わくわく記録帳

一日に見聞きすることをすべて記録すると文庫24冊になるらしい。
そんなに!?
記録しておかないのはもったいないよね。

オンラインで学びのハードルは上がる?下がる?~学び直しプログラム修了生と「学びラジオ」始めました

2020-06-03 07:41:23 | オトナの学び



ステイホームなゴールデンウイークに、学び直しプログラム修了生対象に「学びラジオ」なるオンラインの講座(イベント)を始めました。珍しくやる気になっているので(え?)既に3回実施。毎回20名以上の修了生の方にご参加いただいて、楽しくわいわいとやっております。


この「学びラジオ」は、
・オンライン会議システムのZoomを使って
・学び直しプログラム修了生を対象に
・最近気になっているトピックをわたしが紹介して 
・参加者とゆるっと対話をする(ブレイクアウト機能を使って、4~5人で15分×2セット)
・わたしの完全なる思いつきと趣味で
運営している場です。


対話には参加してもしなくてもOKだし、ビデオのON OFFもお任せしているし、聞くだけの参加も歓迎で、参加申し込みの必要もないし、出欠もとっていないというゆるっとした運営をしています。


なぜ、「学びラジオ」をやろうと思ったのか、理由はいくつかあって
・オンラインでのワークショップに慣れておこうかなー、自分から積極的にやろうとは思っていないけど、請われることもあるだろうから、準備しておくに越したことはないしなーという打算的なもの
・2月に修了した5期生対象のフォローアップセッションが中止になってしまって、代替の機会が作れないかなー、何かしたいなー、何よりみんなに会いたいしなー、という同窓会的な気持ちから
・仕事がいくつかキャンセルになって、時間ができたけど、何かしらアップデートしておかないとヤバいよなー、アウトプットするって目的があればインプットのドライブがかかるかもなーという他者依存な学び
などなど、極めて個人的、利己的なものばかりでした。すみませんー


余談ながら、今、わたしが学んだり、知識やスキルをアップデートする理由って何か?っていったら、アウトプットするためなんだけど、そのアウトプットには2つの方向性がある。


ひとつは「実践する」、もうひとつは「伝える」。
「実践する」は、もちろん自分の活動や仕事に活かすことである。ただ、ヒトや組織に関わる学びに関しては、なかなか実践ができていない。サラリーマン時代は「実践する」ために学んでいて、実践して足りないこと、もっとやりたいことが出てきて、さらに学ぶという循環だったんだがなぁ。そのへん、ちょっと不甲斐なくもあり、もっと現場感を身につけたいなーとは思っている。


もうひとつの「伝える」。学んだことを発信する、伝える。よく研修講師が、いろんなワークショップやセミナーに参加して「ネタを仕入れる」ことをしているけれども(これもある意味では「実践」ではある)、それと似ているようでちょっと違う感覚です。わたしが今、学んでいるのは自分の仕事でもある学び直しプログラムに活かすことにほかならない。もっとよいプログラムにしたい、もっと学びを豊かにしたい、という思いというよりも、受講されている皆さんに「もっと」伝えたい、という方が近い気がする。
いい話が聞けた―、これ、学び直しのみなさんに伝えたい―! 
おもしろいコンテンツだー!学び直しプログラムでやったらみんなもっと喜んでくれるかもー!
と思うことが、学ぶことへのドライブになっている。そう考えるとアウトプット先があるというのは幸せなことだ。


毎年、受講生は変わるから、届ける顔ぶれは変わるんだけど、みんなのために何かしたい!という子どもっぽい青臭い思いはサラリーマン時代とあまり変わらないね。あの頃も、人材開発担当としてスキルや知識をつける、というよりもみんなのことが好きで、「こいつら、なんとかしたい!」って思いが強すぎて(鬱陶しくてごめん)、あちこちに学びに出かけていた。環境は変わってもやってることは変わらないのですね。


大学の公式企画にできればもっと多くの修了生と一緒に学ぶことができるんだけど、公式にするにはいろいろと乗り越えなきゃいけないハードルがあるので、ひとまず自分のできる範囲でゆるっと始めることにしたわけです。


で、やってみてどうだったのか?まだまだ考察するほどには実施していないし、分析もできていないので、感覚値、速報レベルではありますが、いくつかのいいことがありました。


こうした修了生の集まりに久しぶりに参加してくれた人がいたってこと。これが何よりも嬉しい。
ステイホームを余儀なくされて、誰かと関わりたい、触れ合いたいという欲求も後押ししたとは思うんだけど、オンラインの気軽さもおおいに影響したんじゃないかと思う。ツールが使えなくて二の足踏む人ももちろんいるだろうけど、家事育児の合間に参加できることは大きい。お子さんと一緒に参加してくれてる人もいて、あぁ、こういうのいいなーと思う。
ビデオはOFFでいいよ、聞くだけでもいいよ、としたのは、気軽に参加してほしかったから。顔を出して、対話のセッションにも参加してね、となると誰かとおしゃべりはしたい気持ちはあっても、ちょっとハードルが上がる。部屋はキレイにしなきゃいけないし、メイクもしなきゃいけないし、対話って結構めんどくさいし億劫だし。なので、あえて出欠もとらないし、ラジオ(わたしからの情報提供)が終わった後に休憩をとっているのも、このタイミングで抜けていいからねーというメッセージでもある。わたしの話がおもしろくなかったらそっと退出してもらって全然OKだし、そういう気軽さがオンラインのよさだと思う。リアルだと途中退席ってできにくいもの。


蛇足ながら、「ラジオ」というネーミングにしたのも「聞くだけでいいよ」「片手間に参加してもらっていいよ」というメッセージを込めている。リアルな場はちょっと敷居が高いし、久しぶりだとなんとなく参加しにくいけど、聞くだけでいいなら参加してみようかなーと思ってもらえるといいなーと思って。


アウトプットを意識してインプットすることの大切さ。
日々、いろんな情報に囲まれていて、新しい学びを始めたこともあって、それなりに新しいことはキャッチアップしてきている。けど、それは大抵の場合、ワンストップで、情報や知識は点でしかない。点のままだとなんだかつかみどころがなくて、自分の知識になった!と言えないもどかしさがあって、せめて点と点をつないで線にしたいよなー、と常々思っていた。


学びラジオでは、わたしが気になっていること、最近知ったことを20分で話題提供をして、それについてゆるっと話す、という仕立てになっている。この仕組みはかつてのラーニングバーに近い。情報のインプットがあって、それについてお隣の人と対話して、気づく。持ち帰る。
この情報提供のパートを組み立てることはわたしにとって、とてもよい学びとリフレクションになっているのです。最近聞いた話、気になっていることの中から、なるべくみなさんにとって興味がありそうな、働き方や人に関するテーマを選んで、それをどう組み立てて、どんな資料やどんなデータを組み合わせてお話ししたらすっとストーリーとして入ってくるだろう?と考えるプロセスこそがわたしにとっての学びであり、報酬なのです。
新聞やwebで見た記事で「!」と思ったことを、一次資料にあたったり、関連する本を読んだり、動画を見たり…そうやって断片的な知識を組み合わせて、練り上げていくのはまあまあ大変だけど、楽しい。お利口さんになった感覚(笑)


でね、この作業をする過程で、わたしもいろんな情報に触れて、いろんな知識をインプットしている。で、みなさんも、わたしからのインプットを楽しんでくださっている。情報や知識を求めるっていうのは、根源的な欲求なのかもしれないなーと思うわけですよ。でも、どんな情報や知識を得ればいいのか、それは本当に正しいのか?信じてもよいのか?などなど情報や知識の入手に漠然とした不安があるから、信頼のおける人からの情報はありがたいわけで。あ、わたしが信頼がおける人かどうかは不問でw だからナカハラ先生のブログを読んで、気になったことを調べたりするわけで。そんな知的好奇心の入り口の役目を果たしているのだとしたら嬉しいなぁ、と思いつつ、次回のテーマは何にしようかとうんうんうなっているのでありました。


「学びラジオ」では、最後の15分くらいを使って、全員でゆるっと振り返りをしています。
どんな話が出たのか共有したり、「今こんなことを考えています」を話してもらったり、これについて何か知っている人はいませんか?と質問して回答したり、などなど、基本的にはわたしはほとんど何もせず、みなさんの自発性に委ねまくっています。無音(沈黙)の状態が続くときもあるのですが、わたしはそれでいいと思っています。なんとなく、沈黙はよくないという風潮もあるし、ほんとはそのへんも含めてプログラムデザインすべきなのかもしれないけれど、沈黙しているからといって考えていないわけじゃない。発言してなくても頭の中であれこれ考えている、思いを巡らせている方がよくない?わたしはそんな時間を大事にしたい。発言を促したりせずに、委ねる。そんなゆるい運営でも成り立っているのは、ご参加のみなさんの積極的な姿勢にほかなりません。あらためてありがとうございます。


緊急事態宣言も解除されて、徐々に人と人が会うことが可能になってきた。まだまだ予断は許さないし、先は見えにくい状況でもある。この先、どんなかたちでこうした修了生との学びの場をデザインしていくのがよいのか、誰も正解はわからないけれど、しばらくは(わたしのやる気が続くうちは(笑))、この形式でゆるりと続けていこうと思います。みんなで女子大に集まってワーキャー言い合える日がやってくることを願って。
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