えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

くたばれ!台風24号

2018-09-30 15:38:03 | 歌う
今日は昼すぎまで晴れていたのに、予報通り台風24号は暴れている。2時半のテレビでは奄美大島も、私は台風のためにあの島に度々行きそこなった。でも数年前の3月に訪れることができた。台風が速やかにあの島を去ることを願いながら、奄美大島の思い出の歌を、、

🌊 この島に四十あるとうトンネルの七つをぬけてなお昼さがり

🌊 トンネルの闇こそよけれ薄闇はひととき我を考える葦に

🌊 台風に倒されしソテツ幾百も左右にけものの屍のごとし

🌊 この辺りか、隕石落ちし処とは1万年前のことにしあれど

🌊 この塵は星の粒子か、さもあらばスポ一ツシュ一ズの塵は拭わぬ

🌊 隕石の色かも奄美大島の紬の糸のふしぎな彩は

🌊 着ることのなきまま箪笥に横たわる母の形見の大島紬

🌊 途方もなき弧をひろげゆく海原よ、あやまる岬の切り岸に立つ

🌊 奄美大島名物という鶏飯をはじめて食みぬ帰路の昼餉に

🌊 奄美より東京までは1時間半の飛行ぞ、追い風に乗る

台風24号はまだ去らないのか、くたばれ、台風24号!

32歳の遺歌集『滑走路』

2018-09-29 14:05:02 | 歌う
週末の朝刊の本の広告の派手なこと!でも歌集『滑走路』はなんとも悲しい広告だ。初めての歌集が遺歌集、32歳で自ら命を絶った荻原慎一郎の歌集とは、

▲非正規の友よ、負けるな、ぼくはただ書類の整理ばかりしている

▲頭を下げて頭を下げて牛丼を食べて頭を下げて暮れゆく

この遺歌集に花を供えるように俵万智は🌸「ピュアな言葉に思う。短歌は。彼の濾過装置・自在な表現に思う。短歌は彼の翼。真っ直ぐに心を射抜く短歌が、ここにある」と。

荻原慎一郎は東京の杉並に生まれ早大卒。朝日歌壇の投稿から短歌を始めたらしい。2015年に馬場あき子選

▲ぼくも非正規きみも非正規、秋がきて牛丼屋にて牛丼食べる

第一回近藤芳美賞、朝日歌壇賞、

これから開花するときになぜ自死したのか。32歳の若さで、いじめ、非正規雇用、精神の不調、、、

歌集「滑走路」は第一歌集にふさわしく希望に満ちている。角川書店の刊行、32歳の頃の俵万智を思うと彼の自死がなんとももったいない。滑走路からあの世へ向かったなんて、もし荻原慎一郎に恋人がいたならば、いま窓から見上げる秋の空を飛行機が過ぎり消えてしまった、鳥のように。

友だち幻想

2018-09-27 09:59:59 | 歌う
38万部突破! 10年前に書かれた本がいま爆発的に売れています!
新聞の本の広告はあの手この手だ。740円の新書のためにハガキ2枚余の広告、『友だち幻想』という本。

著者は元宮城教育大副学長の菅野仁、「みんな仲良く」と苦しんでいる人へ、人と人との「つながり」 を考えるための本らしい。

一人は淋しい、不安だ、気の合う人とつながりたい、それだけでいいのだ。しかし友だちは財産だと考えている人は地位のある人と付き合いたがる。一方的に自分は彼の親友などと吹聴する。親友といっても夫婦のように証明するものがない。

知名度の高い人と親友であることで自分のレベルを上げるなどという打算が重圧になるのではないか。気の合った友だちも気が合わなくなり離れたくなれば離れ、新しい友だちを探せばいいのではないか、

近頃の私は友だちを「仲間」と呼ぶことにしている。私が友だちのつもりでも先方はNoということもある。

いちばんに知りたきことを聞かぬまま別れの駅にk子の痩身

負けていて残り1分

2018-09-24 09:59:20 | 歌う
負けていて残り1分というときに、笑えるかどうか、ということなのです

24日 折々のことば より 岩出雅之

全国大学選手権9連覇中の帝京大学ラグビ一部の監督は、ピンチの時こそ笑える余裕を持てと言う。笑う とは自分に距離を置くごと、状況を俯瞰する冷静さをもつこと。監督は、むしろ選手の「テンションが上がりすぎでいないか」 に注意を払うと。

🔘 球場のコイとDeが争うをスマホはは伝える小さな数字

Deを応援している私はイライラしていた。6回まではDeが1点リ一ドしていたのに、たった1点の差で負けた。しかも巨人がたった1点の差で阪神に勝ったDe、はクライマックスにでられるだろうか。Deを応援するより私のブログを応援しなければならないのに、、、

生田亜々子歌集『戻れない旅』を読む ら

2018-09-22 13:55:05 | 歌う
読み始めてすぐに生田亜々子は詩人だなあと思った。あとがきを読むと「本を読むのが好きな子供だった。成長とともに詩や俳句、短歌、散文となり」と書いている。歌人たちの多くが百人一首から始まっているのに私も詩から始まった。『戻れない旅』、彼女の母上より年上かもしれない私はまだ「戻れない旅人」なのである。

私を若返らせてくれる作品を抄出してみる。

🌱手の切れるほどに包丁研ぎ立てる深夜 解せないものをなだめる

🌱指先でまさぐっているボタンにも雌雄があって深い暗やみ

🌱足の行き交うロビ一にて足たちを見ながら過ごす われもまた足

🌱携帯を家に忘れてきて自由わたしは橋のかからない岸

🌱順路とは違うル一トを歩きつつ不満はないが不意にさびしい

🌱街から灯を分けて運んでいくように路面電車は光りつつ行く


私も光りつつ街を歩きたいです。