わくわく記録帳

一日に見聞きすることをすべて記録すると文庫24冊になるらしい。
そんなに!?
記録しておかないのはもったいないよね。

クラシックの楽しみ方を覚えた気がする アーモンドレクチャーコンサートin北九州

2024-02-07 19:23:33 | ライブ・イベント
会計士田中先生の勉強会で知り合った松田亜有子さんが主催されたアーモンドレクチャーコンサートに行ってきた。

Almond Lecture Concert in 北九州

Almond Lecture Concert in 北九州

Almond Lecture Concert in 北九州2024年2月6日(火)19時開演 18時30分開場会場:ウェルとばた 中ホール出演クラリネット:アレッサンドロ・ベヴェラリヴァイオリ...

Almond Official

 



いつもは東京で開催されていて、勉強会仲間の皆さんの「行ってきた!」の感想や報告をお聞きするたびに、いいなぁ、一度体験してみたいなーと思っていた。なんとなんと初の遠征が北九州。平日で戸畑とちょっと遠いけど、これは行かなきゃ!と「迷ったら行け」を発動して行ってきた。


クラシック音楽への造詣は全くない。子どもの頃にブラジルにいたこともあって、駐在員の子どもの習い事の定番だったピアノを周りの影響で習っていたくらい。3歳下の弟は、楽譜も読めないのに耳コピで弾けちゃうくらいの素養があったみたいで、先生がわたしのレッスン時間を彼のために使っちゃった、という姉としてのプライドずたずたな出来事もあったりして、あんまりいい思い出でもない。生来の堅物っぷりがここでも邪魔をして、楽譜通りに弾かないと気がすまないから全然楽しくない。中学生になると実技だけじゃなくてペーパーテストがあるじゃない?なんとか派とか、作曲家と曲名を書きなさい、とか。そういうのはできるの、真面目だから。でも実技は今ひとつだから決して良い成績ではない。


そんなこんなで、クラシック大好き!とは言えないけれど、アーモンドレクチャーコンサートは本当に楽しかったし、こんなに集中して聴いたの初めてかも!ってくらい堪能した。


このコンサートでは亜有子さんのレクチャーからスタートする。
演奏する曲の紹介やその時代背景、作曲家のことなどなどを、亜有子さんの言葉で語ってくださる。教科書に出てくるような解説ではなくて、音楽が好きで、演奏会が好きで、この素晴らしい音楽を多くの人に楽しんでほしい、っていう亜有子さんの気持ちが伝わってくるかのようなお話。エレガントでいながら、キュートさがあって、落ち着いた声色が本当に心地よい。


今回は東フィルの首席クラリネット奏者アレッサンドロを招いての、クラリネット五重奏。
モーツアルトとブラームスの2曲。
モーツアルトがクラリネットの歴史を変えたんですって。33歳でクラリネットの名手と出会って、クラリネットすげー!とオーケストラにクラリネットを取り入れた。そして、その102年後、ブラームスが、モーツアルトが作曲したこのクラリネット五重奏曲を生で聴いて、もう作曲はいいよー、引退するよー、と思っていたのに「まだまだ書かなきゃ!」とそこからクラリネット五重奏曲を作曲したんですって。すげー。天才2人の100年のリレー。





いや、どうでもいいんですけどね。33歳って客観的には若いけど、モーツアルト史上的には晩年になる。モーツアルト晩年の曲、って紹介に、なるほど、そういうことかーと納得したり、ちょっと不思議な感覚だったり。


亜有子さんからは、モーツアルトはお芝居が好きで、たくさんのお芝居を見ていてそれが作曲の中にも反映されている。楽器でおしゃべりしている様子、楽器の対話を楽しんでください、とご紹介があって、まぁ、楽器でおしゃべりなんて、なんて素敵な表現なんでしょう!


モーツアルトとブラームスの間に、ベートーベンっていうすんごい人がいるんだけれど、この3人が生きた時代を、音楽の聴き手、という観点から見ると、
モーツァルト以前の時代はもっぱら貴族のもので、フランス革命を経て市民のものになっていった。そして、貴族が聴き手だった時代は優美な旋律が主流で、フランス革命以降は自治と自由を勝ち取る熱さや感情が表現された濃厚、重厚な音で、ブラームスの頃はより人の感情を表現するような音へと変化していった。(この辺、かなり理解が怪しい)
そんな人生の感情を表現するかのようなブラームスの五重奏だとご紹介されていたが、なるほどなるほど、そんな心持ちで聞くと、なんというか人の誕生から晩年に至る壮大なストーリーが紡がれているような気がしてくるから不思議。


音を感じるだけでも楽しいけど、こうやって背景がわかるともっと楽しい。レクチャー付きのコンサートって一般的なのかな?と思ってググってみたら、勉強会仲間の岩山さんの素晴らしすぎるブログが。アーモンドレクチャーコンサートの醍醐味はこちらのブログがあますところなく伝えてくださっている。
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レクチャー付きコンサート、もっと広がればいいのになぁ。


そうそう、素朴な疑問として、オーケストラだったら指揮者がテンポやリズムをリード、調整していくと思うんだけど、4重奏、5重奏などの演奏者だけの編成の時って、誰がリードしてるんだろう?バンドだったらリズム隊がこっそりかっこよく調整してる感あるけど。やっぱりバイオリンなのかな?そしての北九州を拠点に活動されてる第一バイオリン(で合ってる?)の方が、本当に美しくて艶っぽくてドキドキしちゃいましたよ笑 ビオラの方が終始笑顔でニコニコと弾いていたのも印象的。それもこれも表情まで見える前列ならではの楽しみだったのかも。いいライブ、いいコンサートに席の良し悪しは関係ない、けど、やっぱりいい席、前列は前列なりの楽しみがある!


行ってよかった。演奏も、レクチャーも素晴らしかったし、亜有子さんにも最後、ご挨拶ができたし、せっかく指定をとって発券してたのに忘れて家を出ちゃって切符を買い直したミスなんてどこかに吹き飛んじゃった。次は東京で行きたいなー。






コメント
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