ネコのミモロのJAPAN TRAVEL (Mimoro the cat:JAPAN TRAVEL)

「京都観光おもてなし大使」のライターとネコのミモロが、京都の情報や暮らし、グルメなどをご紹介。心和む雑誌のようなブログ

5月23日の夜、「鞍馬寺」で行われる「五月満月祭(ウエサクさい)」へ。参拝者が祈りを捧げ、灯す赤いロウソク

2024-05-27 | 祭事・神事・風習
赤い蝋燭の光が境内に灯される「鞍馬寺」。5月23日に行われる五月満月祭(ウエサクさい)。

「一度、ぜひ参拝したい!」というお友達と一緒に久しぶりに出かけました。

叡山電鉄「出町柳駅」から「鞍馬行」の電車に乗って向かいます。

夜の19時から始まる祭りですが、「少し早めに行かないとね~」と、17時過ぎに出発です。

「結構電車混んでたね~座れてよかった~」とミモロ。

そう、この祭りを目指し、多くの観光客と参拝者が乗車する電車は、始発駅の「出町柳駅」ですでにいっぱいでした。

「この天狗さん、お鼻りっぱになったんだよ~」

すでに何度か作り替えられた天狗のオブジェ。鞍馬のシンボル的存在です。

お寺に向かう道沿いのおだんご屋さんや飲食店は、夕方には閉店し、ひっそりとしている参道を、参拝者が絶えることなく寺へと進みます。


「あ、天狗と牛若丸、カラス天狗のアイスクリームだって~」と、途中の看板を見つめるミモロ。

あのね~今日は、食べないの…「うん~」と少し残念そうに…

アイスクリームに未練を残すミモロですが、お寺の入口の山門へ

そこで入山料500円を納めます。

昨年秋に来た時は、そこからケーブルカーに乗って、山の中腹まで行きましたが、この日、ケーブルカーの乗り場は、人でいっぱい…「この分だと当分乗れないかも…」ということで、ミモロ達は、山道を歩き本堂を目ざすことに…

「がんばろう!」とお友達に呼び掛けるミモロですが、その言葉は、自分への励ましでもあるのでした。

徒歩で本堂までは、20分以上かかります。「ゆっくり行こうね~」と。

途中にある「由岐神社」は、「鞍馬の火祭」で知られる神社。

昔は、京都御所内に祀られ、後にこの地に遷宮され、その行列の姿を再現しているのが、「鞍馬の火祭」なのだそう。
「10月22日で「時代祭」と同じ日の夜に行われるんだよね~とても印象的な祭りだった」と、以前、来たことがあるミモロ。
ご祭神の大己貴命と少彦名命に参拝。

現在、鞍馬寺の鎮守社で、ここに参拝するには、鞍馬寺の入山料を納める必要があります。

さて、ここからが本格的な山道が…

鳥の声などを聞き、山の木々を渡る風に包まれながら、ひたすら歩くミモロとお友達…

途中、石段も…「これを上がれば、もうすぐだよ」と…

「ねぇ、帰りは、この道を戻るんでしょ…夜になってるから、気を付けないとね…」とお友達。
「うん、大丈夫…ミモロ、懐中電灯持ってきたから…」と、さすが準備のいいミモロ。

間もなく本堂という手前でひと休み。「ここからの景色素晴らしいんだよね」

目の前に新緑の山が続きます。すでに18時過ぎですが、まだ明るい鞍馬です。

やっと本堂に到着


「わ~大勢の人がいる~すごい…」と驚くミモロ。

本堂前は、祭事が行われるスペースを除き、すべて人に埋め尽くされて、身の置き所がない状態。

「ねぇ、赤い蝋燭みんな持ってるよ~あれ、祭事に必要なんじゃないの?」と周囲の人を見回して…
参拝者が持っている赤い蝋燭は、「心のともし灯」というもの。


ミモロとお友達も1つ1000円を納め、手にすることに…


「う~どこで祭事に参加する?」赤い蝋燭を手にしてスペースを探します。


祭事が始まるまで、参拝者は、本堂の前にシートなどを敷いて座っていますが、祭事が始まると立つため、問題はなさそう。
「さっき、すごく長い列ができてる場所があったね~あれ、トイレなんだって~」とミモロ。
そう、大勢の参拝者(特に女性)は、トイレに長蛇の列を作っていました。

「きっと、すごく前からここに来てたのね~」とお友達。開始ギリギリに到着したミモロ達が座る場所などないのも当然かも。

参拝者は、若い人が目立ちます。「そうだよね~高齢者がここに来るの大変だもの…特に夜に…」

19時を回るころ、本堂前で祭事が始まります。ミモロ達は、本堂の横に立つ場所を見つけました。

「ここからなら、なんとか見える…」お寺がすでに灯した赤い蝋燭が、いっそう輝いて見え始めました。

さて、「五月満月祭(ウエサクさい)」とは、どういう祭りかというと…

そもそも長い間、秘儀とされた祭りで、昭和29年に始めて一般公開され、以降、参列者が灯りを持ち、鞍馬寺の本尊魔王尊に世界の救済と平和とすべての目覚めを祈念するもの。

「鞍馬寺」は、宝亀元年(770)に鑑真の弟子の鑑禎(がんちょう)が毘沙門天を祀ったことに由来します。平安時代以降は、天台宗の寺院でしたが、昭和22年に古神道、密教、浄土教、修験道など多様な信仰の流れを統一した「鞍馬弘教」を開宗し、現在は、その総本山です。

祭事の様子は撮影できません。
はじめに、本尊の「魔王尊」への祈りがささげられ、参拝者が手にする赤い蝋燭にご本尊前の灯から火が次々に移されます。そして、その灯は、祈りと共に、天に向かって掲げ、宇宙のエネルギーである魔王尊のお力を受けるのです。

ミモロも隣の方から火を頂き、灯った蝋燭を祭事に合わせて頭の上に掲げます。

本殿には、僧侶の方と巫女姿の方々が…また、インドからの僧侶の方の姿も…。
いろいろな宗派を超えた鞍馬弘教の儀式です。

「ねぇ、そろそろ山を下りないと…電車乗れないかも…」と言い出したミモロ。「じゃ、もう帰る?」とお友達。「どうする?」と小さな声で相談。
祭事が終わるのは、21時過ぎ…叡山電車があるのは、22時台まで…
ミモロの足で、山を下りるのには時間が掛かります。そこで、祭事がすべて終了する前に、ミモロたちは山を下りることに。
暗い山道を懐中電灯で足元を照らしながら、転ばぬように進みます。

鞍馬駅に到着。「結構、もう人が多いね~」と、幸いミモロ達は、座れましたが、出発時刻には多くの人が…。

「最後までいると感激するって、前に行った人が言ってたけど…」と、ちょっと残念そうなお友達。
「ごめんね~電車に乗れないと大変だと思って…」とミモロ。

車で来ている参拝者は安心ですが、やはり電車に乗れないと…という不安が。
乗り遅れる人はいないようですが、最終電車はすし詰め状態だったとか。

帰りの山道では、満月が姿を現し、ミモロ達を見送ってくれました。

「お月様のパワーもらえたね!」「うん、よかった~」とお友達も喜んでくれました。

*「鞍馬寺」の詳しい情報はホームページで

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