しをり戸

ささやかな庭の山野草と
散歩・旅で出会った草木。 
季語・拙い俳句、
折々の写真などの記録です。

チューリップ <季> 晩春

2021-03-08 |  春の草木 の 俳句

◉ 牡丹百合 (ぼたんゆり)・鬱金香 (うこんこう)

チューリップ影もつくらず開きけり ・・・・・ 長谷川かな女 
チューリップ喜びだけを持つている ・・・・・ 細見綾子 [桃は八重]
チューリップ月に傾き眠る街 ・・・・・ 山田弘子 [懐]

春の花壇を代表する花で、
子供にもよく知られ、広く親しまれています。
広い披針形の葉を2~3枚出し、
花茎の先に大きい鮮やかな鐘形の花を上向きに1つ開きます。
花の色は赤、黄、白、紫、絞り、斑入りなど色とりどりで、
一重、八重、切れ咲きなど多種多様です。
球根を10~11月に植えると、翌年の4~5月頃に開花します。
トルコで栽培されていたものが、
16世紀にヨーロッパに渡り、人々の心をとらえました。
オランダを中心に品種改良が行われ、多数の園芸品種が生まれ、
その育種は現在も続けられています。
日本には江戸時代後期に渡来し、明治時代半ばから栽培が広がりました。
富山、新潟が球根の生産地で、さまざまな品種が作られています。

  [ ユリ科゚チューリップ属の多年草、原産地は小アジアとも不明とも]

チューリップ天真の母百五歳 ・・・・・ みなみ

チューリップ
トルコで栽培されていたものが、ヨーロッパを経て輸入され、
観賞用として広く栽培されています。
園芸品種は非常に多く、5000を超える品種が登録され、
およそ1000品種が世界中で育てられています。
品種は、15系統に区分し、
開花期や花型によって、現在次のように分類するのが一般的です。
「早生群」「中生群」「晩生群」「原種とその雑種」の4つです。
草丈は、10~50cm。
鱗茎は卵形体です。
茎は円柱形で1本直立します。
葉は、広い披針形または楕円状の披針形で長さ20~30㎝、
先は尖り、基部は軽く茎を抱いて、やや内側に巻き、縁はゆるく波うっています。
表面はうすい青緑色で白い粉を吹いたように見え、裏面は濃緑色です。
花期は、4~5月。
花茎の頂に、長さ7㎝内外の大きな広鐘形の花を1個上向きに付けます。
花被片は内外各3枚で平開せず、先端は円みを帯び、基部は凹面で幅広です。
原種は白地に赤い縁取りのあるものですが、
園芸品種には黄・白・赤・紫・ピンク・オレンジ・などさまざまな色があり、
また一重咲き、八重咲き、ユリ咲き、フリンジ咲き、パーロット咲きなどがあります。
雄しべは6個、柱頭は3裂します。
切り花用としても盛んに栽培され、新潟・富山県の産が特に多く、
海外ではオランダが有名です。
属名は、ペルシャの古語「ターバン」の意、
花形がターバンに似ることにちなんで付いたそうです。

 

コメント (2)
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