★ 「或るホームレス歌人を探る~その九」 松井多絵子
2009年3月23日 佐佐木・高野・永田選
●七分の至福の時間寒き日はコイン・シャワーを一身に浴ぶ 公田耕一
永田の評は「たった『七分』が哀しいが、好きなだけ湯を浴びることが如何に幸せかを訴えている」。まだ寒い三月、失業者十九万人という新聞記事が目につき、心も寒い早春である。
3月30日 永田・高野選
●温かき缶コーヒーを抱きて寝て覚めれば冷えしコーヒー啜る 公田耕一
コンビニが消費期限切れの弁当を店の裏などに出し、それをホームレスが持ち去る様子のテレビ放映があった。
❤ 公田さんに捧げる三首 松井多絵子
コインシャワー七分間のシアワセを詠むホームレスが住所の人は
コンビニはいつ眠るのか真夜中もあかりのなかに動くにんげん
「太陽の傲慢な顔は見たくない」「だからキミたち夜間の勤務」
※明日の「その十」は、はるばるすアメリカの刑務所からの郷隼人さん.4人目のフォロワーは男性なのでほっとする松井多絵子。これからお風呂に入って、寝ます。おやすみなさい。