えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

ごちそうさん

2013-09-30 14:09:53 | 歌う

            「ごちそうさん」

☽ニワトリの卵を割れば月が出る、いつかどこかでみたような月 (松井多絵子)

 朝のNHKテレビドラマの画面いっぱいに<目玉焼き>がひろがる。卵の黄身がまるで月のようだ。月がことさら美しいしいのは秋。今日から新しいドラマ「ごちそうさん」がスタート。   
 「食べずに生きることはできない。食らうことは生きること。とんでもない食いしん坊の孫娘のものを食らう物語。食べたい気持ちが強いのは、生きる力が強いことです」。という吉行和子のナレーションからドラマがはじまった。「年を取らない女、吉行和子」がオバアサンの役で
登場する。わたしが老女になってしまったのも致し方ない。

 主人公は小学1年生の卯野め以子。父は洋食のコック、母のイク、祖母のトラが一緒に暮らしている、明治末期の東京。父が作ったオムレツと祖母が漬けたぬかずけを、め以子がおいしそうに食べる朝食のシーン、朝食前の私が見ていておなかが空いてきた。

 明日、10月1日よりこのブログで連続ドラマ『からちゃん』がはじまります。「あまちゃん」の続編です。脚本は松井多絵子。「そんな脚本家知らない」、でしょう。私は歌人のはしくれ、若い歌人たちの活躍でリストラになり昨年末からブログを書いています。10月から「あまちゃん」に会えない淋しい私のために、私が続編を書くことにしました。「あまちゃん」の3歳の娘の「からちゃん」がヒロインです。男の子のような女の子、辛口の子です。パパは?「さあねえ。明日のブログでわかりますよ」 第4回まで書きました。読んでくださる方がいられましたら続けてブログに発表します。わたしは『からちゃん』が可愛くてたまりませんが。め以子も可愛いですね。

 9月30日 これからシナリオライターになり第五回を書く松井多絵子。どうぞよろしく。


毎日3分指のヨガ

2013-09-29 14:34:00 | 歌う

          「毎日3分指のヨガ」

★秋はもう去ってゆくのか早朝のモミジの指はふるえていたり (松井多絵子)

 つい先日までの猛暑は嘘のよう、いきなり冬になるような早朝の冷え、今から寒さを予防しましょう。指だけのヨガもあるそうです。毎日3分指の爪をもむだけ、テレビを見ながらできますよ。私は昨日から始めたので、まだ効果はでませんが。それぞれの指に異なる効果があるとか。

▲親指    全身疲労、薄毛、肌荒れ、顔のたるみ、むくみ、冷え症

▲人差し指  肩こり、胃のもたれ、二日酔い、二の腕のたるみ

▲中指     不眠、、イライラ、腰や背中の痛み、

▲薬指     便秘、下痢、頻尿、冷え症、精力減退

▲小指     ひざの痛み、下半身のむくみ、脚のだるさ、筋肉痛

※爪をもむことで、指のツボに刺激を与え、劇的な効果をもたらす健康法、だそうです。

  9月29日  超冷え症の私はこれから指のヨガをします。 松井多絵子


歌に私は泣くだろう~その1~

2013-09-28 14:14:27 | 歌う

         「歌に私は泣くだろう」~その1~

 永田和宏氏『歌に私は泣くだろう』は第29回講談社エッセイ賞に決定。サブタイトルは「妻・河野裕子闘病の十年」、十年はあっという間に過ぎてしまう。しかし癌との闘いの十年は長く、苦しい十年だったことであろう。

❤左脇の大きなしこりは何ならむ二つ三つあり卵大なり  裕子

 この一首からこの本ははじまっている。2009年の9月20日の夜のこと。入浴中に裕子が気が付いたそうだ。卵かけごはんが好物の彼女に卵大の「左脇の大きなしこり」とは。

❤そうなのか癌だったのかエコー見れば全摘ならむリンパ節に転移  裕子

❤何という顔してわれを見るものか私はここよ吊り橋ちゃない  裕子

 夫の和宏氏はこの一首が酷く辛かったらしい。「診察を終えて病院の横の路上を歩いていると向こうから永田がやってきた。彼とは30年以上暮らしてきたが私を見るあんな表情は初めて見た。痛ましいものを見る人の目。この世を隔たった者を見る目だった」と裕子は書いている。

❤なんにしてもあなたを置いて死ぬわけにはいかないと言う塵取りを持ちて  和宏

❤癌と腫瘍の違いからまず説明すなにも隠さず楽観もせず  和宏

 「死にいたる病」という裕子の固定観念を拭い去り、気分を明るくすることだけを願った和宏、23日はシドニーオリンピックのサッカー、日本ー米国戦。裕子と一緒に最後まで観た、とのことである。翌日はマラソンで高橋尚子が金メダルを獲得。この晴れがましいニュースを
裕子はどのように受け止めたか。あの頃の河野裕子は歌壇の明星、ますます光り輝こうとしていたとき、公私ともに幸せの絶頂にいた彼女が奈落の底に落とされたような九月の末。
 
 9月28日  急に涼しく、朝夕は寒くなり、「あまちゃん」も終わりましたね。 松井多絵子

 


母に会わねば

2013-09-27 14:12:03 | 歌う

       

       母に会わねば 六首     松井多絵子

「秋が来た秋が来たよと言う声が」「聞こえる虫のひそひそ話」

夏虫のなきごえ細くなってきた母に会わねば墓場の母に

りんどうの七、八本の花束をわれより受け取るあの世の母は

線香は燃え尽きけむりも消えうせて墓場にひとり残されている

空へゆくようにのぼりし丘はいま庭なき家に埋め尽くされて

近づいてゆけばひろがるススキの野そんな感じの青年だった

                             歌集『厚着の王さま』より

 9月27日  父と母のお墓はこの区内のお寺にあるの先日のお彼岸に行きそこなって、母が怒っていることでしょう。これからお墓まいりをします。りんどうの✿を持って。 松井多絵子


堂園昌彦さんの歌集

2013-09-26 14:18:22 | 歌う

          「堂園昌彦さんの第一歌集」

 9月23日に刊行されたばかりの堂園昌彦さんの歌集を頂いた。19歳から29歳までの約200首を収めた第一歌集である。あとがきにこの本は「多くの悲しみと、わずかだが揺るぎない喜びから生まれた」とある。まだ30歳の青年の歌集だが重厚な装丁、1頁に1首、歌集名は『やがて秋茄子へと到る』。このタイトルの意味は、まだ50頁しか読んでないので分からない。が老人のわたしは「秋茄子は嫁に食わすな」などという言葉をつい思ってしまう。秋の茄子は実がしまり食感がいい。「こんなオイシイ秋茄子を、大切な息子を奪った嫁になんか食べさせるもんか」という姑の意地悪さに例えられたりする。しかし、茄子は体を冷やす野菜、その形が子宮に似ているので、体を冷やすと子宝に恵まれないと、姑が嫁を大切にして秋茄子を食べさせないという説もあり、私はこの説を支持したい。茄子の紺青の歪な球体は秋の野をさらに秋らしくする、それが歌集名の由来か、これからじっくり拝読します。堂園昌彦さま。

✿ゆっくりと両手で裂いていく紙のそこに書かれている春の歌

✿泣く理由聞けばはるかな草原に花咲くと言うひたすらに言う

✿秋茄子を両手に乗せ光らせてどうして死ぬんだろう僕たちは

✿記憶より記録に残っていきたいと笑って投げる冬の薄を

✿まぶたからまぶたへ渡す冬の日の凍り付いてるすてきな光

 まだ四分の一しか読んでいませんが、私は読むのが遅いので取りあえず、いいなあと思った歌を抄出してみました。今後のご活躍が楽しみな方です。 9月26日 松井多絵子