叡山電車「一乗寺駅」から曼殊院通を東に進むと、「りてん堂」という暖簾がかかるお店があります。
「ここ前から1度来てみたかったんだ~」と、自転車でやってきたミモロ。
さっそくお店の中へ入ります。
一歩中に入ると、インクの匂いが漂ってきます。ここは、昔ながらの活版印刷で、カードや名刺が作ってもらえる工房です。
「わ~いろんな機械があるんだ~」工房には、かつて京都で印刷所を営んでいたところから、受け継いだ古い印刷機が置かれて、それを使って、活版印刷をするのです。
今、名刺は、オフセット印刷という原版を作って転写するものや、オンデマンド印刷というパソコンからデータをプリンターに送るものがほとんどです。カラー写真などが印刷できたり、地図などを印刷している名刺は、これらの印刷方法で行われています。
一方活版印刷は、ハンコと同じで、凹凸のある活字を組んで、そこにインクをのせて刷ってゆきます。プリンタなどの印刷と異なり、紙の材質により、表面に凹凸が生まれ、それが味わいになっています。昔の印刷は、この活版印刷で、本も一文字一文字活字を拾って印刷したのです。
工房の壁には、たくさんの活字が並んでいます。
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これをひとつひとつ組んで、それを印刷機にかけるのです。
「こんにちは~ミモロちゃん」このお店の村田良平さんは、以前にも会ったことがあるのです。
「やっと来れました。一度伺いたかったんで~」とミモロ。
グラフィックデザイナーである村田さん。活版印刷の魅力を惹かれ、この工房をはじめたそう。
自宅のパソコンでも簡単に名刺が作れる時代ですが、活版印刷の名刺は、活字のシャープさと微妙な凹凸感から、根強いファンがいて、名刺やカードなどの注文も増えているそう。
「この機械で印刷するの~」とミモロは興味津々。「あ、気を付けて、あんまり近づくと、インクついちゃうから~」
と村田さん。「わ~大変、ミモロ、黒くなっちゃうね~」と慌てて機械のそばから離れます。
「あの~名刺って、どうやって注文したらいいんですか?」とミモロ。
「では、まず名刺の紙を選んでください」と村田さん。
いろんな色と異なる質感の紙から、好みのものを選ぶことができるのです。注文して、文字のレイアウトなどを決定します。完成まで10日間ほど掛かります。
名刺の活版印刷は、片面の印刷で、100枚6800円。紙代が2000円くらいですから、合わせて8800円くらいが目安。
「ほかの印刷より高い名刺だから、渡す人選んじゃおう・・・」と、しっかり者のミモロ。
ここ「りてん堂」では、名刺のほかに、カードやハガキなどいろいろな印刷物のデザインもしてくれます。
店内には、しゃれた一筆せんやカードなどが多いのも、村田さんの気持ちを伝えたいという思いから生まれたもの。
「このカードかわいい~」
ハートやネコの形をした温もりあふれる手すきの紙のカードは、「なずな学園」のみなさんが作ったもの。村田さんが、それに気持ちを伝える文字などをデザインし、人気になったカードです。
「これ欲しい~」とミモロ。
「やっぱりパソコンとプリンターの印刷より、温もりがあるね~」とすっかり活版印刷が気に入ったミモロ。
「ミモロも名刺作ろうかな~」と言い出しました。う~ミモロは、いいの…一度会うと、すぐ顔覚えてもらえるから。
「そう?でも、活版印刷の名刺もらったら、この人、名刺にこだわってるんだ~って、わかるね~」と。
名刺は、その人を伝える大切なツール。仕事の名刺以外に、プライベートで使う名刺を作る人も。そういうとき、活版印刷の名刺おすすめです。
*「りてん堂」京都市左京区一乗寺里ノ西町95 075-202-9701 10:00~18:00 日曜・祝日休み
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