今年の夏、ミモロは、お友達に誘われて日本武道の聖地、岡崎の「武徳殿」の敷地内にある競技場で開催される「京都市体育協会」が主催する「市民スポーツ 居合道教室」に参加することに。
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「居合道って、どういうのかよく知らないけど…なんかカッコいい~」と、袴姿で意気揚々と出かけました。
「わ~なんか緊張する~」それまで気楽に参加できると思っていたミモロ。お教室の会場の競技場に一歩入ると、先輩の方々の気合いがこもった姿に圧倒されます。
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まず、挨拶したのは、このお教室をご指導くださる全日本剣道連盟 居合道教士八段の菅原久先生です。
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市民スポーツの居合道教室は、全12日間。毎週月曜日の10時~12時。前期と後期にわけて、全日本剣道連盟居合12本を毎回1本ずつ学びます。
そもそも居合道の起源は、室町時代といわれる武術です。抜刀の一瞬で向かってくる敵を倒す武術でした。
現在、全日本剣道連盟居合は、競技武術で、形の正確さが審査され、優劣が決まります。「剣道みたいに、相手を倒すことはないんだ~」と初めて知ったミモロです。
つまり自己鍛錬が求められ、いかに心と体、技が一体化できるようになるか、その人のあらゆる面での技量が試される厳しい武道なのです。
さまざまな流派がありますが、このお教室は、全日本剣道連盟居合の入門編。このお教室で、12本の形を習得し初段に合格するとはじめて入門できる道場が紹介されます。
「わ~先は長い~」と、その道の険しさを知るミモロでした。
試合では、真剣が原則。もちろんお教室では、木刀を使います。ミモロは小さいので、自分の模造刀を持参しました。
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剣道は竹刀ですが、居合は、日本刀。練習用の木刀には、刀のように鞘は必須です。
居合道は、自分から戦うものではなく、切りつける敵から自分を守るためのもの。相手の殺気を感じ、その前に機敏に反応したり、襲い掛かる敵を、瞬時に撃退するものです。
菅原先生の道場の皆さんが練習に励むそばで、ミモロのような市民教室の参加者は、基本の形を有段者に教えていただくのです。
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「居合道は、礼に始まり、礼に終わるもの」と菅原先生。その作法を習うことが、居合道の基本です。
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今まで刀を抜いたり、納めたりすることなど、やったことがないミモロ。居合道の形を習う前に、刀自体の扱い方を学びます。
座ったときの刀を置く位置、鞘についた下緒という紐の扱い方。そして刀を身につける方法など、基本中の基本もなかなか難しいのです。
「こういうお作法があったんだ~」と、知らなかった侍の世界を垣間見たような心地になったミモロです。
ミモロは、刀の抜き方を教わります。
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「1本目は、対座している敵の殺気を感じ、機先を制して、こめかみに抜きつけ、さらに真っ向から切り下ろして勝つ」
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「はい!」と、真剣なまなざしで学びます。
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そして、刀を納める納刀へ。
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これが、最初に習う形。
初めは、「納刀」がむずかしくて、真剣なら絶対指がなくなっていることでしょう。
「教えていただいことを練習しなくちゃ~」
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居合道は、自己との戦い。相手を倒す競技ではなく、非常に精神性の高い武術です。そのため、習う人の年齢幅も非常に広く、子供から、高齢者、また女性の参加も多い武道です。いつからでも始められるのが魅力。また体幹を鍛えるには、有効な運動。練習中は、汗でびっしょり。また、一見、すぐにできそうで、できないのが居合道。その奥深さが、人々を魅了するのです。
「なんか茶道に似てるよね~」とミモロ。そう、両方とも、武士の嗜みだったのです。
「やっぱりさすが京都だよね~」と、また京都暮らしの楽しみが増えたミモロでした。
とはいっても、修行の道は、果てしなく・・・。
有段者が技を競う「武徳殿」は、ミモロの憧れの場所になりました。
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