★ 「或るホームレス歌人を探る~その三」 松井多絵子
2009年 1月5日 馬場・高野共選
●パンのみで生きるにあらず配給のパンのみみにて一日生きる 公田耕一
選者の馬場あき子と高野公彦が採った。朝日歌壇は他の新聞投稿欄と異なり共選である。前年12月の佐佐木、永田に続き、馬場、高野も公田の作品を選び、全員が選んだことになる。さらに永田も次に記す公田の作品を採る。
●水葬に物語などあるならばわれの最期は水葬で良し 公田耕一
永田の評には「前衛短歌の幕開けとなった塚本邦雄の記念碑的な歌集『水葬物語』を下敷きにしている」とある。読んでいるとしたら、彼はかなり短歌に通じているのではないか。「物語などあるならば」など表現が達者だ。
❤公田耕一さんへ捧げる一首 松井多絵子
パンのみに生きているのだ私は食べながら世を嘆いているのだ
(その三)まで読んでくださった皆様その忍耐力に感謝してコーヒーを用意します。幻のコーヒーをどうぞ。 親切な松井多絵子 (その四)もよろしくね。