書きたいことだらけで全然追いつかない
イブニングダイアローグ@代官山に行ってきました。
これは長岡先生が主宰されている人材育成マネジャー対象の“サロン”。
去年まではクローズドだったんだけど、今年からはオープンにしたとかで、いつもの倍くらいの方が集まっていました。
とは言え、多少、企業色っていうんでしょうか?研修ベンダーもやってる法人なんで、営業マン経由で集まってきている方も多く、大学院やラーニングバー、MCCとはちょいと顔ぶれも違う。
昨日のテーマは「研修はどうなる?研修をどうする?人材育成の未来にある『研修』の姿を考える」ってもの。
長岡先生主宰の勉強会ですし、ゲストは中原先生だし、今までのイブニングダイアローグもそうだったので、「対話」が主で、答えなんて出ないけど、たくさん話して、たくさんアウトプットして、たくさん考えて、もやもやした中から、「何か」気づきを得てください、ってのが趣旨(・・・・なんだと思う。)。
長岡先生も冒頭に、簡単に解決策が見つからない場合にはとにかく吐き出す、っておっしゃってたし。
昨日のダイアローグの仕掛けは「ガチャトーク」。個々人が質問や疑問を考える→書く→がちゃ玉に入れる(100円でガチャガチャやる、あれです。)→一人が引く→その質問に”自分の見解”を3分で語る→周りは聴く→誰の質問かカミングアウトして、グループで語る・・・ってのを繰り返す。自分が出した質問であっても、しらばっくれてそこは答えるってのが鉄則。
仕掛けはおもしろかったんですけどねー。たまたまだったのかもしれないけど、テーマがテーマなだけに、あたしのテーブルは「正解」を求めにやってこられた方が多くって、質問に対して一般論で答えられている方が多くて、正直、つまんなかった。
「Niceなトークより、Realなトーク」とか「一人称で語る」ってことをこういった対話の場では求められていて、そういう方たちとの対話を楽しむことができたので、「へぇ~」「ほぅ~」の連続で、気づきがあった。もちろん中には「うーむ、それはどうかな?」と思うものもあったけど、考えや意見の違いってのが新たな発見になるから楽しかった。
昨日はそうではなくって、一般論のおさらいになっちゃって、優等生的な回答で、対話にはならなかったんだよね~。○○さん的にはどう思います?みたいな振りをしたり、突拍子もないこと言ってみたりしたんだけど、なんだか本質の話ではなく、上澄みをなめた、って感じだった。
やる気がない受講生に対してどうしたらいいですか?→動機づけをすればよい、とか、わかってるよー、そんなこと、だから、あなただったらどう考える?っていうのをあなたのコトバで聴きたくて、それに対してあたしはこう思いますーって言い合いたかったんだけどなー
って、不満ばかりではなく、もちろん、そういう(社内の研修講師や、大企業の人材育成部門)方との対話なので、いろいろと勉強になることもありました。なるほど、御社ではそういう考えで”研修”をなさっているのですね、というのはこういう場面でないと聞けないので非常に有意義。
長岡先生と中原先生のまとめは、非常におもしろかったです。
昨日、集まっていた方の中には、ジンザイイクセイ=研修、っていう公式をお持ちの方も多かったんだと思う。けど、ジンザイイクセイはそれだけじゃないし、むしろ「研修」で実現できるもんでもないでしょ、っていう大前提があるから、どんな「研修」をやれば効果があるのか、効果的な「研修」ってどういうものなのか?そもそも「研修」の効果ってどういうものなのか?という問いを持っていると「???」となる。
それを覆すようなまとめ。
中原先生が、ジンザイイクセイの役割、必要性は2つあるっておっしゃっていました。
「短期的なパフォーマンス向上」
「見えない資産、組織力のアップ」
ふむ
ラーニングイノベーションのセッションがまだ消化しきれてないところに、またまた『組織力のアップ』
前者は個々人のスキル向上とか、洗脳に近い形での目標共有、みたいなことで実現出来るんだと思う。比較的打ち手もわかりやすい。でも後者は…ぐるぐるぐるぐる。そもそも「組織力」ってなんじゃ?という問いがあたしの中で消化できていない。
ひとつ分かったのは、現場にジンザイイクセイを委ねる、任せると、どーしたって短期志向になりやすい。そりゃそうだ。今日の業績を確保することが大事じゃもん。オペレーションの効率化っていう方向に走る。でも、それをやっているとイノベーションは生まれにくい。イノベーションって慣性を壊すってことだから、アタリマエと思ってやっていることを壊すことから始めるわけで、それって、つまり自分の今の仕事を壊すこと。それって現場にいたら出来にくいよね。自己否定になるわけだから。
そして、とっても印象的だったのが、
「ジンザイイクセイを行わないとどうなりますか?」という質問に対する答え。
困らない。
多分、働く個人にとっては困らないんだと思う。個人は、何らかの形で自分なりに成長するもんだから。
でも、その成長のベクトルがカイシャが求める方向にはならないよ、それってカイシャ側にとってはよろしくないんじゃない?ってこと。ジンザイイクセイにはある種の強制感を伴うんだなぁ。
ここからがおもしろかったんだけど(これはあたしだけの感想かもしれませんが)
会場には長岡先生の同僚の教授たちもおりまして。中にはあたしも学んだ経営戦略の先生が。この先生は、奇跡の復活を遂げた某自動車メーカーを例の経営者にはついていけんと飛び出して大学教授になったという非常にラディカルな方。大学院の最初の講義がこの先生の授業だったんだけど、あたしにはまーったくついていけず。単位はいただけましたが、最低の評価だったし、確かに授業でも的外れなことしか言えないし、いや、ほとんど何も発言できない状態だったし、今でもこの先生に対しては強烈な苦手意識がございます・・・
ま、そんなことはさておき。
とは言え、明快なご自身なりの経営戦略論をお持ちなので、そこは非常にわかりやすい。
で、この「ジンザイイクセイを行わないとどーなりますか?」という質問に対して、(少々ほろ酔いの)この先生がすっと手を挙げられて
組織の効率が悪くなる
だから、大企業ほどジンザイイクセイが必要
とずばり。
わかりやすーい 先生らしい解釈だ。経営戦略の目線でジンザイイクセイを定義するとこうなるよねー。
長岡先生的には「ジンザイイクセイって組織の効率を上げるためだけにやるものなんですか?」って問いなんだろうけどね。
この最後のやりとりがおもしろい、って感じられたことは、昨日のイブニングダイアローグの大きな収穫でした。
そして、最後に長岡先生がおっしゃっていたこと。
違和感やしっくりこない、がないと継続的なコミュニケーションは生まれない。
わからないから、わかろうとする、ってことなのかな?
そういやラーニングイノベーション論のメーリングリストでも「違和感があってたくさんの気づきがあった」と書かれていた方がいたなぁ、違和感、もやもや感って「思考する」ためのベースなんだろうな。
今週はインプットが多すぎて、ただいま消化不良中。
じっくりゆっくり内省します。
イブニングダイアローグ@代官山に行ってきました。
これは長岡先生が主宰されている人材育成マネジャー対象の“サロン”。
去年まではクローズドだったんだけど、今年からはオープンにしたとかで、いつもの倍くらいの方が集まっていました。
とは言え、多少、企業色っていうんでしょうか?研修ベンダーもやってる法人なんで、営業マン経由で集まってきている方も多く、大学院やラーニングバー、MCCとはちょいと顔ぶれも違う。
昨日のテーマは「研修はどうなる?研修をどうする?人材育成の未来にある『研修』の姿を考える」ってもの。
長岡先生主宰の勉強会ですし、ゲストは中原先生だし、今までのイブニングダイアローグもそうだったので、「対話」が主で、答えなんて出ないけど、たくさん話して、たくさんアウトプットして、たくさん考えて、もやもやした中から、「何か」気づきを得てください、ってのが趣旨(・・・・なんだと思う。)。
長岡先生も冒頭に、簡単に解決策が見つからない場合にはとにかく吐き出す、っておっしゃってたし。
昨日のダイアローグの仕掛けは「ガチャトーク」。個々人が質問や疑問を考える→書く→がちゃ玉に入れる(100円でガチャガチャやる、あれです。)→一人が引く→その質問に”自分の見解”を3分で語る→周りは聴く→誰の質問かカミングアウトして、グループで語る・・・ってのを繰り返す。自分が出した質問であっても、しらばっくれてそこは答えるってのが鉄則。
仕掛けはおもしろかったんですけどねー。たまたまだったのかもしれないけど、テーマがテーマなだけに、あたしのテーブルは「正解」を求めにやってこられた方が多くって、質問に対して一般論で答えられている方が多くて、正直、つまんなかった。
「Niceなトークより、Realなトーク」とか「一人称で語る」ってことをこういった対話の場では求められていて、そういう方たちとの対話を楽しむことができたので、「へぇ~」「ほぅ~」の連続で、気づきがあった。もちろん中には「うーむ、それはどうかな?」と思うものもあったけど、考えや意見の違いってのが新たな発見になるから楽しかった。
昨日はそうではなくって、一般論のおさらいになっちゃって、優等生的な回答で、対話にはならなかったんだよね~。○○さん的にはどう思います?みたいな振りをしたり、突拍子もないこと言ってみたりしたんだけど、なんだか本質の話ではなく、上澄みをなめた、って感じだった。
やる気がない受講生に対してどうしたらいいですか?→動機づけをすればよい、とか、わかってるよー、そんなこと、だから、あなただったらどう考える?っていうのをあなたのコトバで聴きたくて、それに対してあたしはこう思いますーって言い合いたかったんだけどなー
って、不満ばかりではなく、もちろん、そういう(社内の研修講師や、大企業の人材育成部門)方との対話なので、いろいろと勉強になることもありました。なるほど、御社ではそういう考えで”研修”をなさっているのですね、というのはこういう場面でないと聞けないので非常に有意義。
長岡先生と中原先生のまとめは、非常におもしろかったです。
昨日、集まっていた方の中には、ジンザイイクセイ=研修、っていう公式をお持ちの方も多かったんだと思う。けど、ジンザイイクセイはそれだけじゃないし、むしろ「研修」で実現できるもんでもないでしょ、っていう大前提があるから、どんな「研修」をやれば効果があるのか、効果的な「研修」ってどういうものなのか?そもそも「研修」の効果ってどういうものなのか?という問いを持っていると「???」となる。
それを覆すようなまとめ。
中原先生が、ジンザイイクセイの役割、必要性は2つあるっておっしゃっていました。
「短期的なパフォーマンス向上」
「見えない資産、組織力のアップ」
ふむ
ラーニングイノベーションのセッションがまだ消化しきれてないところに、またまた『組織力のアップ』
前者は個々人のスキル向上とか、洗脳に近い形での目標共有、みたいなことで実現出来るんだと思う。比較的打ち手もわかりやすい。でも後者は…ぐるぐるぐるぐる。そもそも「組織力」ってなんじゃ?という問いがあたしの中で消化できていない。
ひとつ分かったのは、現場にジンザイイクセイを委ねる、任せると、どーしたって短期志向になりやすい。そりゃそうだ。今日の業績を確保することが大事じゃもん。オペレーションの効率化っていう方向に走る。でも、それをやっているとイノベーションは生まれにくい。イノベーションって慣性を壊すってことだから、アタリマエと思ってやっていることを壊すことから始めるわけで、それって、つまり自分の今の仕事を壊すこと。それって現場にいたら出来にくいよね。自己否定になるわけだから。
そして、とっても印象的だったのが、
「ジンザイイクセイを行わないとどうなりますか?」という質問に対する答え。
困らない。
多分、働く個人にとっては困らないんだと思う。個人は、何らかの形で自分なりに成長するもんだから。
でも、その成長のベクトルがカイシャが求める方向にはならないよ、それってカイシャ側にとってはよろしくないんじゃない?ってこと。ジンザイイクセイにはある種の強制感を伴うんだなぁ。
ここからがおもしろかったんだけど(これはあたしだけの感想かもしれませんが)
会場には長岡先生の同僚の教授たちもおりまして。中にはあたしも学んだ経営戦略の先生が。この先生は、奇跡の復活を遂げた某自動車メーカーを例の経営者にはついていけんと飛び出して大学教授になったという非常にラディカルな方。大学院の最初の講義がこの先生の授業だったんだけど、あたしにはまーったくついていけず。単位はいただけましたが、最低の評価だったし、確かに授業でも的外れなことしか言えないし、いや、ほとんど何も発言できない状態だったし、今でもこの先生に対しては強烈な苦手意識がございます・・・
ま、そんなことはさておき。
とは言え、明快なご自身なりの経営戦略論をお持ちなので、そこは非常にわかりやすい。
で、この「ジンザイイクセイを行わないとどーなりますか?」という質問に対して、(少々ほろ酔いの)この先生がすっと手を挙げられて
組織の効率が悪くなる
だから、大企業ほどジンザイイクセイが必要
とずばり。
わかりやすーい 先生らしい解釈だ。経営戦略の目線でジンザイイクセイを定義するとこうなるよねー。
長岡先生的には「ジンザイイクセイって組織の効率を上げるためだけにやるものなんですか?」って問いなんだろうけどね。
この最後のやりとりがおもしろい、って感じられたことは、昨日のイブニングダイアローグの大きな収穫でした。
そして、最後に長岡先生がおっしゃっていたこと。
違和感やしっくりこない、がないと継続的なコミュニケーションは生まれない。
わからないから、わかろうとする、ってことなのかな?
そういやラーニングイノベーション論のメーリングリストでも「違和感があってたくさんの気づきがあった」と書かれていた方がいたなぁ、違和感、もやもや感って「思考する」ためのベースなんだろうな。
今週はインプットが多すぎて、ただいま消化不良中。
じっくりゆっくり内省します。
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