海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「救済は来るが、株価は下落」と題する『シュピーゲル・オンライン』の記事。

2008年10月04日 | アメリカの政治・経済・社会
彼らはいつものように大股開きでカメラの前に立った。彼らの声はいつものように鳴り響いた。だが、二人の共和党下院議員ジョン・ベーナーとロイ・ブラントの文言は、彼らの声の調子には合っていなかった。文言は、まあ待ってみようという調子だった。時刻は午前10時過ぎ、丁度、下院の共和党議員達は、閉じられた扉の向こうで議論していた。「私たちはいい気分です」とベーナーは慎重に言った。「状況は変化したように見えます」とブラントも述べた。少し後で、下院議長のナンシー・ペロシが話した。今週月曜日、彼女は、この機会をブッシュ大統領との総決算に利用した。今度は、彼女は、投票にかけられる救済法案がどれほどアメリカの経済を立ち直らせるかを責任をもって説明した。
下院の将軍達は、自分たちの軍隊をもはや信頼できない。彼らは10月4日朝、彼らの陣営の代表者達と繰り返し懇談した。彼らはなんとしても、月曜日の不名誉を再び経験したくなかった。月曜には、下院議員達の多数は、米国の金融機関に対する7000億ドルに及ぶ救済法案を否決したのだ。
午後1時半前、心配は終わった。下院は、ブッシュ法案の修正案を議決した。263名が法案に賛成し、171名が法案に不賛成だった。これで、法案は賛成を得た。それに対して、水曜日に上院は既に賛成していた。この救済案は、不良債権の買い取り、銀行預金の政府保証、市民と企業に対する税負担の軽減を含んでいる。
「米国は、自分たちが今後も世界経済において指導的役割を演じるということを世界に証明した」と評決後、ブッシュ大統領は述べた。少し後で、彼はホワイトハウスで法案に署名した。
下院議員の間には相変わらず懐疑があるということは、議論が示している。アール・ブルーメナウアーは、「この法律は、米国の不動産市場の本当の問題を無視している」と憤慨した。カリフォルニア州選出の民主党議員デヴィン・ニューンズは、「ポールソン財務長官が何十億ドルも出して不良債権買い取って何をしようとしているのか」と質問した。「ポールソンが神様の役を演じるというのなら、彼はなぜウオール街に戻らないのか。」
他の議員達は、「議会にとっては、単にこの法案の可決か、それとも破滅かという二者択一しかなかったのか」を憂慮するという意見だ。(後略)
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