ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

東日本大震災から1年・・・心から祈りをささげると同時に、ミモロは日本の力を信じています。

2012-03-11 | 京都


3月11日は、誰もが忘れられない、そして忘れてはいけない日。
あの日を思うと、東京生まれのミモロは、今も体が震えてしまいます。

「怖かったよねー悲しかったよねー」と…。
今も、ミモロの記憶には、あの時の衝撃的な映像と、毎日テレビで流された「こだまでしょうか…」などの政府広報が浮かび上がります。窓から見えた高層マンションが、計画停電で、真っ暗だったこと…東京全体が暗く沈んでいたこと…などなども。

もちろん、東北の被災地とは、比べようもありません。

京都でも、福島など東北からいらした方に何人も出会いました。
「ここにいると、ホッとしますねー」との言葉に、返す言葉もありませんでした。
神社やお寺で、深々と頭を下げ、長い時間、祈りをささげる姿に、想像を超える悲しみを感じます。

震災から1年…皆、それぞれの人生を歩み続けています。
多くの方が、あの日を境に人生が大きく変わったこと、そして直接、被害を受けていない人の心にも、変化が起きていると感じます。


ミモロは、3月11日に先立ち、平安神宮へ参拝しました。

「どうぞ、被災された方々の心が鎮まる日が早く訪れますように…。どうぞ、日本の平穏をお守りください」
平安神宮は、国の平安を願って創建された神社…そのご利益にすがります。

帰り道、ミモロは、図書館のそばの公園へ。

「すごく穏やかな時間が流れてる…さぁちょっと遊ぼう…」。そういうとピョコンとブランコを降りて、
滑り台に乗ったり、
遊戯にもちょっと乗ったり…。


「今を大切にしなくちゃ…」ミモロなりに心の切り替えをしているよう。

3月11日は、京都の町をめぐる「京都マラソン」が開催。

渡月橋、金閣寺、仁和寺など京都の観光名所を巡る42.195キロのコースです。

「わーまた交通止めだって…」
ミモロの住む岡崎エリアは、大きなイベントの開催が多く、そのたびに交通止め。
「また駐車場から、車が出せなくなっちゃう…」
マラソンのゴールは、平安神宮の向かい側。ここに1万5000人のランナーがやってきます。
「どうなっちゃうんだろう?」と、その状況が想像できないミモロです。



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「仙洞御所」で目にした日本の美意識を感じさせる設え。これに感激するのはミモロだけでしょうか?

2012-03-10 | 歴史・史跡

早春の雨の降る日。ミモロは、お友達と一緒に京都御苑の「仙洞御所」へと出かけました。

ここのお庭の見事さは、昨日、お伝えしましたが、今日は、ミモロが見つけた日本の美意識のお話。

「仙洞御所」のお庭にある建物は、2つ。そのひとつが、「醒花亭」という茶室です。


庭の南にある茶室は、池を一望できる絶好のポジションにあります。

建物に目をやると、正面の玄関には、廂が。そして下の部分が木になっている腰高障子が入っています。

四畳半の書院、手前には、五畳の入側(縁側)があり、その境に建具がないのが特徴だそう。


なだらかな傾斜の屋根を滴り落ちる雨。そして竹の雨どいを伝い地面へと至ります。
雨に濡れた屋根の美しさも、なかなか…。


シンプルで、一切の華美な装飾を廃し、日本建築の美が漂う建物です。
この中から、池を見たらどんな景色なのだろうと、想像してしまいます。
「ここでお茶をいただきたいなぁー」と大胆な発言のミモロ。でもその気持ち、わかります。

この茶室の前からつづく「洲浜(すはま)」は、池に面して、なだからな曲線を描く浜で、美しい海岸線を表現しています。これにより、池は、広々とした海に見立てられます。

この「洲浜」には丸い石が敷き詰められて、これだけ形と大きさを揃えた見事さに感心。


「ねぇ、洲浜って和菓子にもあるよねぇー」と、なんでも食べ物に結び付けるミモロです。
和菓子は、それを見立てたものとか…。


さて、もうひとつの建物が、参観入口のそばにある「又新亭(ゆうしんてい)」という茶室。


秋は、紅葉に目を奪われて気づかなかったのが、竹の柵。

太さが統一された竹は、すべての枝を掃うのではなく、一部を残し、外部の侵入を妨げる工夫が。言い換えれば有刺鉄線のようなもの。でも、そこに風情が漂わすところが、日本の美意識。

さらに茶室へ入る木戸も、風情あふれるもの。

幾何学模様のような竹組み。
竹を結ぶ部分も洗練されています。

細い竹を結んだ柵も、ステキです。


「なんか不思議な雨どい?」
すべて天然素材だけで作られた建物。
近年、葺き替えられた屋根も、実に手のかかったもの。

「日本の職人さんの技術ってスゴイよねー」
ここを訪れるたびに、広大な庭を手入れする庭師さん、茶室を修理、維持する大工さんや左官屋さんなど、さまざまな技術を持った職人の仕事の素晴らしさに目を見張ります。

御所の門や塀に見られる菊の御紋章。

さりげない装飾に職人の技が光ります。


「仙洞御所」を訪れるたびに、何か新しい発見をするミモロです。

「ここに来ると、なんか気持ちがのびのびする…もしかしてパワースポットかな?」
と深呼吸。

「さぁ、少し早く歩いてください…」と、参観に付き添う係りの方に促されどおしのミモロでした。



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雨降りの仙洞御所・・・尾形光琳の紅白梅図を思わせる見事な枝振りの梅に感動!

2012-03-09 | 京都

低気圧の影響で、1日、雨降りの京都。「また梅が咲くのが、遅くなっちゃう…」とミモロ。お友達に誘われて、京都御苑の中の「仙洞御所」へ再び向かいます。


秋、素晴らしい紅葉を見て、すっかり「仙洞御所」のお庭の魅力にはまってしまったミモロです。
「きっと梅がきれいなはず…」とお友達と一緒に楽しみに…。

参観の申し込みをした日は、朝から雨。「雨の御所も、きっと素敵だよねぇー」と。


さて、京都御苑の東側に位置する「仙洞御所」は、皇位を退かれた天皇のための御所。江戸初期に御水尾上皇の御所として建てられました。度重なる火災により、現在、庭にある建物は、醒花亭(せいかてい)、又新亭(ゆうしんてい)の2つの茶室だけです。

庭園は、小堀遠州による作庭ですが、改修拡張などにより、当時の遺構は、ほとんど残っていないそう。
でも、庭の美しさは、京都の中でも別格。


桜と紅葉の時期は、本当に素晴らしい景色。そのため参観申込みが殺到して、なかなか入ることができません。(参観申し込みは、「宮内庁」のホームページから)
その時期を除けば、比較的、希望日に参観が可能です。

さて、「仙洞御所」については、秋の紅葉の時、お話したので、今回は省きます。(秋の仙洞御所のブログをみてください)

参観者が、最初に足を止めるのが、大宮御所のお庭。

白い砂が敷かれた庭には、紅梅と白梅が見られます。

この日は、まだ梅の蕾はほころびかけている状態。「ウー残念…」でも、その枝振りの見事さは、尾形光琳の紅白梅図を彷彿とさせるもの。ゴツゴツした幹のカーブや、苔生した枝の風情など、本当に見事です。きっと満開の時は、さぞや感動的でしょう。

さて、この紅白の梅がある庭には、ほかに、竹と松が植わっています。

つまり「松竹梅の庭」。白い砂に浮かび上がる竹と松の緑…そのコントラストの美しさに見惚れます。また歩くと、その景色が変わり、同じ庭とは思えない異なった表情を見せてくれます。

小雨の中、ミモロは、景色を見るのに夢中。傘もささずに庭を見て回ります。


八つ橋を渡り、さらに奥へ。
「いい景色だねぇー」

北と南の2つの大きな池のまわりには、楓や桜の木が植わり、秋や春は、艶やかな景色が。でも今はまだ春浅い時期、何も目立つものはありません。

しかし、冬のお庭の見所は、ランドスケープ。春や秋は、桜と紅葉に目を奪われ、気づかなかった庭の姿がはっきりと。さらに木々の枝振りも、よくわかります。

緑の苔に覆われた築山のなだらかなライン。葉で光を遮られない冬は、苔がいっそう鮮やかに。この日は雨、さらに苔の美しさが際立ちます。
「なんかフワフワしてそう…緑の絨毯みたい…」とミモロ。

「あ、梅が咲いてる」
池の傍らに白梅が1本。どうも「仙洞御所」は、梅の木は少ないよう。
でも見られてよかったね、ミモロ。

池に浮かぶ葭島(よしじま)には、松の木が。

「どの木も素晴らしい姿…」と歩きながら、形よく整えられた木を見ては、感心しきりのミモロです。


本当に、ここの木の手入れは、素晴らしく、さすが宮内庁と思わせるものが。

「まるで大きな盆栽を見ているみたい…」とミモロ。それほど形が素晴らしいのです。京都で、いろいろなお寺や神社などを訪れましたが、ここの庭の美しさは、格別で、木、一本一本も、実に大きく、よく手入れされています。さらに、さまざまな回遊式庭園がありますが、ここの規模と、雄大でのびやかな景色は、比べようもありません。

ミモロ絶賛の庭です。ぜひ、1度、見学してほしい庭。

「あ、きれいな実がなってるー」とミモロが、近づいたのは、マンリョウの木。

大きな赤い実が、緑一色の庭に、一際誇らしげに立っています。

ちなみに、マンリョウとセンリョウは、名前が同じような感じなので、同じ種類と思いきや、マンリョウは、ヤブコウジ科ヤブコウジ属、センリョウは、センリョウ科、センリョウ属と、植物学的には、全く違う種類に分類されます。センリョウより、ひとまわり大きな実を付けるマンリョウは、実の大きさから1ケタ上の名前になったそう。さて、この2つの見分け方は、葉より上に実があるのが、センリョウ。下にさがっているのが、マンリョウです。

「なんか美味しそう…」ミモロ食べちゃダメよ!今にもパクリと行きそうなミモロでした。

「雪の日に来たら、スゴイよねーきっと…」本当に、どんな景色が広がっていることでしょう。
どの季節に訪れても、それなりの感動が、味わえるお庭です。

さて、明日は、「仙洞御所」の設えの美意識を…。


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現代の名工がつくる、雅な京の有職雛人形。「安藤人形店」で出会う美しき雛たち。

2012-03-08 | ものづくり

「ミモロちゃん、お雛様が、そんなに好きなの?だったら、たくさんある所に連れて行ってあげるね」と、お友達に誘われて、出掛けたミモロ。

「わーお雛様がいっぱいいるー」大勢のお雛様に囲まれて、ミモロは、嬉しくて嬉しくて大興奮!

ミモロが、訪れたのは、京都府庁から、徒歩5分ほどにある明治36年(1903)創業の「安藤人形店」です。


創業から、豪華な衣装を纏った、美しい顔立ちの京雛の伝統を守り、さらに現代的なセンスをも漂わす雛人形を作り続けています。

現在、お人形を製作なさっているのは、雛人形着付師として黄綬褒章を受章なさった二代目の安藤桂甫さんと、伝統工芸士であり、京の名工として表彰され、タイの国王や中国の温家宝首相にも雛人形を献上なさった三代目の安藤忠彦さんの親子。

町屋の工房の一番奥のお部屋には、作業をなさる桂甫さんのお姿も。
そっと拝見するミモロです。

手前のお部屋では、職人さんたちが、ひとつひとつ丁寧に雛人形の衣装を製作しています。

ミモロは、作業する、すぐ近くで熱心に見学。

工房の棚には、人形の衣装になる錦の布が、種類豊富に置かれています。ここの織物は、有名な龍村織物のもの。

「あ、お雛様のお顔…」京風のすっきりとしたお顔は、名人猪山作、または健山作の頭です。
衣装を着つける前のお雛様です。

衣装は、巧みに色彩を組み合わせ、品格と優美さを表現した伝統の色合わせ。
ここに、お顔と手を付け、美しい形に整えてゆきます。

そもそも京雛づくりは、6部門に分業されているそう。頭師(人形のお顔部分を作る人)、織物師(人形の衣装の布を作る人)、小道具師(扇などの小物を作る人)、手足師(文字通り、手足を作る人)、髪付師(人形の髪を作り整える人)そして、それらを総合し、人形を形作るのが、人形師とよばれる着付師です。

着付師により、はじめて人形に、命が施されるのです。

衣装の組み合わせ、袖や裾の流れ具合、手の上げ方、お顔の微妙な向き、そして全体の美しいバランス。
そのすべてが、着付師の腕に掛ります。



「どうぞ、2階にいろいろなお雛様が並んでいますから、ゆっくり見てください」と、安藤忠彦さん。

穏やかで上品な物腰とやさしい笑顔の安藤さんに、ミモロは、すっかりファンに。
「すてきな人だねぇー。お人形には、作る人の心が映し出されるんだよ。ここのお人形は、皆とても穏やかでやさしい…」と、お人形の気持ちがよくわかるミモロです。

2階では、通常、6月から2月まで、お雛様を100セット以上展示。お雛祭りの3月3日には、一旦、片付けられ、五月人形が並びます。

「わーたくさんお雛様が並んでるねぇー」
広いお座敷の壁一面に、雛段が連なって、お雛様好きのミモロは、もう夢中。

一番奥には、りっぱな7段飾りが鎮座しています。
「りっぱなお雛様!」さすが7段飾り、豪華さもいっそう。

「なんてきれいなお雛様なんだろうー」
しばし見惚れるミモロ。「こんなお雛様欲しいなぁー」と、目をそばの表示に移します。
「う、さすが日本一のと言われるお雛様…」価格は、700万円。ミモロは憧れるだけに…。

京都のお雛様にも時代によって人気のものがあり、現代において「安藤人形店」のお雛様は、京都の名家や老舗のお嬢さんたちの憧れの品だそう…。

せめて…と…りっぱなお雛様の前に座り「灯りをつけましょ、ぼんぼりにー。お花をあげましょ、桃の花ー」と、ひとり、豪華なお雛祭り気分に浸るミモロです。



*「安藤人形店」京都市上京区油小路通丸太町上ル 電話075-23-7466 営業時間:9:00~18:00 お雛様と五月人形の期間は無休 (5月から12月は、日曜、祝日、第二土曜休み)「安藤人形店」では、自分だけのお雛様をオーダーで作ってもらえます。価格の幅もいろいろと。詳しくは、ホームページをご覧ください。


現在、おすすめの雛人形。
赤い衣装の「還暦雛」。還暦のお祝いにプレゼントしたいお雛様。
「なんか親近感がわくお雛様…お友達みたい…」とミモロは、大胆にも真ん中へ。
60歳になって、お雛様をいただくのって、嬉しいのでは?1年中飾っておきたいお雛様ですね。




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愛らしいお雛様たちとの出会いやステキな作品展示「西陣 美の辻」。小さなお着物展の「三栖太」へ

2012-03-07 | 京都

町屋8軒が参加する千両ヶ辻の「西陣 美の辻」の雛祭りイベント。
その日、最後にミモロが訪れた町屋は、さまざまな作家の展示を行う「創作の部屋 三栖太(みすた)」。
暖簾の掛る風情ある町屋です。

暖簾をくぐり中に入ると、展示やお教室が開かれるスペースに、この日は、小さな可愛らしいお着物が並んでいます。


「わー素敵なお着物…ミモロも欲しくなっちゃう…きっと似合うと思うんだけど…」と。
ひとつひとつの作品を、見て行くミモロです。


この小さな着物は、ミニ着物作家の平岡美根子さんの作品。思い出深いお着物を小さな着物に仕立て、すてきな飾りに・・・。

日本画家の上村松園の「序の舞」を再現した小さなお着物も。

平岡さんが、ご自分で描かれた美しい色の振袖です。

「奥にお雛様が飾ってありますから、どうぞご覧ください」と、西陣で育ち、地元を愛する「創作の部屋 三栖太」のオーナーさんと平岡さんに促されミモロは、奥のお座敷に。

「わ、ここにもりっぱなお雛様がある…」

小さなお雛様のお道具も。「なんかミモロにぴったりの大きさ…」


お雛様を前に、「西陣って、ホントにいろいろなお店があるんだね。りっぱな町屋も多いし、京都らしさが満喫できるー。観光ガイドの本には、あまり詳しく掲載されてないけど、京都を知るには、西陣のエリアは外せないね…また秋にもイベントやるのかな?また来ちゃおう…」と。


ポロポロン…「サクラーサクラー」あれ?お琴の音色…。

小さな琴を弾くマネをしながら、歌うミモロ…ホントに春も、すごそこに…。

*「創作の部屋 三栖太」京都市上京区元誓願寺通大宮西入ル北側 電話075-431-0813
作品展や集会などに利用できる素敵なスペースです。詳しくはホームページから。



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