頑張れシルクメビウス（後編）

控えめで大口を決して叩かない人柄だと言う育成先の坂東牧場の社長は繰り返し言いました。
「上のきょうだいとはタイプは違うけどこの馬は走る」

様々な競馬雑誌に取り上げられ、POG本にもコメント付きで取り上げられるなど、地味ながらも少しずつ競馬ファンに知られるようになったかに思われました。
ダメです。残口は一気に減るかと思われましたが、シルク会員は全く反応していません（汗）
私は逆に悔しくて追加出資…。
当時お仲間が欲しくて私自身販促活動を少しばかり行いまして、責任を取る意味で自らもさらに追加出資を重ねました(笑)

メビウスはツキがない馬で騎手のミスや判断違いで勝てるレースを取りこぼしています。
私は烈火のごとく怒り、この場所でも該当騎手をこき下ろしました(汗)
レース振りからグリーンチャンネルでも次走注目馬として取り上げられた事も数回ありました。

ブレイクランアウトが出る朝日杯の朝、私は熱くなりました。
後のＧⅠ馬ジョーカプチーノを抑えて未勝利脱出。
そしてくすのき→端午Ｓと勝ち、世代屈指のダート馬としてこの度ユニコーンＳに人気を背負って出走します。
あれだけ関係者が誉めていても、シルク会員にもあまり見向きもされなかった地味なシルクメビウスは自らの力で周りを振り向かせました。
彼にも重賞タイトルのチャンスが巡ってきました。


田中博騎手はトップジョッキーに気後れすることなく堂々と競馬をしてもらいたいと思っています。
スタートを決めて良い位置を確保して欲しいです。

メビウスが多くの祝福を受ける瞬間に立ち会うために、私は今週も競馬場に心に鞭を打って足を運びます。
初めて会うメビウスにワクワクしています。

勝てぃ！シルクメビウス！