海外のニュースより

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「アルカイダ、アメリカ人にイスラムへの改宗を勧める」と題する『アルジャジーラ』局の記事。

2006年09月03日 | テロリズム
ザワヒリとアダム・ガダーンであると突き止められたアメリカ人改宗者は、41分間のビデオで、9.11テロの5周年を前にして、アメリカ人にイスラム教への改宗を呼びかけた。FBIによると、ザワヒリの次に登場した男は、パキスタンにあるアルカイダの訓練センターに出席し、アルカイダの通訳を務めた。
ガダーンがザワヒリと一緒に登場したのは、これが2度目である。最初は、ロンドン地下鉄テロの1周年である7月7日に郵送されたビデオである。そこではガダーンは、アルカイダの攻撃で殺された西欧人に対してムスリムは涙を流すべきではないと言った。
ガダーンとザワヒリは、同時には画面に現れなかった。ガダーンは、顔を隠さないで話した。彼の名前は、英語とアラビア語で「アメリカ人のアザム」と書かれていた。
「われわれは、すべてのアメリカ人と不信仰者をイスラム教へと招く」とガダーンは、白いローブを着、ターバンを被り、長い濃い髭を蓄え、背景にコンピューターの端末が写っていた。
カリフォルニア出身でイスラム教に改宗した28才のガダーンは、米国に対する可能なテロ脅威という理由でFBIのお尋ね者になっている。もっとも、FBIは彼をテロ活動と結びつける情報はないと言う。
ビデオの大部分でガダーンがしゃべった。彼はアメリカ人がイスラム教について持っている不正確なイメージを訂正したいと述べた。
 彼は「西欧文明はアフリカを奴隷化し、土着のインディアンを虐殺し、東京とファルージャを爆撃し、広島と長崎に原爆を落とした文明であると述べた。
 西欧はアフガニスタンやイラクの国民に対してよりも、アフガニスタンの前の支配者であったタリバンによって破壊された仏像(バーミアンの仏像のことを指している)のような考古学的な場所に対してより多くの関心を示していると彼は述べた。
 「イスラム教に対する無知が原因で、西欧の人々は、イスラエルがレバノンやパレスチナのムスリムを大規模に虐殺すると喝采する。彼らは西欧の政府がアフガニスタンやイラクやイスラム世界の至るところで犯す大虐殺に対して同意するのだ」と彼は述べた。
 アルカイダと関係のある「アス・サハブ」によって放映されたビデオは、戦闘的なウエッブサイト上で数日間広告された。
 7月7日のビデオと並んで、ガダーンは、パキスタンにあるアメリカのテレビ・ネットワークABCに提供された二つの非公式のビデオでは、覆面して登場している。2005年に出されたビデオでは、話し手はロサンジェルスとメルボルンで新たなテロ攻撃を行うぞと脅した。
[訳者の感想]アルカイダのビデオに東京空襲や広島・長崎の原爆投下が西欧文明の仕業として挙げられているのが面白いと思いました。確かに殺された民間人の数では原爆のほうが9.11テロの犠牲者よりも遥かに多いことは事実です。
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