海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「9.11テロからわれわれは何を学ぶか」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年09月10日 | テロリズム
彼はアメリカ上院の最も有力な議員であり、保守的共和党の旗頭だと考えられている。ジョン・マッケインは、1987年以来アリゾナ州選出上院議員であり、共和党ではジョージ・ブッシュの後継の大統領候補として扱われている。
--合衆国は今日5年前より安全でしょうか?
マッケイン:疑いもなく、合衆国は比較的安全です。でも十分に安全かと言われたら、そうではない。でも私は9月11日の後で大抵の専門家は米国に対する更なる攻撃があるだろうと言うことを前提にしていたということを評価しなければならないと思う。現在、幸運、偶然、有効な反テロ措置について話すことができる。これはそれらが結びついて可能になったと思う。大統領と政府の省庁は、何も起こらなかったことに対して承認する値打ちがあると確信している。しかし、事実は、すべての専門家の予測とは違って、あれ以上の攻撃はなかったということだ。メダルの裏側は、ヨーロッパで育てられたテロリスト達による脅威は、アメリカの脅威ではないということだ。このことがわれわれの問題を劇的に複雑にしている。
--あなたはそれを説明できますか?
マッケイン:初めは、私も他の観察者も、これらのテロリストは全部、イスラマバードの街頭からコーラン学校へ引きずり込まれた貧しい子供たちだと考えた。現在、われわれはこれらの世俗的なきちんとした状況で育った若者を見ている。彼らは確かに洗脳を受けたが、彼らはチャットルームや会合で洗脳された。このことがイスラム過激主義に対する戦いを複雑にしている。すでに彼らの故郷で自殺テロを訓練する過激派が育てられている。
--政治的討論の大部分は、軍事的手段の投入と頭と心を獲得する試みを巡って、「ハード・パワー」と「ソフト・パワー」の均衡を巡って行われています。アメリカ政府は、バランスを見出したのでしょうか?
マッケイン:見出していない。アブグレイブとグアンタナモは、アメリカ像を非常に傷つけ、反米感情を煽るための批判の手段として使われた。特に中近東では。だが、西ヨーロッパでも批判の材料に使われた。
--現在の状況と土着のテロリズムの出現とは、反テロ戦略において何かを変更するようにわれわれを強いていると思いますか?
マッケイン:そう思う。われわれは、他の国々の政治的社会的風土をもっとよく注意しなければならない。われわれはヨーロッパでムスリムの信仰を持った人々が生活している環境をもっとよく見るべきだ。一見するとそれはテロリズムと無関係に見える。だが、パリのゲットーに暮らしている若いモスレムは、数千台の車に火をつけたがっている。あそこの状況は予測できない。それはイスラム過激主義の更なる温床である。
--米国にとっては、ムスリム社会の頭脳と心を獲得することは困難です。それはアメリカの政策のせいですか、それともアメリカの政治家の言語のせいですか?
マッケイン:ある反米主義が存在するのは、われわれが世界の超大国であるからだ。西欧の場合は、ソヴィエト連邦は、われわれの同盟との接着剤だった。諸国家はより独立的になった。だが、われわれが傲慢であり蔑んでいるというイメージは、われわれを傷つけている。われわれは謙遜であるべきだ。われわれはもっとタクトを持つべきであり、世界の超大国がセオドア・ルーズベルト大統領の伝統では、謙虚であり得るということを把握すべきだろう。
--ブッシュの方法はどの程度状況を厄介にしていますか?
マッケイン:時として、大統領の情熱は傲慢だと示唆される。だが、私は、ヨーロッパ人との関係を強化しよういうブッシュの側の新たな努力を観察している。私が思うに、彼はわれわれの問題を意識しており、アメリカのイメージの改善に役立とうとする試みをしている。(以下省略)
[訳者の感想]ブッシュ外交の拙劣さは素人目にも明らかだと思います。その大部分は彼の無知から来ており、彼の傲慢さも無知に基づくものだと私は思っています。
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