秋の公開に申し込んで、「京都薬用植物園」に出かけたミモロ。広い園内を見学し、さまざまな薬用植物を身近に観察。そして最後に生薬の標本を中心にいろいろな資料を展示している「展示棟」を訪れます。
この洋館は、明治41年に建築家、野口孫市が設計したもの。明治24年に東京帝国大学工科大学造形学科に進み、大学院では耐震家屋についての研究を。その後、逓信省に入り、そして明治32年に住友家に招かれ、住友系の建設会社 日建設計で腕を振るいます。大阪府立図書館、住友家須磨別邸など、関西を中心にさまざまな建築物を設計しています。
この洋館もそのひとつで、神戸の東灘区で手掛けた田辺家のもので、1995年の阪神・淡路大震災後にここに移築されたもの。「耐震家屋を研究した人だから、地震でも大丈夫だったんじゃないの~」と、その洋館を見上げます。
さて、中へ。
「わ~素敵な階段~」
ミモロは、階段を上りたくて、2階の展示から見学することに。
2階の広間には、大きな木のテーブルがあり、その上に、さまざまな生薬のサンプルが置かれて、自由に匂いを嗅いだりできるようになっています。
「クンクン・・・」
隣りの部屋にも展示ケースがあり、その中には動物・鉱物生薬のサンプルが。
「え~鉱物も生薬なの?」と不思議そうなミモロ。セッコウ、牛の結石、哺乳動物の化石化した骨などが並んでいました。
「わ~イッカクの角も生薬なんだ~」
また植物生薬もいろいろ。「それでお薬作るんだね~」
「わ~素敵なお家~いいなぁ~暖炉がある~でも、中空洞になってないから、サンタさん入ってこれないかも~」とすでに頭の中は、クリスマスになっているミモロです。
「ここに靴下下げるんだよね~サンタさんに見えるように」と暖炉の縁に上がります。
さぁ、1階も見学しましょう。
1階も広間には、生薬に関する資料展示が。
「これなんだろ?」
ミモロは、展示されているものを、つぎつぎに見てゆきます。
「だって知らないことがいっぱいなんだもの~」好奇心旺盛なミモロです。
展示室の一角には、昔、お薬を作った道具が並んでいます。
「こういうの時代劇で見たことある~」
近代医療がなかった時代、薬は人々にとって命の綱。
日本における平均寿命が、今のように伸びたのは、戦後になってから。それまでは人生50年といわれる時代がつづいていたのです。「だから病気にならず、延命、長寿を願い薬師如来さまが多く祀られていたんだって~」と、またどこかで聞きかじった知識。今や90歳以上が珍しくない時代。こんな時代は、過去なかったことなのです。
「冬でも暖房あんまりなかったんでしょ」とミモロ。京都の底冷えが厳しくなるたびに、エアコンのスイッチを入れて、温かいスープなどを飲むミモロ。「昔の人から見たら、今は、極楽だね~」と。ホント、平安時代の貴族だって、家のほとんどは、フローリングで、密閉性の低い木の戸で、寒いから閉めると、中は真っ暗。布団だって、羽根布団じゃない薄い綿入れ。「想像しただけで震えちゃう~ブルブル」とミモロ。
なんでもこたつが登場したのは、室町時代だそう。囲炉裏の残り火を活用し、その上に櫓を組んで、布団をかぶせたとか。その後、江戸時代には、火鉢と櫓を組み合わせ、移動できるものが普及。
それから、明治になって、掘りごたつを考案したのは、あの陶芸家バーナード・リーチともいわれます。「きっと腰かけるスタイルのが欲しかったんだね~」と、妙味納得できる話です。
和室がない現代の住宅でも、リビングにこたつというところは意外に多そう。「やっぱり冬はこたつだよね~いいなぁ~」とミモロ。実は家にはこたつはありません。「でもネコはこたつでしょ~似合うと思うよ~」と。あったら動かなくなりそうなミモロです。
こたつの話は、これくらいにして、ともかく体を冷やすのは、万病のもと。
昔から、漢方や生薬は、体を温め、新陳代謝を促進するものがいろいろ愛用されてきたのです。
ここ「京都薬用植物園」には、海外の薬草などに関する資料もあり、自由に閲覧できます。
さぁ、そろそろ行きますよ~。「え~コーヒー飲んでから…」と、自由に飲めるコーヒーを見つけたミモロ。
さすが目ざとい・・・。
帰り際、入園証を返却すると、「どうぞポストカード1枚おみやげに~」と。
「どれにしようかな~」
約1時間半の見学会。通常は一般公開されていません。季節ごとに、特別見学会を開催。申し込むと無料で入園できます。「今度、椿が咲くころ、行ってみたい~」とミモロ。参加者の中には、すでに複数回訪れている方も。
*「京都薬用植物園」の詳しい情報はホームページから
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