◉ 朝桜( あさざくら )・夕桜( ゆうざくら )・夜桜( よざくら )・桜月夜( さくらづきよ )・庭桜( にわざくら )・家桜( いえざくら )・若桜 ( わかざくら )・姥桜 ( うばざくら )・桜の園 ( さくらのその )・牡丹桜 ( ぼたんざくら )・里桜 ( さとざくら )・染井吉野 ( そめいよしの )・大島桜 ( おおしまざくら )・大山桜 ( おおやまざくら )・富士桜 ( ふじざくら )・豆桜 ( まめざくら )・楊貴妃桜 ( ようきひざくら )・犬桜 ( いぬざくら )・左近の桜 ( さこんのさくら )など
さまざまの事思い出す桜かな ・・・・・ 芭蕉 [笈の小文]
観音の大悲の桜咲きにけり ・・・・・ 正岡子規 [子規句集]
千年のさくら振り向くことなかれ ・・・・・ 黒田杏子 [花下草上]
古くから国花として親しまれ、
日本の春を象徴する花です。
「万葉集」では桜より梅の方が好まれて多く詠まれましたが、
「古近和歌集」の頃には桜の歌が最も多く収載され、
日本の代表的な花として定着したと考えられています。
美しく一斉に開花し、また散り急ぐ姿は、
日本人の心情に合ったともいえるのでしょう。
サクラは種類が多く、
野生種・栽培品種を合わせると300種以上に及びます。
俳句では、「桜」というと、通常種類を問いません。
サクラ亜属の樹木の中で花が美しく、
鑑賞されるものを一般に桜と呼びます。
[ サクラは、バラ科サクラ属サクラ亜属の総称です。
サクラ属は、サクラ・スモモ・モモ・ニワウメ・ウワミズザクラ・
バクチノキの6亜属に分類されます。]
棲み古りてあふるる朝の桜かな ・・・・・ みなみ
歳を重ねて
桜に対する思いがいっそう深まりました。
桜の季節を迎えると、
出不精の私も
あちらの桜こちらの桜と出掛けて行きたくなります。
ちょうど見頃の花と出会えたときの喜びは
ひとしおです。