海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「ヨーロッパの終わり--ムスリムの統合についての見解」と題する『メルクール』誌の論説。

2010年05月19日 | イスラム問題
(前略)イスラム教徒に対する非イスラム教徒の適切な関係は、奉仕である。それに一致して、ムスリムは、ある非ムスリムに対して命令を受け取るという関係になってはならない。このような掟が教育領域や労働の場でどのような帰結を持つているかを想像するのは難しくない。ドイツ社会から孤立している場合、出身国の文化に過度に依存している場合、「ドイツ社会は、自分の社会だとは見られず、自分の社会のために利用し尽くされるべき被搾取社会と見なされる。説教者オマル・バクリが、イスラムは、非イスラム国家から社会保障を受けることを承認していると宣言する場合、彼がそれで意味しているのは、ムスリムが非ムスリムに課している年貢の取り立てである。社会保障をこのようにイスラム教的に解釈し直すことによって、それを受け取ることがノーマルであることになり、多くのムスリムがそれを悪用するようになる。(中略)
このような敵対的な態度の帰結は、非イスラム社会の内部にイスラム的空間を作り出そうとする努力となる。ルフトは、「民主主義的文化のためのセンター」の2004年度の研究報告を引用している。「彼らの多様な活動によって、イスラム主義的組織は、「イスラム化された空間」を作り出そうとしている。・・・ガドバンによると、進行中のイスラム化は、平行社会を固定化し、正当化している。「あらゆる世論調査の回答で明らかになるのは、人々はドイツ社会への社会的組み込みを想像することができず、彼ら自身の社会的環境を維持したいと思っているということである。」(後略)
[訳者の感想]ジークフリート・コールハンマーという人の書いた論説です。イスラム教徒をドイツの社会や文化に同化させることがどれほど困難かということがよく分かります。
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