永田和宏と三枝昂之の対談「前衛短歌が忘れたもの」は内容が濃い、プリントに永田は塚本邦雄の次の3首を
1、革命家作詞家に凭りかかられてすこ
しづつ液化してゆくピアノ
2、五月祭の汗の青年 病むわれは火のごとき孤独もちてへだたる
3、日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係も
朝日歌壇の投稿から短歌をはじめた私は塚本邦雄の短歌を知ったとき驚いた、日常から遠く離れた短歌、1と3は全く分からない。30年も前のことである。「未来」に所属し岡井隆も塚本に追従する前衛歌人と知りとまどう。
🔘 ひぐらしはいつとしもなく絶えぬれば四五日は(躁)やがて暗澹
🔘 歳月はさぶしき乳を領てども復た春は来ぬ花をかかげて
永田のプリントに記されている岡井隆の歌は塚本の前衛短歌とは異なるような感触だ。「肉体が感じられる」と永田が指摘する。私には岡井隆の歌は情念、前衛は歌のスパイスに思える、永田は岡井の歌に肉体が感じられると。
そして「短歌は一人ではやれない」という永田のひと言が貴重に思えた。
永田は細胞生物学者であり朝日歌壇の選者、学生時代から前衛短歌の影響を受けている。1時間半の永田と三枝の対談はとても内容が濃く贅沢な時間だった。おふたりに感謝しています、
「前衛短歌が忘れたもの」のプリントを丁寧に読みまた書きたいと思っております。
1、革命家作詞家に凭りかかられてすこ
しづつ液化してゆくピアノ
2、五月祭の汗の青年 病むわれは火のごとき孤独もちてへだたる
3、日本脱出したし 皇帝ペンギンも皇帝ペンギン飼育係も
朝日歌壇の投稿から短歌をはじめた私は塚本邦雄の短歌を知ったとき驚いた、日常から遠く離れた短歌、1と3は全く分からない。30年も前のことである。「未来」に所属し岡井隆も塚本に追従する前衛歌人と知りとまどう。
🔘 ひぐらしはいつとしもなく絶えぬれば四五日は(躁)やがて暗澹
🔘 歳月はさぶしき乳を領てども復た春は来ぬ花をかかげて
永田のプリントに記されている岡井隆の歌は塚本の前衛短歌とは異なるような感触だ。「肉体が感じられる」と永田が指摘する。私には岡井隆の歌は情念、前衛は歌のスパイスに思える、永田は岡井の歌に肉体が感じられると。
そして「短歌は一人ではやれない」という永田のひと言が貴重に思えた。
永田は細胞生物学者であり朝日歌壇の選者、学生時代から前衛短歌の影響を受けている。1時間半の永田と三枝の対談はとても内容が濃く贅沢な時間だった。おふたりに感謝しています、
「前衛短歌が忘れたもの」のプリントを丁寧に読みまた書きたいと思っております。