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海外のニュースより

政治・経済・社会の情勢について書かれた海外の新聞や雑誌の記事を選んで翻訳しています。

「アレルギー体質の妊婦は、抗ヒスタミン剤の服用を控えるべきだ」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年07月12日 | 健康
ゲッチンゲン発:そう指摘したのは、アレルギーと臨床免疫学会会長のゲルハルト・シュルツェ=ヴェルニングハウスである。いくつかの比較的古い作用物質は動物実験によると胚を傷つける。新しい薬剤では経験が少ない。これに対して、コーチゾンやクロモグリチン酸を含む鼻スプレーは、危険がない。
妊娠中のホルモン変化は、アレルギー性のくしゃみを強めるかもしれない。鼻粘膜の血管が拡張し、鼻粘膜を腫らすかもしれない。妊婦の五人に一人は、特に妊娠後三ヶ月以上たった場合鼻詰まりに悩んでいる。軽症の場合、鼻スプレーとして、食塩水、あるいはデクスパンテノールが軽減に役立つ。そのほか、上体を起こした姿勢で寝ると鼻が詰まらない。
特にアレルギー性の喘息では、シュルツェ=ヴェルニングハウスによると、病気を注意深くコントロールすることが重要である。「コントロールがうまくいっていない喘息は、妊娠合併症を起こしやすい。その他、胎児の成長に影響する。それゆえ、妊娠した喘息患者は、薬を引き続き飲むべきだ。コントロールされていない喘息によるリスクは、薬剤自体のリスクよりも大きい。喘息に罹っている妊婦は、早い目に悪化を認識し、母体と胎児を護るために、肺の機能を注意深く監視させるべきだろう。」
 だが、専門家は、ロイコトリエン競合薬を服用する場合、注意が必要だと言う。この薬剤では、妊婦についての経験が足りないから、投薬は控えられるべきである。
過敏症の場合、免疫システムをアレルギーに慣らすために、患者には、彼がアレルギー反応を起こす物質が皮下注射されるが、専門医によると、この減感作は、継続されるべきだ。だがその条件は、これまで注射された最大量が十分適応されることである。妊婦は新たにこの療法を始めるべきではない。なぜならば、初めての場合にはアレルギー・ショックを起こす可能性があり、それは妊娠の場合には治療が困難だからである。
[訳者の感想]抗ヒスタミン剤は、花粉アレルギーには効くと思っていましたが、妊婦の場合は気をつけたほうがよいようです。
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「家禽が鳥インフルエンザに罹った」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年02月23日 | 健康
ボン発:オーストリアで、家禽が鳥インフルエンザに罹った最初の例が現れた。しかし、役所は、これを個別のケースと見なし、他の鳥類への危険はないと見ている。
シュタイヤーマルク州の州都グラーツに近い動物園で、ニワトリとアヒルに人間にも危険なH5N1ウイルスが特定されたとシュタイヤー州の土地森林経済相のヨハン・ザイティンガーが述べた。
二羽のニワトリと三羽のアヒルが禁じられているのに近隣から「ノアの箱船」動物園に持ってこられた白鳥と一緒にされたと、同相の報道官ヨゼファ・ウムンドムは述べた。「われわれの見方では、これは個別的なケースです」と彼女は言った。国内の鳥類の集団への感染を示すも手がかりは何もない。
「ノアの箱船」動物園は、白鳥を引き取ったが、これを役所に届けなかった。白鳥が発病した後、同動物園は30羽の鳥類を州政府の指示にしたがって殺した。「この白鳥が明らかに他の動物に病原体を感染させた」と報道官は述べた。この白鳥は他の鳥類とは接触しなかった。野生の白鳥が鳥インフルエンザに罹った最初の例は、2月中旬にスロベニアとの国境に現れた。それ以後、オーストリアでは、鳥類を鳥小屋に閉じこめる義務が課せられている。
国連の専門家達は、野生の鳥類や渡り鳥にだけ鳥インフルエンザを広めた責任があるとすることに対して警告している。「これまでの科学的認識は、H5N1ウイルスがアジアのニワトリ集団から広まったことを示している」と移動性動物に関する国連協定(CMS)の執行官であるロバート・ヘップワースは述べた。鳥類の輸送や鳥類の飼育がひょっとしたらこのウイルスが世界中に広まった主たる原因であるかもしれない。だから、野鳥を殺すことは、間違った試みであり、納得のいく解決策ではないと彼は述べた。
「鳥インフルエンザを渡り鳥のせいにするのは間違っている」とヘップワースは言った。もっと研究が必要だ。インドでは、渡り鳥は、病気の発生よりもずっと前に昨年9月に来ていた。渡り鳥の北から南への飛行ルートと東南から北西への通り道とにはウイルスが南ヨーロッパに到達するには僅かな連関しかない。野鳥は、鳥インフルエンザに対する人間の感染とは無関係である。また、いくつかの野生の鳥類は、H5N1に感染しても発病しない。
ヘップワースによると、「国連環境計画」(UNEP)とボン駐在の「コンベンション」(CMS)とは、各国政府のために科学的推奨を策定しようとしている。そのために、4月10日と11日にケニアのナイロビで会議が開かれる。さらにUNEPは、「コンベンション」に、鳥の移動経路と渡り鳥と家禽との間の可能な接触の焦点を研究するために、初期警戒システムを作成するように依頼した。
[訳者の感想]鳥インフルエンザ・ウイルスがヨーロッパに来たので、国連も本腰を入れて対策を講じようとしているようです。
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「中国の鳥インフルエンザとの謎めいた一致」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2006年02月21日 | 健康
ベルリン発:バルト海のリューゲン島と中国の青海湖とは、何千キロも離れている。にもかかわらず、ドイツのコブ白鳥は、昨年、中国の何百という鵞鳥や鵜や鴎を殺したヴィールスに罹っている。
中国の5600平方キロの面積をもつ塩湖「青海湖」の岸で鳥の死骸が見つかった。それは渡り鳥で、その同類は昨年9月に一部、ミヤンマーへ、ヒマラヤを越えてインドに冬の宿営地を求めて飛行した。最近、ドイツで最大の島であるリューゲン島から冬中多分移動しない土着の野鳥が突然ばたばたと倒れた。
どういう仕方でこの鳥インフルエンザの病原体がヨーロッパに到達したかは、まだ不明である。だが、H5N1というヴィールスは、何らかの仕方でこれをやってのけたのだ。「遺伝子の特定の領域は、中国の変種と99%一致している」とヴィールス学者のオルトルート・ヴェルナーは言う。ギリシャ、クロアチア、ルーマニア、トルコでもこのヴィールスのタイプが確認された。これらの国々では、野鳥がこのヴィールスの犠牲となった。このヴィールスがドイツにも現れたことは驚きではない。それは予想された。ボスニアでもこのヴィールスで死んだ鳥がいるかどうかは、英国のウエイブリッジにあるEU研究所の調査が明らかにするだろう。まだ、このヴィールスは、鳥の病原体であって、例外的にしか、人間には感染しない。但し人間に感染すると死亡率は50%に達する。リームス島に滞在している国立研究所の所長と協力者達は非常に忙しい。ドイツ連邦共和国で発見された死んだ鳥は、すべてフリードリヒ・レフラー研究所に届けられる。短期間に81例が集められた。確かに、ヴィールスはこれまで死んだ野鳥にしか見出されない。生きた動物についての数多くのテストは、これまですべてネガティブであった。それゆえ、リヨンの北東部で発見された野鴨やナイジェリアとインド西部での鳥インフルエンザのばらばらの出現は、謎めいている。それらの国では、5万羽の鶏が死んだ後で、50万羽の鳥が処分された。ヨーロッパでは、役所は、H5N1が家禽に伝染しないようにあらゆる努力を払っている。鳥インフルエンザを食い止めることは端的に不可能である。
目下、この疫病は、冬の天候を利用している。低温は、ヴィールスを安定に保つ。ヴィールスは、感染した鳥の糞とともに危険な濃度で水中に到達する。氷が鳥を集める限り、水面にできた氷の穴は、鳥の集まる場所として危険を孕んでいる。コブ白鳥のような大きな鳥が感染するためには、ヴィールスの量が多くなければならない。実験によれば、鶏と比べて、鴨が感染するには十倍の量を必要とする。感染後、生き延びた動物は、ヴィールスをばらまく。科学者達は、病原体の変種を調査し、鳥ヴィールスの謎を解こうとしている。だが、全体像を理解するには、決定的な証拠が足りない。そういうわけで、どの鳥がヴィールスをリューゲン島やスロベニアやシシリー島に持ち込んだか、分からない。事実は、発病した鳥が舞い降りたに違いない。彼らは長距離を超えて飛ぶことは出来ない。ラトビアで足輪をつけられた白鳥に疑いがかけられているが、この国ではこれまでH5N1は存在したことがない。
[訳者の感想]北ドイツでは、鳥インフルエンザで死んだ野鳥が見つかり大変な騒ぎになっているようです。どうも中国の青海湖にいた渡り鳥がヴィールスあちらこちらに運んだらしいと考えられています。
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「不健康な生活をしている人は、薬代を自己負担すべきだ」と題する『ヴェルト』紙の記事。

2005年09月04日 | 健康
小見出し:かなり多くの患者は、安逸のせいで生活態度を改めないで、安易に薬を飲んでいると医師会会長イェルク・ディートリヒ・ホッペが批判。
フランクフルト発:医師会会長イェルク・ディートリヒ・ホッペは、医薬費支払いの削減を要求した。「将来、生活習慣を変えることで、自分の病気をコントロールしようとしない被保険者に対して薬代を負担すべきではない」と連邦医師会会長は述べた。
ホッペは、かなり多くの患者が安逸のせいで、生活習慣を変えないで、例えば血圧を下げる薬を呑んでいるということを指摘した。生活習慣の変更には、運動、アルコール飲料、タバコなどを呑まない、自発性訓練などが含まれている。「薬信仰」は、ドイツではどこよりも強く示されている。いわば自助可能な患者に対して、保険庁が医薬費を負担することは、正当化されないとホッペは強調した。なぜなら、それは、もともと「自己責任」であるからである。
この医薬費の自己負担の前提となるのは、医師による詳しい診療と情報、教示である」とホッペ氏は述べた。「しかし、そういうものに対しては、保険庁は、金を支払おうとしない。」成功を収めるには、健康診断がはっきりと今より正当に評価されなければならない。「それは保険庁にも計算が合う。なぜなら、患者はその場合、もっと健康になり、薬はもっと少なくなるからだ。」
2005年度の前半に被保険者は、約3,800億円の追加支払いを必要とした。それは改革以前の2倍の額である。厚生省大臣ウラ・シュミットによれば、保険庁は、1月から6月までに130億円余計に支払わねばならいと推定している。
[訳者のコメント]ドイツでも医療費の自己負担の割合が大きくなり、国民の間に不満があるようです。この医師会長の意見に対して批判が続出しているようです。
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少量のアルコールは脳の健康によい。

2005年01月20日 | 健康
『ワシントン・ポスト』紙のコラムによると、一日に適量のアルコールを摂取する女性は、一滴も飲まない女性よりもアルツハイマー病に罹る率が低いとのことである。これは男性にも当てはまるようである。これまでも適量のアルコールを飲む人は全くのまない人よりも心筋梗塞に罹る率が低いと言われてきたが、年配の女性、12,000人について調べた結果、毎日適量のアルコールを飲む人は、全くのまない人よりも認知能力の低下の度合いが20%ほど低いことが分かった。適量のアルコールは、目立たない小さな脳梗塞を防いでいることも明らかになった。勿論アルコールを飲みすぎる場合は、健康を害することは言うまでもない。
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