えくぼ

ごいっしょにおしゃべりしましょう。

三誌が優良歌誌に

2014-12-30 22:39:22 | 歌う

             ~三誌が優良歌誌に~

 「香蘭」「表現」「滄」が優良歌誌として表彰された。日本短歌雑誌連盟の秋季大会は11月23日、東京有楽町で開催された。歌人を育てる優れた歌誌は大切だ。

 ✿ 「香蘭」 代表 千々和久幸 昭和12年福岡生まれ。著書『短歌という負い』『水の駅』他

    ♦ 何となく鞍馬天狗に会えそうな暗闇坂を夜更けて下る

 ✿ 「表現」 代表 結城千賀子 昭和28年東京生まれ。著書『系統樹』『微笑』他

    ♦ 戦争を知る世代減り長かりし戦後の平和いま半減期

 ✿ 「滄」   代表 沢口芙美 昭和16年大阪生まれ 著書『フェベ』『サガルマータ』他

    ♦ 改札口は冷たき風のくるところ手をさすりつつ人を待ちたり

 千々和久幸さま、結城千賀子さま、澤口芙美さま、おめでとうございました。今年は今日で
   終わります。来年もよいお年になりますように。   
        
        わたしには短歌があるというほどの歌もできずに新しき年 

                          大晦日  松井多絵子


創刊の歌誌

2014-12-30 09:56:52 | 歌う

             … 創刊の歌誌 ・・・

 「穀物」という歌誌の創刊。発行者は山階基。大学短歌会とその0B8名によりスタート。若い人達らしくない歌誌の名だ。「穀物」とは骨太なイメージ。創刊号から一人一首をご紹介。

 ♦ 小原奈美    駿足のごとくレモンの香りたち闇のふかみへ闇退りたり

 ♦ 狩野悠佳子   一九九一年生まれ桃ジュースを売って暮らしています

 ♦ 川野芽生    朝なさな燃えあがるアレクサンドリア図書館ありてわれらもその火

 ♦ 小林朗人    ふりかえる まもなく雨がいくつもの夜更けを揺らしながらせってくる

 ♦ 新上達也    いいかこれがすごい休みだ平日がつけまわす走り出す逃げ切れ

 ♦ 浜松哲朗    口笛に木犀の香のしたがへばわれに渋皮色の讃美歌

 ♦ 広野翔一    冬の朝また冷やかに始まりて薄い光に眼を馴染ませぬ 

 ♦ 山階 基    のぎへんのノの字を左から書いてそれでも秋のことだとわかる 

    ※ 今後の皆様を期待しております。  「穀物」はA5判48頁定価400円。

 終刊の歌誌もある。❤ にぎたつ(主宰・門屋敏子) 昭和26年創刊、この12月終刊。

                                ※ 現代短歌新聞1月号より 

     去る年にとどめを刺すごと門松を凍える土に突き刺しており  

                               12月30日  松井多絵子         


初詣レッスン

2014-12-29 09:22:26 | 歌う

             ♪♪♪   初詣レッスン  ♪♪♪

❤ 神仏に頼みたきこと多々ありて「取りあえず風邪をひかぬように」と  松井多絵子

 12月9日、伊勢神宮にお参りした。外宮と参宮を。なぜか賽銭箱がない。まるで棺桶の蓋を開けたような箱が賽銭箱らしい。その中に千円札が多い。新宮も外宮も千円札が重なっている。私のお賽銭は常に5円、ご縁がありますようにと5円。旅行には5円玉をどっさり持参する。祈願は叶ったことがないから5円以上入れない。でも千円も入れる人は常に祈願が叶っているからかだろうか。神様だってお金が欲しいのだ。私の祈願は常に無視されてしまうのは、賽銭が5円だかかもしれない。

 10年ぶりだろうか。伊勢神宮を訪れたのは。「なばなの里」のついでの参拝なのは、神様のプライドを傷つけるかもしれない。だから「風邪をひかないように」とだけ祈る。この祈願の有効期限は今月31日まで、だそうだ。まだ風邪をひかないのは参拝の効果か。

 伊勢神宮に参拝の折、ガイドさんから参拝のマナーを教えて頂いた。♦ニ拝二拍手一拝

♦ 鳥居の前で一礼し鳥居をくぐる。道の中央は神様がお通りになるので端を歩くこと。
♦ 手水舎で身を清める。右手で柄杓を持ち水を汲み、左手に。柄杓を左に持ち替え右手
  に水を。再び右手に持ち替えその水で口をすすぐ。柄杓を洗い元の位置に戻す。
① 神前に立ち深いおじぎ(約45度)をする。
② 深い礼(約90度)をニ回する。
③ 拍手を二回打つ。 
④ 手を合わせえたまま祈念する。
⑤ 約90度の深いおじぎ1回する
⑥ 約45度の深いおじぎをしてから退出する。

 帰り道も端を歩き、鳥井を通過したときに一礼をする。

 お賽銭が5円では気がひける方は50円を、穴の開いているコインを神様は喜ぶそうです。
      まずは近くの神社に、レッツゴー初詣!   12月29日 松井多絵子


小学生の未来は「楽」か

2014-12-28 09:27:11 | 歌う

             ・・・ 小学生の未来は「楽」か ・・・

❤ こんなときこの木枯らしの吹く道のかなたに楽園あれな、あれかし  松井多絵子

 あなたは次の漢字のなかで一番好きなのはどの漢字ですか。

   「楽」 「明」 「夢」 「優」 「幸」 「光」 「和」 「希」 「輝」」 「美」

 この漢字はどれも明るい。プラスイメージの漢字だ。日本漢字能力検定協会は小学生から今年の「漢字」を募集し、6384通の応募があり1位が「楽」。来年は楽しい年になって欲しい。楽しい年になれば世の中が明るく、夢があふれ、心が優しく、幸や光のなかで和やかに希望に溢れた日々、輝く美しい日々をわたしたちは楽しむことができる、のだ。

 無邪気な筈の小学生たちにイジメが絶えないのは何故か。わたしは子供たちが楽しくないのが原因だと思う。昆虫採集、運動、お絵かき、読書、などを楽しめばいいのだ。自分1人の自分の世界があれば他者のことは気にならない。友達のことを気にしすぎる、自分と比較しすぎることからイジメがはじまるのではないか。むしゃくしゃしている子たちがイライラしている子たちと組んで特定の子を虐める。そんな子は大人になっても職場でイジメか。

 小学生たちが「楽」を未来の漢字に選んだのはうれしい。未来は楽しくと願う子供たちを応援したい。しかし「楽」という字は「楽をしたい」という字にもなりかねない。苦労しなくても楽々暮らしている人たちがいる。苦労しても何故か貧しく報われない人々も多い。運、不運はこの世につきもの。だが上手くいく人の生活態度や性格に、その成功の要因があるような気がする。86歳ても健康でゆたかに過ごしている美文字老女A子と話していると楽しい。

    一番好きな漢字は私も「楽」ですね。楽をしたい「楽」かしら。

                    12月28日  松井多絵子        


栗木京子のフラダンス

2014-12-27 09:05:25 | 歌う

               ~ 栗木京子のフラダンス ~

 あの才女の栗木京子がフラダンスが好きだとは、これは噂ではない。青磁社・最新刊の『栗木京子』の145頁に載っている、吉川宏志の「栗木京子への質問」。私はこの頁から読み始める。イタリア的な美女・栗木京子が外国で好きな処は、フィレンツェかと思っていたら、ハワイが好き、フラダンスが好きだそうだ。レイに埋もれた写真の栗木京子が若々しい。

 Q ファッションの好みは? ※(Qは吉川宏志の質問である)

  「フリル、りぼん、刺繍が必須アイテム。少女趣味が抜け切れません」。批評会などで見る栗木の服は春の花園だ。まるでイルミネーションのような服も。装うことを遊んでいるらしい。息抜きをしているのか。「ウインドウショッピングが大好き、デパートに棲みたい」と。

 Q 好きな男性のタイプは。

    年齢を重ねても少年っぽさを残している人がいいですね。

 Q 歌人にならなかったら?

    小料理屋(いつも三人くらいしか客の来ない)のおかみさんになっている、とか。

 Q 若い歌人へのメッセージを。

    意欲、野心、情熱、いずれも大切ですが、ちょっと急ぎすぎなのでは。

             ※     ※     ※

 栗木京子といえば観覧車の歌、まるで懐メロのようだ、切ない女ごごろ の歌。

❤ 観覧車回れよ回れ想ひ出は君には一日我には一生

       ㊟ 一日(ひとひ) 一生(ひとよ) 

 中学の教科書に載っているこの歌について新刊、シリーズ牧水賞の歌人たち『栗木京子』で栗木自身が次のように書いている。

 この歌は20歳の折の作で、昭和50年の角川短歌賞次席となった「二十歳の譜」一連に入っている。選考座談会ではほとんど触れられなかった一首。しかし昭和54年に講談社から『昭和万葉集』が刊行されたとき、その広告に採りあげてもらったことから注目されるようになった。選んでくれたのは、景山一男さん。景山さんの推挽がなければおそらくこの歌は通りすがりの一首に終わったことだろう。 ~読者あっての短歌ですね。~

      ああ今年はあと4日、来なくてもいいお正月が来る。  松井多絵子