みちくさ茶屋

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妻が椎茸だったころ

2014-04-20 | book

「妻が椎茸だったころ」
中島京子



ほんとうに久しぶりに、人に勧めたくなった小説。
5編から成る短編集です。


どれもそれぞれ良かったけれど、やっぱり、
表題作の「妻が椎茸だったころ」がいちばん好き。

タイトル見て、コメディなのかな?と思ったけど
ハートウォーミングなしみじみといい話でした。

あとの4作は、ちょっとゾクっとするような
いろんな意味でこわい雰囲気もあるんだけど、
そこも含めてまたおもしろかった。

「ハクビシン」が次点で好き。
これは、一度さらっと読み流したんだけど
ラストを読んでまた頭からじっくり読み直しました。
んー、なんか、うっとりした。
感想として合ってるのかわかんないけど。

あと、本の装丁がすばらしい。
ホントに椎茸を煮詰めたみたいな色合いで、
本自体がおいしそう。

「食感」ならぬ「触感」の伝わる本で、
作り手の愛情をとても感じました。


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