明智光秀が城を築き、治めた丹波エリア。そこには、光秀の晩年の足跡が多く見られます。
亀岡市商工観光課の方に、それらの歴史的な場所を教えていただいているミモロ。この日、最後に向かったのは、亀岡の町から車で西に進み、「湯の花温泉」にほど近いところにある「谷性寺(こくしょうじ)」です。
「あれ?ミモロちゃん、お着換えしたの?」「うん、刀重いから、歩きやすいワンピースにしたの~」と、移動の車の中で着替えたミモロです。
石段を進みお寺の山門に至ります。ここは、平安時代の創建と伝えられ、ご本尊に不動明王をお祀りする古刹。不動明王を崇敬する光秀は、本能寺に向かう前に、「光秀寺」と呼ばれる
山門には、光秀の桔梗の紋が刻まれています。
境内の一角には、「光秀の首塚」があり、毎年、命日である6月14日には回向が行われ、また、5月3日に開催される亀岡市最大規模の春まつり「亀岡光秀まつり」でも、ここ首塚の前で追善供養が行われ、そののち、武者行列が城下町へと進むそう。(今年はすべて中止)
「あれ?確か光秀の首塚って、京都白川三条のところにもあるよ~」とミモロ。
そう、確かに…天正10年「本能寺の変」で主君、織田信長を撃った光秀は、その後、秀吉に山崎の戦いで敗れ、近江坂本へ退却する途中、竹藪で農民の槍で負傷し、自害したと…。、家来は光秀の首を携え追ってから逃れるものの、京都の東、知恩院付近で夜が明けたため、首を埋めたのだそう。
そして、京の町への入り口のひとつ「粟田口」で、光秀の首と胴、そして重臣の斎藤利三も捕らえられ、磔にされたとか。その近くにあるのが、「白川三条」にある首塚です。でも、そこも移つされたものとも…。
「え~どうなってるの?」とミモロ…。ともかく昔の話であり、その後、光秀を慕う人たちの思いが、彼を弔うものになっているとしか…。
秀吉が、光秀に対して厳しい処置をしたのは、主君と撃つという「下剋上」を広く戒めることで、今後、そのようなことが起こらないように警戒した姿が見えてきます。
首塚に参拝したミモロは、さらに境内の奥へ進みます。
そこにもう一つの境内での見どころの「明智門」があります。昭和51年、かつて亀山城下にあった廃寺となる西願寺の門を移築したもの。
門の内側には、桔梗紋が刻まれています。
「あれ?不思議な模様の石灯籠があるよ~」と立ち止まったのは、茶道具を刻んだ石灯籠。
これに関しては、特別な説明がなく、由縁などはわかりませんでした。
光秀ゆかりの「谷性寺」の境内にも、たくさん桔梗の花がありますが、そばには、「亀岡ききょうの里」があり、苑内には、約1万5000本の桔梗が、6月の末から7月にかけて、楚々とした姿を見せてくれるそう。
今は、お手入れの真っ最中。ただ、今年、開園されるかどうか、まだ未定だそう。「見たいね~」と思うミモロです。
*「谷性寺」京都府亀岡市宮前町猪倉土山39 0771-26-2054 亀岡の観光に関する詳しい情報は「亀岡市観光協会」のホームページで
「谷性寺」を参拝したミモロは、お寺のとなりの道へ。その奥に神社が見えます。
「なんの神社?」と行ってみることに。それは「篠葉神社」という延喜年間に創建されたという、この地域に崇敬される歴史ある神社です。
神社の説明によると、「天正年間に焼失…」とあり、その後、氏子により江戸時代になってから再建されたもの。
「わ~焼失したんだ~雷?」とミモロが思っていると、同行してくださった亀岡市の方が…「天正年間に焼失と書かれたものがある場所は、明智光秀の丹波平定の時に、攻め滅ぼされたところなんですよ~」と。
「え~そうなんだ~」と驚くミモロ。織田信長の命により、丹波、福知山という西国への交通の要所を平定した光秀。そのために、実は、この地域の領主の城をはじめ、関係する神社仏閣を攻撃しているのでした。
「平定って、そんな簡単なもんじゃないよね~。平和的解決なんてむずかしいんだ~」とミモロ。
平定した領地を、民のために治水工事などを整備し、以前より暮らしやすい国造りをした光秀です。
「すごく頑張ったのに・・・」と、光秀の最後を思うと、「なんで?」という疑問が改めて生じます。
今回、NHK大河ドラマ「麒麟がくる」で、戦国時代を生きた武将の苦悩などが、より理解できるようになるかも…。
亀岡および福知山エリアには、光秀の足跡を物語る史跡が数多くあり、ぜひ、訪れて欲しいもの。
「きっと、もうすぐ他府県移動ができるようになったら、全国から観光客来るよね~」とみんなが期待しています。
「さぁ、おうちに帰ろう~」とミモロは、JR亀岡駅から、山陰本線にのって、京都駅へ。快速で20分の距離。
「すごく京都から近いのに・・・」と、多くの人が、遠いというイメージを抱いているこの地域。それがとても残念…。
今回は、亀岡市商工観光課の方々にお世話になりました。どうもありがとうございました。byミモロ
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