ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

雨降りの仙洞御所・・・尾形光琳の紅白梅図を思わせる見事な枝振りの梅に感動!

2012-03-09 | 京都

低気圧の影響で、1日、雨降りの京都。「また梅が咲くのが、遅くなっちゃう…」とミモロ。お友達に誘われて、京都御苑の中の「仙洞御所」へ再び向かいます。


秋、素晴らしい紅葉を見て、すっかり「仙洞御所」のお庭の魅力にはまってしまったミモロです。
「きっと梅がきれいなはず…」とお友達と一緒に楽しみに…。

参観の申し込みをした日は、朝から雨。「雨の御所も、きっと素敵だよねぇー」と。


さて、京都御苑の東側に位置する「仙洞御所」は、皇位を退かれた天皇のための御所。江戸初期に御水尾上皇の御所として建てられました。度重なる火災により、現在、庭にある建物は、醒花亭(せいかてい)、又新亭(ゆうしんてい)の2つの茶室だけです。

庭園は、小堀遠州による作庭ですが、改修拡張などにより、当時の遺構は、ほとんど残っていないそう。
でも、庭の美しさは、京都の中でも別格。


桜と紅葉の時期は、本当に素晴らしい景色。そのため参観申込みが殺到して、なかなか入ることができません。(参観申し込みは、「宮内庁」のホームページから)
その時期を除けば、比較的、希望日に参観が可能です。

さて、「仙洞御所」については、秋の紅葉の時、お話したので、今回は省きます。(秋の仙洞御所のブログをみてください)

参観者が、最初に足を止めるのが、大宮御所のお庭。

白い砂が敷かれた庭には、紅梅と白梅が見られます。

この日は、まだ梅の蕾はほころびかけている状態。「ウー残念…」でも、その枝振りの見事さは、尾形光琳の紅白梅図を彷彿とさせるもの。ゴツゴツした幹のカーブや、苔生した枝の風情など、本当に見事です。きっと満開の時は、さぞや感動的でしょう。

さて、この紅白の梅がある庭には、ほかに、竹と松が植わっています。

つまり「松竹梅の庭」。白い砂に浮かび上がる竹と松の緑…そのコントラストの美しさに見惚れます。また歩くと、その景色が変わり、同じ庭とは思えない異なった表情を見せてくれます。

小雨の中、ミモロは、景色を見るのに夢中。傘もささずに庭を見て回ります。


八つ橋を渡り、さらに奥へ。
「いい景色だねぇー」

北と南の2つの大きな池のまわりには、楓や桜の木が植わり、秋や春は、艶やかな景色が。でも今はまだ春浅い時期、何も目立つものはありません。

しかし、冬のお庭の見所は、ランドスケープ。春や秋は、桜と紅葉に目を奪われ、気づかなかった庭の姿がはっきりと。さらに木々の枝振りも、よくわかります。

緑の苔に覆われた築山のなだらかなライン。葉で光を遮られない冬は、苔がいっそう鮮やかに。この日は雨、さらに苔の美しさが際立ちます。
「なんかフワフワしてそう…緑の絨毯みたい…」とミモロ。

「あ、梅が咲いてる」
池の傍らに白梅が1本。どうも「仙洞御所」は、梅の木は少ないよう。
でも見られてよかったね、ミモロ。

池に浮かぶ葭島(よしじま)には、松の木が。

「どの木も素晴らしい姿…」と歩きながら、形よく整えられた木を見ては、感心しきりのミモロです。


本当に、ここの木の手入れは、素晴らしく、さすが宮内庁と思わせるものが。

「まるで大きな盆栽を見ているみたい…」とミモロ。それほど形が素晴らしいのです。京都で、いろいろなお寺や神社などを訪れましたが、ここの庭の美しさは、格別で、木、一本一本も、実に大きく、よく手入れされています。さらに、さまざまな回遊式庭園がありますが、ここの規模と、雄大でのびやかな景色は、比べようもありません。

ミモロ絶賛の庭です。ぜひ、1度、見学してほしい庭。

「あ、きれいな実がなってるー」とミモロが、近づいたのは、マンリョウの木。

大きな赤い実が、緑一色の庭に、一際誇らしげに立っています。

ちなみに、マンリョウとセンリョウは、名前が同じような感じなので、同じ種類と思いきや、マンリョウは、ヤブコウジ科ヤブコウジ属、センリョウは、センリョウ科、センリョウ属と、植物学的には、全く違う種類に分類されます。センリョウより、ひとまわり大きな実を付けるマンリョウは、実の大きさから1ケタ上の名前になったそう。さて、この2つの見分け方は、葉より上に実があるのが、センリョウ。下にさがっているのが、マンリョウです。

「なんか美味しそう…」ミモロ食べちゃダメよ!今にもパクリと行きそうなミモロでした。

「雪の日に来たら、スゴイよねーきっと…」本当に、どんな景色が広がっていることでしょう。
どの季節に訪れても、それなりの感動が、味わえるお庭です。

さて、明日は、「仙洞御所」の設えの美意識を…。


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2 コメント

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Unknown (k.y)
2012-03-09 20:18:47
雨の仙洞御所ですか。見ようと思ってもなかなか見ることはできません。
ただ、雨に濡れずに写真を撮るのは、大変だと思いますが。

このブログも、見させてもらって1年程になります。
雛あられをかじりながら(いつも残り物)、ふと思ったのですが、
何故、このブログに惹かれるようになったのか?

書かれている内容も深いし、ミモロちゃんも一応可愛いし・・・。
毎日コツコツと更新されている熱心さにうたれたのもあるかな。
それだけだろうか?

うーむ。(久しぶり)

そうだ。
実は10年程前に、京都をネコが案内するというコンセプトでホームページを
始めていたのでした。(忘れるぐらい遠い昔のような気がする)
その近親、じゃなかった親近感もあったからだと思います。

私のは、半年も更新しないことがよくあります(自慢にならない)。
もし、よければ一度、お立ち寄り下さい。
京都散歩 http://homepage1.nifty.com/kyotosanpo/

寒くても、アイスクリームもおいしいし、ビールもおいしいですよね。
ビールには痛風の原因となるプリン体が多い、と避ける人もいるみたいです。
ま、プリンも食べ過ぎるといけないと思います。(全然関係ないか)
返信する
ブログ見てみますね (mimoro)
2012-03-09 22:05:26
雨だったのでミモロも濡れてしまいました。でもすぐに乾いたけど…。仙洞御所はいつ行っても素敵!シーズンだけを外せば、結構、入れます。おすすめ。ブログなさっているんですね。ミモロの先輩なんだー。
返信する

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