬草とされる香りのよい蓬の若葉を摘みます。
一つは、蒸した糯米(もちごめ)と蓬を搗き混ぜて延ばして、四角く切ったもので、
主に切り餅や菱餅にします。
もう一つは、蓬を茹でて灰汁を抜き、細かく刻み、
餅(上新粉や白玉粉をこねて蒸したもの)に搗き込んだもので、 
美しい緑色の餅で餡を包んだり、
餡なしできな粉や糖蜜、黒蜜をかけて食べるもの、
あんが別添えになったものなど、供されます。
草餅に使う「草」は、
平安初期、上巳の節供には母子草が用いられ、
母子餅とよばれていましが、
江戸時代には雛祭りとして広まってゆき、
母子草に代わって蓬が用いられるようになったとみられます。
現在では草餅といえば蓬餅を指します。
* 「蓬と傍題に蓬生・蓬萌ゆ」は 植物の部に、
  「草餅」「摘草の傍題に蓬摘む・蓬籠」は生活の部に記載されています。
* 蓬(三春)・蓬摘む(三春)・

縁側に猫深眠るよもぎ餅 ・・・・・ みなみ

ヨモギ (蓬)
 [キク科ヨモギ属の多年草]
2022/04/18 撮影


この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« お休みのお知らせ | トップ | メイゲツソウ ( 明月草 )   »
最新の画像もっと見る

 春の草木 の 俳句」カテゴリの最新記事