チャンピオンヒルズ在厩のバスラットレオンは先週末よりペースアップ。19日の栗東トレセン帰厩が予定されています。
◇小泉厩舎長のコメント 「先週末に少し速めを乗り、週明けに半マイル58秒程度で登坂。もう1本こちらで同じくらいの速めを乗ってから、トレセンへ送り出す予定です。夏負けしないように日々補液をするなど、色々と手をかけて体調管理にあたっています」
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9/10のコリアスプリント(G3/ダ1200m)に向けて今週末に帰厩するとのこと。さきたま杯後はチャンピオンヒルズで時間をかけてしっかり乗り込んできましたし、検疫やら輸送やらも含めた環境変化への対応も、これでもかと言うほどたくさん経験してきた馬ですから、状態面やこれからの準備については全く心配していません。
ただ、心配事が全くないかというと、さすがにそんなことはないわけで…。
一番単純なところで言うと、やはり、1200mの競馬はバスラットレオンには多少忙しいと思うんですよね。1400mの競馬でも、先手を取ろうと思うと結構出していかないといけない馬ですし、それが1200mになった時にどうなるか。メンバーが違うので一概には言えませんが、ベストの条件じゃないことは確かだろうと思います。
それともう一つ、日本からの参戦馬がシャマルからリメイクに変更になりまして、そのリメイクのクラスターカップがあまりにも…な内容だったので、多少ビビっているのも事実です(^^ゞ いや、これがせめて1400m、マイル戦なら話は別ですが、ドンフランキーの差され方を見ると、あの馬と1200mでやるのは並大抵じゃないだろうなとは思います(^^;)
【クラスターC】リメイクが直線内から鋭く抜け出す!2度目の重賞Vで秋の大舞台へ:ZBAT!競馬(サンスポ)
【2023/5/31浦和 さきたま杯(Jpn2/ダ1400m)でのバスラットレオン:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のパンサラッサは、週明けより、坂路入りを開始しています。
◇小泉厩舎長のコメント 「まずは坂路にてハロン25秒ペースを1本。さすがに緩さを感じさせますが、休養明け間もないことを考えれば仕方がないですよね。その後も脚元に変わりはありませんので、このまま慎重に少しずつ乗り進めていきたいと思います」
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先週から周回コース入り、そして今週からは坂路入りと、順調に立ち上がりつつあるようです。
ただし先週の近況でも『慎重に』との方針が強調されていた通り、ペースアップについてはいつも以上に時間をかけることになるでしょうし、心身の負担を考えれば、復帰タイミングは10月末の国内レースがギリギリなのかなと…。
その場合は当然、秋の天皇賞がターゲットになるワケですが、巷の情報によれば、今年の天皇賞にはドウデュース、スターズオンアース、ジャックドールといった面々に加え、ジャパンカップ狙いのイクイノックスが参戦する可能性もあるとのこと。もしもこの中にパンサラッサが加われば、一般の競馬ファンにはたまらないレースになるんでしょうねぇ(^^)
考えてみれば、矢作先生は賞金を稼ぐことと同じように競馬が盛り上がることが好きですし、種牡馬入りを控えたパンサラッサをあえて使うのですから、それに相応しい舞台を…と考えておられることでしょう。
秋天以上(?)の舞台となると私にはBC遠征ぐらいしか思いつきませんが、果たして怪我、休み明けでそこまでやるのは微妙な気もしますし、総合的に考えて『秋の目標は天皇賞・秋が最有力』と思っておくことにします(^^ゞ
チャンピオンヒルズ在厩。引き続き、おもにウッドチップ坂路にてハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週2回、半マイル57~58秒台を乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「この暑さのなかでも速めの本数を問題なくこなしてくれていますよ。ただ、去勢の影響もあるのでしょうか、乗り込んでいって張り感を盛っていくのに少々時間を要している状況です。まだ全体的に馬体が寂しく映りますので、引き続き良化度を窺いながら調教を積んでいきたいと思います」
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暑さによる夏負けについては心配いらないようですが、『馬体の張り感』について「(去勢前より)盛っていくのに少々時間を要している」とのこと。この変化が去勢によるものかどうかは分かりませんが、実際、ホルモンバランスが変わることで馬体がスッキリする馬もいるわけですし、何らかの影響アリと考えることはできるでしょう。
そのあたりは現場の皆さんの感覚に頼らざるを得ないですし、調教を進めながら、改めて把握し直す部分も出てくるでしょう。ただ、全体的な方向性は悪くないと思いますので、引き続き9月の復帰に向けた準備をお願いしたと思います。
その結果が今年中のオープン入りになれば最高ですが、それについては復帰戦の様子を見てから考えますかね…。いや、きっとやってくれると思うのですが、去勢後初戦というのは、やはり多少の緊張感を伴うものですので(^^ゞ
シュウジデイファーム在厩のメリタテスは、BTC入りして調整されています。
◇岸本担当のコメント 「前走のダメージは特に見受けられませんし、動きも問題ありません。デビューから間隔を詰めて競馬に使ってきた馬でもありますので、今のところ強めの時計は必要ないでしょう。こちらでは心身のリフレッシュを促し、体調を整えてあげたいと思います」
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レースが終わって10日が経ちましたが、どうやら「前走のダメージが無く、動きに問題がない」との評価は変わらないようなので、これならあまり休みが長引くことはないでしょう。デビューから2ヶ月弱の間に4回も走った割にヘコタレなかったのはありがたいですし、華奢な牝馬らしからぬ芯の強さを持ったタイプかもしれません。
ただし、厩舎サイドとしては9月頭までに残った未勝利馬たちを何とかしないといけないですし、メリタテスとしても、ここでしっかりリフレッシュしておくことが秋競馬につながると考えれば、次を使い急ぐ必要は全然無いですからね。
ちなみに前走が8馬身差の圧勝劇だったとは言え、水が浮くほどの不良馬場、古川奈穂騎手の4kg減に助けられた面があるのも確かです。クラスが上がると展開も厳しくなるでしょうし、そこで結果を出すためには、メリタテス自身がもっと強くなる必要があるワケで。。今回のご褒美休みがそのための最初の一歩になれば最高です(^^)
【2023/8/6札幌4R 3歳未勝利(ダ1700m)でのメリタテス:公式HPより】
チャンピオンヒルズ在厩のトリフィスは、おもに周回コースで軽いキャンター1000~2000m、坂路でハロン17~20秒ペースのキャンター1本を消化。週1回、15-15程度を乗り込まれています。
◇小泉厩舎長のコメント 「今度は逆脚の蹄踵が少し反応を示すようになりましたので、そちらを4分の3蹄鉄に替えてフォロー。どうも爪が弱いようで、なかなかしっくりときませんが、調教自体は我慢が利いており、半マイル60秒まで進めることができています。調教師によれば、『未勝利の番組は終了してしまいますが、態勢が整ったところでトレセンに迎え入れる方向で』とのことでした」
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先週までは、何とか間に合ってくれる可能性も…と(希望的観測含めて)考えていたものの、「今度は逆脚の蹄踵が少し反応を示すようになりましたので」といった状況では、さすがにこれ以上のペースアップを強いるわけにもいきません。
それでも、現状、半マイル60秒までやれているのは、今後に向けては悪い話ではないですから…。いや、爪の状態が落ち着いて、さらなるペースアップができるようになれば、トレセン入厩までにそれほど長い期間を必要としないかもしれませんからね。(逆に言えば、そもそも爪がいつ落ち着くのか?の方が心配です(^^;))
ちなみに未勝利終了後に入厩したとして、そのまま中央デビューをめざすなら1勝Cへの格上挑戦が前提になります。或いは、ファンドをいったん解散し、地方転出からの中央再転入をめざすのか…。矢作先生としては、『未勝利戦のあるなしに関わらず、トレセンで動きを見てから判断する』ということでしょうから、引き続き状況を注視したいと思います。
その上で、個人的には格上挑戦でも何でもよいので、一度は中央で走らせて可能性を探ってみたいです。格上挑戦になると常に優先順が最下位で、出走機会の確保が難しい状況にはなりますが、.過去の例を見ていけばチャンスがないわけじゃないですし、今すぐに何かを決める必要はないんじゃないか…とも思いますのでm(_ _)m
シュウジデイファーム在厩のボンドオブラヴは、おもにBTCのダートトラックと坂路を併用してハロン17~18秒ペースのキャンターを消化。週2回の速めを乗り込まれています。
◇岸本担当のコメント 「速めを行く日は坂路の2本目に15-15を切るタイムで。相変わらず、ラストにかけてこちらが気合いを注入しないと本気で走ってくれない感じではありますが、これは本馬の個性でもありますからね。調教師によれば、『来週あたり実際に馬を確認してからになりますが、暑い最中に美浦へ移動させることになりますので、始動については慎重に考えていきたい』とのことでした」
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いやいや、どうやら坂路の終いで動いてくれないのは、一年前も今も変わっていないようですね(^^;)
ただし、当時と今の違いは実際にレースで結果を出しているということ。当然ながら走る能力の問題ではなく、調教を本気で走っていないだけというのが分かっていますから、岸本担当も「これは本馬の個性」と言うしかないのでしょう。
しかし、そう考えると本当に良く勝ってくれましたよねぇ。。そう言えば、勝った前走後に内田騎手が「まだ本気で走っていない」みたいなコメントを出していましたし、これから上をめざしていくのであれば、いつか本気で走ることを覚えないとイケマセン…。(そのあたりはトレーニングというより、成長を待たないとダメなのかも(^^;))
いずれにしても、ボンドオブラヴはこれから様々な経験を積んでいくことになります。当然ながら毎レース勝つわけにはいきませんし、調教とレースを繰り返しながら、厩舎の皆さんや内田騎手から多くのことを教えてもらう必要がありそうです。
【2023/6/18東京3R 3歳未勝利(ダ2100m)でのボンドオブラヴ:公式HPより】
テラステラは、16日、チャンピオンヒルズへ移動しています。
◇小泉厩舎長のコメント 「島上牧場でのワンクッションを経て、16日にこちらへ移動。ひとまず脚元に問題はなさそうですね。様子を見ながら、18日より跨ってみようかと思っています」
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前走は(私の中で)全く参考外の敗戦なので、その原因を考えるのはやめにして、とにかくまずは心身のリフレッシュを図って欲しいと思います。その上で、現状では何となく中途半端になっている戦法、得意のカタチについても、これを機会に(先々を見据えて)考えてみても良いのでは…という気がしています。
いや、偉そうに言っても別に私が正解を持っているわけではないのですが、例えばパンサラッサだって逃げ戦法に覚醒したのは4歳秋ですし、それに比べてテラステラはまだ3歳なのですから。。
全然焦る必要はないはずなので、いろいろ試しながら前進していって欲しいと思いますm(_ _)m
吉澤ステーブル在厩のカグヤは、週2回、坂路で15-15程度を消化。20日の札幌競馬場入厩が予定されています。
◇本田広報担当のコメント 「まだ多少暑いですが、朝晩はずいぶんと涼しくなりましたからね。背腰の感じもだいぶフレッシュな状態になってきましたし、それに伴い、坂路の動きも良くなってきたように思います。調教師によれば、『疲れが抜けるのに少し時間を要しましたが、日曜日の検疫で札幌へ。最終週のレースに向かいたいと思います』とのことでした」
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8/26札幌6R(芝1500m)をめざすかと思っていましたが、結局、最終週のレースに向かうとのこと。札幌の最終週だと9/3に芝1200m戦が組まれていますので、おそらくそこが文字通りのラストチャンスになるでしょう。
まあ、ここまできてジタバタしても始まりませんし、ああだこうだと言ってみても時間を戻すわけにもいきません。本田広報担当によれば、「背腰の感じもだいぶフレッシュな状態になり、坂路の動きも良くなってきた」とのことなので、前走からの二ヶ月間で少なからず成長した部分がある!と信じて応援します。
そのためにも、まずは競馬場への移動と最終調整を無事に…ですね。
【吉澤ステーブル在厩のカグヤ:公式HP(2023/8/4更新)より】
チャンピオンヒルズ在厩のリヤンイヴェールは、おもに角馬場でのフラットワーク、周回コースでのハッキング1000mを消化しています。8月中旬の馬体重は515kgです。
◇畠山厩舎長のコメント 「角馬場でストレッチをメインとして、背腰の張りに注意をしながらの調整。さすがに15日は台風直撃のため、一日楽をさせましたが、また17日から跨ってほぐすように乗り進めていきたいと思っています。これといって台風による大きな被害はありませんでした」
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チャンピオンヒルズさんも台風による特に大きな被害はなかったとのこと。さすがに当日は調教どころではなかったでしょうが、フラットワークとハッキングで立上げ中のリヤンイヴェールにとっては、ちょうど良い休養日になったのではないでしょうか。
本馬の場合、勝ち上がる力があるのは分かっていますので、次の一戦に一生懸命になり過ぎる必要はないと思いますし、少し長い目で見たうえで、馬の状態に合わせて復帰時期を決めて頂ければ…。まだまだ成長促進の時間も必要でしょうし、引き続き(脚元のケアを含めて)安全第一で進める作戦で充分だと思いますm(_ _)m
三重ホーストレーニングセンター在厩のキングエルメスは、ダート馬場でハロン22~23秒ペースのキャンター2000mを乗られています。
◇伊藤場長のコメント 「少しペースを上げてみようかとも思っていましたが、背腰にちょっと疲れがきましたので、矢作厩舎担当の方に来てもらい、マッサージをして筋肉をほぐしてもらっているところです。よって、ペースは引き続き軽め。脚元に変わりはなく、台風の被害もありませんでした」
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まずは、台風7号の被害にあわれた地域の皆様に心からお見舞い申し上げますm(_ _)m
その上で、三重ホーストレーニングセンターには直接的な被害はなかったとのこと。正直、とりあえずホッとしたワケですが、ああいう特殊な(?)台風には(これからが本格的なシーズンですが)できるだけ発生して欲しくないですねぇ…。
それはさて置き、まだ完全休養から乗り出して間もないので、ペースが落ち着いていても疲れが出たりするのはよくあることでしょう。焦る必要は全くありませんから、ケアをしながらじっくり進めて頂ければと思います。
『矢作厩舎担当のマッサージ』については、 八倉多加人(やくら施術院) (@takajin20102021)さんがツイートで報告してくれていまして、その中でキングエルメスは、「素晴らしい筋肉をしていた」と褒めてもらえました(^^)
こういう褒められ方をすると何だか嬉しくなってしまいますが、とにかく一歩ずつ着実に前進し、いずれこの素晴らしい筋肉が再び競馬場で躍動する日を迎えて欲しいと思います!
#キングエルメス
— 八倉多加人(やくら施術院) (@takajin20102021) August 11, 2023
今日は三重ホース🫏出張日。キングエルメス号のマッサージ。意外にも初めてのマッサージでした。素晴らしい筋肉をしていました。#矢作芳人厩舎#やくら施術院#人馬二刀流マッサージ#広尾レース pic.twitter.com/tnej2wdcHH